沖縄よ! 群星むりぶし日記

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安倍政権下で警察が圧力をかけて潰した二つの事件

安倍政権下で警察の圧力を受けて潰された事件が2つある。

一つは、2015年に起きたレイプ事件。被害者はジャーナリストの伊藤詩織、加害者は同じくジャーナリストの山口敬之。伊藤さんは自著の『Black Box』でその経緯を詳しく書いている。その本によると、裁判所の逮捕状を手に、空港から降りてくる山口氏を待ち構えていた担当の警察官に逮捕中止の指令が入り、担当刑事は目の前を通り過ぎる山口氏を、みすみすやり過ごすほかなかったという。

中止の指令を出した人物は、警視庁刑事部長の中村格(いたる)である。自分が指示したと、週刊新潮の取材(17年5月25日号)で本人が述べているから間違いはない。

その後、順調に出世して、警察庁長官に登りつめたが、安倍晋三が銃撃されて死亡したため、その責任を取って辞任。

山口氏はレイプ事件から一年後、『総理』を上梓してジャーナリストとしての名声を高めた。山口氏は安倍政権の中枢と親密な関係にあった。中村格菅義偉も昵懇の間柄である。

もう一つは、2006年に起きた安田種雄の変死事件。自殺として処理されたが、2018年に捜査のあり方に疑問が指摘されて再捜査開始。しかし、捜査たけなわの途中で、なんの説明もなく警察上層部から中止指令が降る。死亡した安田氏の妻・X子は、2年後に政治家の木原誠二と結婚していたので、週刊文春は「木原事件」と銘打って現在、取材記事を展開中である。話題満載の現在進行形の事件なので、これ以上詳しくは触れないでおく。

ここで言いたいことは、警察上層部に都合の悪い事件は、被害者救済を度外視してでも潰しにかかるという権力の冷酷で恣意的な行使である。そして警察官僚と政権中枢が連携している構図は、疑いようもなく主権者たる国民を非主権者に貶めるべく機能しているという現実。

国民は、この権力者たちの悪を決して認めてはいけないし、絶えず監視することを怠ってはならない。