沖縄よ! 群星むりぶし日記

沖縄を、日本を、そして掛け替えのない惑星・地球を愛する者として発信していきます。

米軍車両の前で仁王立ちするアキノ隊員(宮城秋乃)

「私がパトカー来るまで1時間前後米軍車両の前から動かない止め方をしたら「轢かれろ」と言われるのに、辺野古にいる方々が長期戦を見据え機動隊のごぼう抜きに従う工事車両の止め方をしても「本気じゃない」と言われる。どんな方法でやってもネトウヨは文句言う。権力に抗うものをひやかしたいだけ。」

上の文章は、アキノ隊員(宮城秋乃)のツイートから転載させていただいたものである。実はこのツイートには写真が付いているのだが、コピペ防止の機能がほどこされているらしくて、何度試みても貼り付けることができなかった。衝撃的な写真であるだけに残念である。

その写真というのは、大きな米軍車両3台が連なる先頭の車両の前で一人仁王立ちする女性の姿を映したものである。後ろ姿で小太り気味の彼女の表情を見ることはできないが、宮城秋乃さんに間違いない。上のツイートでわかる。

彼女の強心臓には驚くばかりだが、なんと1時間前後も仁王立ちして米軍車両を止めていたというのだから凄い!凄すぎる。そして美しすぎる!

ぼくはこの写真を見た時、胸が熱くなって全身の震えを抑えることができなかった。宮城秋乃さんの勇気と怒りは、一体どこから来るのだろうか?

その経緯は彼女と活動を共にするザ・右翼の中村之菊さんの『抵抗-国家という暴力との闘い-』に詳しく書かれている。

その本の一部から引用すると「宮城秋乃氏は沖縄島の国頭村と東村にまたがる米軍北部訓練場返還地で大量に発見されている米軍廃棄物の調査をしながら、米軍基地があることによる人災や問題、また日米関係の在り方にも問題提起をし続けてきた。そもそもは氏がチョウや生き物が好きなことから、希少生物の調査をするために、やんばる(沖縄島北部の森)に入っていた延長線上に、米軍廃棄物の調査が加わってしまったことはあまり認知されていない。

つまり宮城さんはチョウや希少生物の調査をしている間に、やんばるの森が米軍廃棄物で汚染されていることに気づいたのだ。そして中村之菊さんと出会い、米軍廃棄物の処理問題で行政側と交渉しているうちに政治の不条理を目の当たりにして、怒りを募らせていった。

米軍(占領軍)基地の過重な負担、政府の不甲斐なさ、行政の怠慢。これらの不条理を現場で体験してきたことが、宮城さんの行動の動機となったのだ。先に行われた県知事選で、佐喜真候補の陣営に米軍(占領軍)が廃棄した銃弾を投げつけたのは彼女である。

宮城さんは、自分がとった行動が罪に問われることを承知の上であえて実行した。そして今回の仁王立ちである。その背景にあるのは、米軍(占領軍)による自然の破壊・汚染であり、それに対して手をこまねいてなす術を知らない無責任で臆病な政府に対する怒りである。

多くの県民は彼女の怒りを共有している。しかし、宮城さんのような直接的で過激な行動をとる人間はほとんどいない。それは多くの県民(ぼくを含めて)は日々の生活に追われて時間的余裕がないのと、あえて過激な行動に走る勇気がないというのが主な理由だろう。

そうだとすれば、我々としては宮城秋乃さんや中村之菊さんに対してどう応えればいいのだろうか?たとえ一緒に行動できなくても、それぞれの立場でなんらかの連帯を表明すること、それが精一杯のところだろう。

勿論、彼女たちと一緒に行動する人が出てくればそれに越したことはなく、その時はその人の勇気を称えたいと思う。ぼくは種々の理由から一緒に行動することはできないが、日本は自立した主権国家を目指すべきとの立場から、彼女たちの言動に連帯を表明したい。

さて蛇足になるが、最後に一言。

先の大戦で日本軍はインドから英軍を、ベトナムから仏軍を、インドネシアから蘭軍を、フィリピンから米軍を追い出した。

東南アジアを植民地にして現住民を奴隷化し暴利を貪った欧米諸国の軍隊を駆逐して、東南アジアを解放したのが日本だった。世界史の1ページに燦然と輝く日本の正義だ。

米軍車両の前で仁王立ちするアキノ隊員(宮城秋乃)の姿が、ぼくには東南アジアを解放した日本軍にダブって見える。大袈裟でもなんでもない。戦後77年経っても、占領軍である米軍が駐留し続ける日本の現状が異常なのだ。

国民の中からアキノ隊員のような人が増えなければ、日本は永遠に自立した主権国家になることはできないだろう。少なくともアキノ隊員に連帯を表明しよう!