沖縄よ! 群星むりぶし日記

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3つの衆議院補選で明らかになった政治の貧困

28日に投開票された衆議院補欠選挙立憲民主党が3選挙区全てを制した。しかしぼくはそんなことには一切興味がない。各政党の勢力図やら思惑云々の分析は鮫島タイムスに任せておけば良い。今度の補選で最も注目しなければならないのは、あまりにも低い投票率である。東京15区=40.70%(過去最低は55.59%)長崎3区=35.45%(過去最低は51.58%)島根1区=54.62%(過去最低は57.94%)

いずれも過去最低を更新している。東京15区と長崎3区は5割を大きく割り込んでいる。しかも国の進路に影響する国政選挙である。果たしてこれで国民の信任を得たことになるだろうか?民主主義が健全に機能していると言えるだろうか?有権者、中でも特定の政党を支持しない無党派層の多くは、今の政治に絶望している。絶望は無関心につながる。その結果、過去最低の投票率になったのだ。今の日本の政治状況は、誰が見ても酷すぎる。対米従属を基本とする自民党は平成30年間、ずっと間違った経済政策をとり続けて、かつてジャパン・アズ・ナンバーワンと言われた日本を成長しない国にしてしまった。失われた30年はまだ続いている。やがて失われた40年、50年と呼ばれるに違いない。自民党はまた裏金を申告せず脱税した議員が多数いることも発覚した。対米従属・間違った経済政策・脱税腐敗体質。これが今の自民党である。これだけ酷い自民党の政治が続けば、政権交代が起きて当然のはずだが起きない。理由は自民党に代わる強力な政党が存在しないからだ。今の野党は数が多過ぎるうえに経済、憲法改正、安全保障に関する政策がバラバラである。これでは野党が一つにまとまって自民党政権を打倒することは不可能である。今の状態が続けば、100年経っても政権交代は起きないだろう。つまり、対米従属・間違った経済政策・脱税腐敗体質の自民党の腐った政治が永遠に続くことになる。だから全体の約4割を占める無党派層が絶望して投票を諦めるのだ。それが顕著に現れたのが今回の3補選である。しかし,仮に野党がまとまるという奇跡が起きて、万が一にも政権交代が実現したと仮定しよう。その時、日本の未来は開くだろうか?対米従属・間違った経済政策・脱税腐敗体質の中で、新政権が削除できるのは、大いに甘く見るとして、間違った経済政策と脱税腐敗体質だけだろう。もちろんこれだけでも大したものである。政権交代して良かったねと素直に喜べる。しかし対米従属はどうだろうか?誰が総理大臣になるか知らないが、新政権に自民党の対米従属路線をひっくり返すだけの力があるだろうか?米軍(占領軍)支配を脱する蛮勇を新政権は持っているだろうか?この問いに対しては否定的にならざるを得ない。何故なら立憲民主党をはじめ,今の野党のどの政党からも米国から独立する声は聞こえてこないからだ。つまり仮定の上でと断った政権交代が起きたとして、新政権が経済をゼロ成長から右肩上がりの成長軌道(成長率は問わない)に乗せたとしても、単にバブル崩壊以前の自民党政治とさして変わらないだけに過ぎない。バブル崩壊以前の日本の経済成長は凄かった。ずっと右肩上がりで国民は豊かで総中流階級と言われた。しかしながら米軍(占領軍)支配は続き、米国の属国のままだった。これが命取りになった。米国に次ぐ世界第2位の経済大国という煌びやかな衣装に隠れて、米軍(占領軍)支配・米国の属国という国の姿は蜃気楼のようにぼやけた。しかし蜃気楼が消えるとアメリカは本性を現す。竹下政権の時、日本の経済は強すぎるから円高にして日米の貿易収支を改善しろ!米政府の恫喝でプラザ合意が成立した。2001年から始まった年次改革要望書でも米政府は日本を恫喝して自らの国益を追求し実現させた。郵政民営化もそのひとつである。バブル崩壊ソ連邦の崩壊はほぼ同じ時期に起きた。ソ連対策に多くを費やした米政府はソ連邦崩壊後日本叩きに向かった。米ソ対立の漁夫の利を一人占めしやがってこの野郎、次はオマエだ!崩壊したソ連の経済を立て直すと称して、クリントン政権はまんまとロシアの富を強奪した。バブル崩壊で経済が急下降した日本にアメリカの禿鷹ファンドが襲って日本の不良債権を二束三文で買い叩いた。これがアメリカ政府とグルになった金融資本家たちの本性である。このアメリカに頭が上がらなかったのが自民党だ。政権交代が起きても自民党と同じように対米従属せざるを得ないなら政権交代の意味はない。一時的なお祝い気分が抜ければ元の木阿弥。結局新政権も対米従属を強いられる。国民は永遠に覚醒しない。政治の貧困は民度の低下を招く。その悪循環が永遠に続く。そして日本沈没。これが日本の近未来像だ。しかし沈没しないためのもう一つの道がある。米軍(占領軍)の支配を終わらせるためには、日米安全保障条約を解消するだけで良い。そうすれば日本は自立した主権国家になれる。米国に頭を下げる必要はなくなる。独自外交を展開し、米国と新たな対等の平和友好条約を結ぶ。もちろん多くの国と対等の平和友好条約を結ぶ。米軍(占領軍)は完全に撤退させて自衛隊を強化する。これが自立した主権国家・日本の凛々しい姿である。しかしこの日本の未来像を描く政治家は誰一人として見当たらない。今回の補選の立候補者も誰一人,日本独立と真の主権回復に言及する人間はいなかった。米軍(占領軍)の支配を終わらせて独立することが今の日本に課せられた最大の問題であるにも関わらず。