沖縄よ! 群星むりぶし日記

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内閣支持率低下よりも遥かに大きな問題がある

岸田内閣支持率が下げ止まらない。当然と言えば当然のことだろう。多くの自民党議員が脱税しているのに検察は本格的調査に及び腰で、国税庁は動こうとしない。民間の脱税は犯罪行為として厳しく取り締まるのに、政治家の脱税は多めに見るとなったら国民が怒るのは当然のことであり、内閣支持率が低下するのは国民がまだ健全である証拠だ。

しかし問題はこれから先どうなるか、である。今回の多くの自民党議員の脱税事件と、検察・国税庁の怠慢は、確かに極めて大きな問題である。しかしこの光景は、腐敗した自民党の保身を優先する政治を何度も見てきた人間には、形と程度の差こそあれ、全く同じ光景にしか見えない。国民の利益より自分達の利益を優先するあまり、不祥事が噴出して問題となり、その度に国会は紛糾するが、時間の経過と共に、何事もなかったかの如く沈静化していく。

安倍政権下での真面目な公務員の自死を招いた国有地の払い下げ捏造問題、公費で支持者たちを招待した桜を見る会問題、等多くの事件が起こる度に国会は問題追求で紛糾したが、国民の納得の行かないまま、いつしか不完全燃焼の炎は小さくなり消えてしまった。自民党の腐敗政治と野党の追及という政治劇は、いつも似たようなパターンの繰り返しだ。自民党の腐敗体質は変わらず、野党は自民党の強かさに太刀打ちできず、国民の不満だけが残る。

今回の大きな脱税事件も、結局のところ同じパターンで終わるのは目に見えている。本当は、ここまで来ると、政権交代するのが健全な民主主義体制であるはずなのに、政権交代は永遠のゼロに等しいのが現状である。

現状は絶望的だが、それでも政権交代は必要だしそうしなければ、日本は弱体化するだけだろう。ではこれからの政権交代はどうあるべきか?

小沢一郎議員が言うように、野党が一つにまとまれば、つまり小選挙区に野党から一人の候補者を擁立できれば、自公連立の候補者に勝つ可能性は極めて高い。政権交代は可能だろう。その点、小沢氏の主張は正しい。しかし残念ながら現状は、野党は歩み寄りが不可能なほどバラバラであり、一つにまとまるのは、これまた永遠のゼロに等しい。

そこで政権交代に至るぼくのかすかな希望を述べたい。まず、今の日本に課せられた一番大きな問題は何かを考える。国民の生活を良くすることは当然大事なことだが、それよりも大きな課題は、日本を蝕む米軍の占領である。戦後一貫して変わらない米軍による占領は、日本の主権を犯すことであらゆるものを蝕み続けている。その震源地が日米合同委員会だ。

この委員会に送り込まれた各省庁のエリート官僚たちは、米軍の高官たちと月2回審議を重ねて米軍優先の諸政策を取り決めている。そこでの決定事項は政府に報告されずに実務に移される。全ては極秘の内に運用される。明らかに日本国の主権侵害であり、エリート官僚たちは正真正銘の売国奴たちである。その売国奴エリート官僚たちに大臣は誰も頭が上がらない。だから政権を担う自民党政治売国政治に終始するのは見え透いた理屈ではないか。

外交も安全保障も経済も、何から何まで日本人は米軍に頭の上がらないシステムの中で生きている。米軍は必要とあれば、日本のどこにでも基地をつくることができる。政府はこれを拒否できない。いざ有事となれば、自衛隊は米軍の指揮下に入る。独立国日本は仮の姿であり、実体はアメリカの属国に過ぎないのだ。

この現状を打破しないと、日本は衰退していく一方である。だから対米従属の売国自民党を倒して政権交代する必要があるのだ。そのためには野党から日米安全保障条約を解消して日本は独立を目指すと明確に主張する強いリーダーが出て来なければならない。

日本国民を震撼させるほどの大きな展望を打ち出す勇気ある強いリーダーが出て来れば、きっと多くの国民はその人についていくはずだ。

小沢一郎議員がXで盛んに発信している政権交代ありきでは誰も納得はしない。小沢氏が手掛けた2度の政権交代で、日本が大して変わらなかった原因は、細川政権民主党政権が真の日本独立という大きな目標を掲げなかったからだ。

確かに日米安全保障条約を解消して独立するというのは、大変な覚悟と勇気が要ることだろう。しかし対米従属・追随のままではいつまで経っても日本の展望は開けないままだ。下手すると崩壊するアメリカと共に沈む事になりかねない。そうなれば取り返しのつかないことになる。

だから強い覚悟を示し、勇気を持って対米独立を宣言する強いリーダーの登場が待たれるのだ。内閣支持率が20%台になったからと言って、今の腐ったような日本で大騒ぎするほどの事ではない。日本が抱える最大の課題は米軍の支配を脱却して、アメリカから完全に独立することにある。

日本の未来が開くか、亡国の道を歩むか、今我々は大きな曲がり角に立っている。