沖縄よ! 群星むりぶし日記

沖縄を、日本を、そして掛け替えのない惑星・地球を愛する者として発信していきます。

軍事侵攻前のウクライナの闇が浮かび上がってきた

ゼレンスキー大統領のオンライン国会演説は予想通りの残念な結果になった。ゼレンスキー氏はロシアを一方的に非難してウクライナの窮状を訴え、日本政府に対して、ロシアに課した経済制裁の継続とこれまでの支援(自衛隊のヘルメット・防弾チョッキ供与:1億ドル規模の借款:1億ドル規模の緊急人道支援)に感謝の意を述べたあと、さらなる支援を要請した。

この訴えには用心する必要がある。ゼレンスキー氏は軍事侵攻したロシアを絶対悪と決めつけ、正義はウクライナ側にあるとして徹底抗戦の姿勢を崩していない。だから戦争が継続できるよう日本政府にさらなる支援を要請したのだ。これでは戦争は長引くだけで、街は破壊され、罪なきウクライナ一般市民の犠牲者はさらに増え続ける。

そうではなくて、ゼレンスキー大統領は日本政府に対して、停戦の仲介役を依頼すべきだった。1日も早い停戦と戦争終結こそが、ロシア国民とウクライナ国民双方にとって、また無数の難民を受け入れている国にとっての最重要課題だからである。

ゼレンスキー大統領の姿勢から見えてくるものは戦争継続の意思であり、終結に向けた外交努力が全く見えてこない。それに付随して問題なのは、彼の演技力の巧みさである。

彼はこれまで英国、カナダ、米国、ドイツ、イスラエル、イタリア各国の国会でオンライン演説を行ってきた。いずれもメッセージの中核を成すのは、対ロシア制裁の更なる強化とウクライナに対する更なる支援の呼びかけである。

オンライン演説がスタンディングオペレーションで終わる映像を見せられると、ゼレンスキー氏の目論見は見事成功したような錯覚に陥る。今や彼は、まるで世界の英雄にでもなったかのようである。しかし、この人為的に作り上げられたストーリーを、無条件に称賛するのは危険だ。

実は、ロシア軍が軍事介入する遥か以前、親露政権が倒れた2014年以降、ウクライナには深い闇が存在した。その闇に言及した2本の動画を紹介したい。

2本の動画の内のひとつは、本日行われたれいわ新選組山本太郎定例記者会見。そしてもうひとつはIWJが今月3日に配信した動画である。

ウクライナ侵攻以降、山本代表はウクライナ情勢を詳しく知るために、精力的に情報収集に動いた。そして記者会見で「欧州安全保障協力機構(OSCE)」の報告書と「アムネスティ・インターナショナル」の報告書を紹介している。

その中から一部を抜粋すると「2014年の政権交代以降、ネオナチ思想を持つ戦闘組織の代表が権力機構に浸透。ナチスドイツへの協力者の美化に基づく、ウクライナ当局の新しいイデオロギー的ドクトリンが採用され、経済問題の深刻化を背景に少数民族や分離独立派に対するウクライナの政策が決定された。」「アジフ大隊、アイダール大隊などの武装グループは、正規の治安部隊と一部統合されながら親ロシア派との武力衝突に関与。」(OSCE報告書)

「ルガンスク北部地域で活動するアイダール大隊のメンバーは、拉致、違法な勾留、虐待、窃盗、恐喝および死刑執行の可能性を含む広範な虐待に関与している」(アムネスティ・インターナショナル報告書)

以上は記者会見の中のほんの一部だが、それでも先日紹介した2月24日のプーチン大統領の演説が触れていた「ネオナチ」の裏付けが取れたように思う。これで裏付けを探す手間が省けた。山本代表に感謝したい。貴重な動画なので関心のある方は是非最後までご覧いただきたい。


www.youtube.comt

次の動画はIWJの配信によるものだが、動画自体が消去される恐れがあるので、全文を書き写すことにした。これもウクライナの闇を知る上で貴重な参考資料となるのは間違いない。

コメディアンから大統領へ「ゼレンスキー」とは何者なのか

ゼレンスキー出演番組のほとんどは、ウクライナのオルガリヒ、東部迫害に加担したコロモイスキー氏が所有するテレビ局が放映。

ゼレンスキー大統領はロシアの侵攻が始まった24日、国民総動員令に署名、18歳から60歳の男性市民のウクライナからの出国を全面的に禁止。政令の発効から90日以内に動員を実施する。自国を防衛する希望がある市民には全員に武器を提供する方針。

ゼレンスキー大統領は2月26日、国民に対して停戦交渉に応じていないことだけではなく、ロシア軍への徹底抗戦を呼びかけ、外国へは武器を送れと言い、米国からの亡命の誘いは断ったこと、自分はウクライナにとどまっていることをアピール。ゲリラ戦へ?

