沖縄よ! 群星むりぶし日記

沖縄を、日本を、そして掛け替えのない惑星・地球を愛する者として発信していきます。

プーチン大統領のビデオメッセージから読み解くウクライナ危機の本質

2月21日、ウクライナ侵攻の3日前、プーチン大統領はロシア国民に向けてのビデオメッセージを公開した。その全文訳がネットで配信されている。

全文訳はこちら=https://news.yahoo.co.jp/byline/saorii/20220224-00283560

長いメッセージの中から重要と思われる箇所をいくつか拾ってみた。関心のある方は是非、全文訳に目を通していただきたい。プーチン大統領が、なぜウクライナ侵攻を決意せざるを得なかったのか、その一端を知ることができるのではないか、と思い敢えて紹介することにした。

マスメディアやネットでは、プーチン大統領叩き一色の感があるが、短絡的思考によるものが多いように思われてしかたがない。第三次世界大戦の引き金になりかねない今回の危機の真相を理解するためには、膨大な情報の収集と整理分析という大変な努力が求められる筈である。

多くの時間を消費しなければならないが、それでも完全に満足のいく答えが得られるとは限らないかも知れない。しかし、できるだけ肉薄したいという祈りに似た気持ちもある。

武力侵攻を決断したプーチン大統領本人の言葉は重い。ウクライナ危機の本質を知るための一級史料となるのは間違いない。

さらに、米国は、国家汚職防止庁、国家汚職防止局、汚職防止専門検察庁汚職防止高等裁判所を直接支配しています。これらはすべて、汚職に対する取り組みを活性化させるという、崇高な口実のもとに行われています。よいでしょう、しかし、その結果はどこにありますか。汚職はかつてないほど盛んになっています。ウクライナの人々は、自分たちの国がこのように運営されていることを認識しているのでしょうか。自分たちの国が、政治的・経済的な保護国どころか、傀儡政権による植民地に落ちていることに気づいているのでしょうか。国は民営化されました。その結果、「愛国者の力」と称する政府は、もはや国家の立場で行動することはなく、一貫してウクライナの主権を失う方向に押し進めています。

                               ------------◻︎-----------◻︎-------------

答えはただ一つしかありえません。我々の政治体制やその他のことではないのです。まったく単純に、ロシアのような独立した大国を周囲に必要としないだけなのです。それがすべての問いに対する答えです。これがアメリカの伝統的な対露政策の源であり、それ故に我々のあらゆる安全保障上の提案に対する態度でもあるのです。

                               ------------◻︎-----------◻︎-------------

ドンバスのコミュニティが爆撃されない日は、1日もありません。最近形成された大規模な軍事力は、攻撃用ドローン、重装備、ミサイル、大砲、および多連装ロケット砲を使用しています。民間人の殺害、封鎖、子供、女性、高齢者を含む人々への虐待は容赦なく続いています。いわば、終わりは見えません。このようなことが起きている間にも、文明世界は、これは我々西洋の同僚たちが唯一の代表者であると宣言しているものですが、400万人近くが直面しているこの恐怖と大量虐殺(ジェノサイド)が存在しないかのように、これを見ないことを好んでいるのです。

                                   ------------◻︎-----------◻︎-------------

この間ずっと、ドンバス情勢を解決するために、2015年2月12日のミンスク・パッケージを統合した2015年2月17日の国連安保理決議2202の実施を粘り強く、辛抱強く推し進めてきたのです。すべてが無駄でした。ラーダ(訳注:ウクライナの最高議会のこと)の大統領と代議士は入れ替わりますが、基本的にキエフで権力を握った攻撃的な民族主義ナショナリスト)の体制は変わりません。これは完全に2014年のクーデターの産物であり、暴力、流血、無政府状態の道を歩み始めた人々は、ドンバスの問題に対する軍事ではない解決策を、認めなかったし、今も認めていないのです。この観点から、私は、長年下さなければいけないだろうかと考えていた決定を下す必要があると考え、ドネツク民共和国とルガンスク人民共和国の独立と主権を直ちに承認することが必要であると考えるのです。