沖縄よ! 群星むりぶし日記

沖縄を、日本を、そして掛け替えのない惑星・地球を愛する者として発信していきます。

燃えるG1クライマックス準決勝戦、オカダカズチカ対イービル戦と内藤哲也対ウィル・オスプレイ戦

昨日行われたG1クライマックスは凄かった!

セミファイナルのオカダカズチカ対イービル戦。

イービルは相変わらず酷い手を使ってきた。審判を場外に落とし、その隙をうまく利用して、ユニット全員でオカダに襲いかかる。4対1ではいかにオカダといえど勝てるわけがない。マットに沈んだオカダにイービルが覆い被さり、他のメンバーが場外で伸びている審判をリングに上げて、カウントを取らせる。ハウスオヴトーチャーのいつもの汚いやり方である。しかし、3カウントには至らない。すると再び、審判を場外に落として4人でオカダを攻撃する。しかし、オカダは逆に3人をリング外に蹴散らした。そこでやっと1対1の正規の戦いになった。イービルは1対1で戦うだけの力は十分あるが、何しろ悪賢さが尋常ではない。反則と悪賢さで準決勝まで勝ち進んできたゲス野郎である。

邪魔者がいなくなったリングでは固唾を飲むような1対1の攻防が続くが、なんと、これまでうまくかわしてきた必殺技イービルをオカダは食らってしまう。これでオカダの負けか、と無念さと共に観念したが、なんと、カウント2でオカダはかえしたのだった。これには驚いた。

選手の疲労がピークに達する終盤で、必殺技を食らったらほぼ終わってしまう。それをはね返したのだから、オカダはやはり凄い選手だ。さらに驚くべき見せ場が待っていた。イービルの必殺技をオカダが完璧な形で使ったのである。これでイービルは終わったはずだが、オカダはフォールに行かない。自分の必殺技レインメーカーで決めたかったのだ。そして完璧なスタイルでレインメーカーが炸裂!レインメーカーは研究され尽くされて、多くの選手はなんとかかわすことができるが、立っていることがやっとの状態でかわすのは難しい。

オカダカズチカ選手の見事な勝利だった。それにしてもイービル率いるハウスオヴトーチャーの面々は、大観衆のど真ん中で大恥をかいてしまった。4人でよってたかってあれだけの醜い反則を犯して負けたのだから、当分の間は自発的に出場するのを控える方が良い。ハウスオヴトーチャーの試合だけは見たくないという観客は多い。プロレスの恥であり、プロレス界にとってマイナスにしかならない。

そしてメインイベントの内藤哲也ウィル・オスプレイ戦。

これも好カードだが、ぼくの予想は9:1でオスプレイの勝利。オスプレイは、現時点で間違いなく実力ナンバーワンの選手であり、内藤選手が勝つ見込みは限りなくゼロに近いだろう、これが偽らざるぼくの心境だった。

機敏な運動神経と多彩で正確な技、驚異的スタミナと回復力、そして激しい闘争心、これら全てを備えたのがオスプレイ選手である。それゆえ、まともに戦って彼に勝つのは容易ではない。もし、内藤選手に勝機があるとすれば、オスプレイ選手に優る経験値からくる頭脳プレイだろう。そして結果は意外にも、頭脳プレイが内藤選手に奇跡の勝利をもたらすことになった。生の現実を安易に予想すべきではないのかもしれない。

内藤選手は、あらかじめ作戦を決めていた節がある。オスプレイの首と肩に対する執拗な攻撃。オスプレイ選手の唯一の弱点とされる首周り。しかし、確かに攻められてダメージを受けるが、しばらくすると回復してしまう。驚異的な回復力があるのだ。試合は一進一退を繰り返して終盤を迎えるが、疲労の蓄積は内藤選手が大きいのが誰の目にもはっきりしている。しかし、グロッキー状態になりながらも、内藤選手は3カウントを取らせない。もうどこにもそんな力は残っていないはずなのに、何度も何度も跳ね返す。これには流石のオスプレイもびっくりした様子。そして伸びた内藤選手を上段から投げ落とすために持ち上げた時である。逆技でオスプレイ選手をひっくり返して首をマットに沈めたのである。しかし、オスプレイ選手はしばらくして立ち上がり、伸びた状態の内藤選手を持ち上げ、再度投げ落とそうとした時、なんと内藤選手は同じように逆技でオスプレイ選手をひっくり返して首をマットに叩きつけたのである。

これでオスプレイ選手はグロッキー状態。チャンスと見た内藤選手は、最後の力を振り絞って必殺技デスティーノを決めたのだった。鮮やかすぎるほどの逆転劇だった。

オカダカズチカと内藤哲也には、心に残る名勝負を見せてもらった。両選手から勇気と元気をいただいた。両選手に惜しみなく感謝の拍手を送りたい。

さて、両雄は今日の優勝決定戦で相まみえる。非常に楽しみで、今からワクワクしているが、実を言うと、準決勝戦のいずれも近年に見ないほど熱く感動的だったので、今日のオカダ対内藤戦は、準決勝戦よりわずかに質が落ちるのではないか、とつい考えてしまう。しかし、勿論、贅沢な欲望にすぎない。安易な予想はやめて、虚心になって見ることにしよう。