ゼレンスキー大統領は27日、海外の志願者でなる「国際外国人部隊」を編成すると表明。

NATO加盟国の軍人が入っていた場合はどうなるのか懸念される。民間軍事会社の傭兵が入ってくる可能性もあり、戦争は停戦に向かうどころかますます拡大する。

ゼレンスキー氏は、ロシア語話者の多いウクライナの東部出身のユダヤ人。自身もロシア語話者。最初はコメディアンとしてスタートし、2015年に始まった主演ドラマ「人民の執事」に起用され、そのヒットで人気が出た。

「人民の執事」は「汚職や不正を嫌う30代の教師を演じ、ソーシャルメディアの力によって主人公が教師から大統領に転身し、ウクライナに存在する様々な問題を解決していく」という内容。決選投票を約73%の得票率で勝ち取った。

「人民の執事」を放映したのは、「1+1」というテレビ局。ゼレンスキー氏が出演する番組のほとんどは「1+1」で放送されていた。「1+1」のオーナーは、イゴール・コロモイスキー氏で、[1+1」の7割の株を所有。

ゼレンスキーを見出し、「国民的人気者」に仕立てて、大統領選に導いたのは、コロモイスキー氏!

コロモイスキー氏は1963年、ウクライナドニプロペトロウシク州生まれのユダヤ人。ウクライナで2、3を争うオリガリヒ、現在は主に米国に滞在。

コロモイスキー氏はウクライナイスラエルキプロスの3重国籍を所有し、ウクライナでは「2重国籍は禁止されているが、3重国籍は禁止されていない」と開き直って述べている。もちろん違法だが、彼を咎める機関はウクライナにはない。

コロモイスキー氏は2004年に始まった「オレンジ革命」のときには、ユリア・ティモチェンコ氏ら親欧米派とともに活動。

ドニプロペトロウシク州の知事(2014年〜2015年)を務めるなど、政治活動にも関与してきた。

2014年のウクライナ争乱の時、コロモイスキー氏は、ロシアが支援する過激派を捕らえるための報奨金と、武器を投入するための資金を提供。ドニプロ大隊(特別任務パトロール警察大隊、別名コロモイスキー隊)を創設するために1000万ドルを費やしたとされる。

2014年、アムネスティインターナショナルは、ドニプロ、エイダー、ドンバスの人道支援が阻止されている理由は、ドニプロ大隊が「食料や衣類が悪者の手に渡り、人道援助として与えられる代わりに売られるかもしれないと信じている」からだとした。アムネスティ・インターナショナルのクリボジーフ氏は「戦争の方法として民間人の飢餓を利用することは戦争犯罪である」と批判。

ロシアはコロモイスキー氏をインターポールの指名手配リストに載せるよう求めてきた。

2014年7月2日、ロシア地方裁判所は、「民間人の殺害を組織化した」として彼の逮捕を承認した。

2014年にロシアがクリミアを併合した後、コロモイスキー氏のクリミア資産は国有化された。

クリミアの指導者セルゲイ・アクショーノフ氏は、「彼(コロモイスキー氏)がロシア市民が殺害されているウクライナ東部での特別な対テロ作戦の開始者および資金提供者の一人であるという事実のために完全に正当化された」と、資産を国有化した理由を述べています。

コロモイスキー氏がウクライナの「極右運動」に深く関わってきたこと、2014年のウクライナ騒乱で民兵組織を結成し、東部のロシア系ウクライナ人を迫害してきたことを考えると、ウクライナの極右反ユダヤ・反ロシアのバンデラ主義者たちのスポンサーは、かつてウクライナポグロムユダヤ人虐殺)の対象となったユダヤ人の子孫という皮肉かつ不可解な繋がりが見えてくる。

米国で活動する「ウクライナ・ロビー」の代表的人物であり、ウクライナ第2位の富豪とされるヴィクトル・ピンチュク氏は、1960年キエフ生まれのユダヤ人。

ピンチュク氏は、少年時代に工業都市ドニプロペトロウシクに引っ越し、1987年に工業工学の博士号を取得してドニプロペトロウシク冶金研究所を卒業。コロモイスキー氏とは同郷。

ピンチュク氏は、ピーターソン国際経済研究所、ブルッキングス研究所の国際諮問委員会などのメンバー。ミハイル・スペクター氏とイゴール・コロモイスキー氏とともに、VSエナジーインターナショナルウクライナの株式を保有する。

ビクターピンチュク財団は、健康、教育、文化、国際問題、人権、地域社会などの分野で活動しており、現在、最大の民間ウクライナ慈善財団とされる。

ウクライナで最初の大規模な現代美術館「ピンチュク・アートセンター」を開設。

ピンチュク財団は、ウクライナの欧州統合を促進するために作成されたネットワーク「Yalta Euyopean Strategy」、クリントングローバルイニシアチブ、キエフ経済学部、トニーブレア親交財団、ブレッキングス研究所、ピーターソン国際経済研究所、イスラエル大統領会議「Facing Tomorrow」、およびルネッサンス財団の法務クリニック/法的援助プロジェクトなどの寄付を行なっている。

ピンチュク財団は、2015年に講演料としてトランプ財団に15万ドルを寄付、ウクライナに近代的な新生児センターのネットワーク「希望のゆりかご」を創設、エルトン・ジョンエイズ基金キエフ経済学校を創設、ウクライナホロコーストに関するスティーブン・スピルバーグとの映画の制作と宣伝、および地元のユダヤ人コミュニティの支援、などを行なってきた。

ピンチュク氏は1994年から2005年の間に、クリントン財団に1000万ドルから2500万ドルを寄付したとされ、メールから、国務長官であったヒラリー・クリントン氏の自宅で食事するように招待されていたことがわかっている。

 


www.youtube.com