沖縄よ! 群星むりぶし日記

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Stars and Stripes 紙がアキノ隊員(宮城秋乃)について報道

蝶類研究家(butterfly scientist)宮城秋乃さん(アキノ隊員)の活動を報道するメディアがかなり増えてきたが、ついにと言うべきか、米軍機関紙 stars and stripes も報道するようになった。

実は stars and stripes が宮城さんについて報道するのは、上の記事が3回目である。最初の記事は去年の12月12日、2回目が今年の5月16日、そして今回の記事は10月31日付。

いずれの記事も在沖米軍(占領軍)に抗議する宮城さんの行動を伝えている。記事自体長くはないが、偏向はなく事実関係を淡々と書いている。

 stars and stripes と言えば、世界中に偏在する米軍基地関係者が読む世界規模の新聞である。その新聞が宮城さんの抗議行動を3回も記事にした意味は非常に大きい。

宮城さんのバックにはいかなる組織も存在しない。最初から単独行動である。山原に生息する生き物たちを守ること。しかし、米軍(占領軍)の廃棄物が自然を破壊していることに気づいた宮城さんは、現状をなんとかしたいとの思いから一人で行動を起こした。

「犯罪者になっても構わない」との覚悟で過激な行動に走った。そして地元のマスコミが少しづつ彼女の行動を取り上げるようになった。そのおかげで、山原の世界自然遺産登録がいかに杜撰だったか、世に知られるようになった。宮城さんの勝利である。

ぼくの想像だが、宮城さんの過激な抗議行動を直接体験した米兵達は、小柄で小太りの可愛らしい女性の勇気に、内心感動したのではないだろうか。多くのアメリカ人は勇気ある行動を賞賛すると言う性格を持っている。

火炎瓶を投げるわけでもない、米兵達を口汚く罵るわけでもない。宮城さんの抗議は、過激とはいえ、常識ある人々が眉をひそめるような穢らわしいものではない。日本の政治家を内心馬鹿にしている米軍の良識ある高官は、宮城さんの勇気を、公にこそ口にしないが、きっと高く評価しているに違いない。良識ある多くのアメリカ人の心はおおらかである。

聞いた話だが、10代の天才的ハッカーは、日本では逮捕されたら監獄送りだが、アメリカだとその才能を見込んで、政府諸機関に採用するらしい。考え方の柔軟性、スケールの大きさが日本人とアメリカ人ではこれほども開きがある。

宮城さんの活動は日米地位協定の理不尽な不平等を顕在化することに貢献した。日米地位協定では、米軍(占領軍)撤退後の廃棄物の処理は、日本政府が負うべきと規定されている。こんな屈辱的な協定は1日も早く解消されるべきである。

宮城さんの勇気を賞賛するであろう良識ある米軍高官の心に、日米地位協定の不平等が突き刺さることを願っている。

マスコミが米軍(占領軍)廃棄物を問題にしたのは宮城さんの勝利と言える。しかし、最終的勝利は、日米地位協定の改正である。そこに至る道はまだまだ長く険しい。しかし、諦めるわけにはいかない。