今月19日、大阪市旭区にある常翔学園中学校で特別授業として、国政政党議員に15分の演説を行ってもらい、それを聴いた中学生に投票してもらうという興味深い企画が開催された。
題して「模擬選挙2022」
NHK党・公明党・国民民主党・社会民主党・自由民主党・日本維新の会・日本共産党
れいわ新選組からは大石あきこ衆議院議員が参加して、規定の15分を使って演説した。その時の様子を映したのが上の動画である。
れいわ新選組の政策を簡潔にまとめあげ、喋り方も誠実で力強く聴衆を惹きつける。これ以上は望めないような見事な話っぷりではないだろうか。聞いていて実に気持ちがいい。さすがは大石あきこ議員である。(ちょっと褒めすぎかな?)
議員になる前の去年も彼女は登壇したが、残念ながら投票はゼロだったという。さて、今回の結果は?
「投票結果」
↘︎自由民主党 38(53)
↘︎公明党 14(21)
↖︎立憲民主党 12(5)
↘︎日本維新の会11(16)
↖︎れいわ新選組 7(0)
↘︎日本共産党 6(11)
社会民主党 5(不参加)
国民民主党 1(不参加)
↘︎NHK党 0(5) (括弧内は前回)
なんと、れいわ新選組は0から7へ全政党の中でぶっちぎりの大躍進である。各党の登壇者が誰か、大いに気になるところだが(投票に大きく影響するから)、この投票結果は近未来の政治状況を考える上で、何かしら暗示的なものがあると感じ取るのはぼくだけだろうか。
選挙が終われば人々は日常生活に追われて、多くの人は政治に距離をおき、次第に無関心になっていく。そんな状況が今も繰り返されている。しかし、政治は生活のあらゆる面とつながり影響力を及ぼしている事実を考えるならば、社会に出る前の中学生が政治に関心を持つことは非常に大事なことである。
憲法や安全保障という大きな問題を考える前に、生活に密着した具体的な問題、例えば買い物をするたびに価格の10%の税金を取られる消費税の仕組みがどうなっているか、徴収された消費税はどう使われているのか、等を中学生が正確に知ることができれば、政治がぐっと身近に感じられるはずである。そこを糸口にして行政の仕組みを追求していけば良い。
そして政治が自分の将来に深く関わっている実態を認識できるようになればしめたものだ。そうなると当然の結果として、政治に無関心ではいられなくなるだろう。後は政治と直接的にせよ間接的にせよ、どう向き合うかはその人次第の問題である。
中学生に政治を身近に感じてもらうという意味で「模擬選挙」の企画には大きな意義があると思う。毎年やってもらいたいし、できれば全国に広げてほしいものだ。そして高校生にも試みたらどうだろうか。この企画が広がれば広がるほど、若い人々の政治への関心は高まり、将来、投票率が上がる要因となる可能性は非常に大きい。
日本の政治の将来に、いくらか希望の持てる「模擬選挙2022」でした。