沖縄よ! 群星むりぶし日記

沖縄を、日本を、そして掛け替えのない惑星・地球を愛する者として発信していきます。

反新自由主義・反グローバリズムを掲げる「れいわ新選組」「参政党」「新党くにもり」

梅雨が明けると、沖縄は熱風が吹く本格的な夏の季節を迎える。沖縄生まれの沖縄育ちにも関わらず、ぼくは沖縄のうだるような夏が苦手だ。年のせいもあるかも知れない。最近、特に体力の衰えを感じるようになった。それでも政治に対する関心が薄れることはない。様々な情報に触れながら、この国の現状を正確に把握し、未来を予見する眼力を養う努力を惜しまないようにしている。政治が我々の生活に決定的な影響力を与える現実を考えるなら、政治に関心を持つことは当然のことであり、国民としての義務でもある。

より良い社会を作るためには良い政治が必要であり、良い政治を作り上げるためには、主権者としての国民一人一人が政治に強い関心を持ち、積極的に意思表明を行う必要がある。

しかし残念ながら、日本の政治状況はそうはなっていない。戦後長い間、自民党政治が続いたため、政治に対する国民の関心は薄れ、国政選挙の投票率は、よくて6割前後であり、平均すると5割強にすぎない。これは先進国と比較するとかなり低い数字である。福祉が行き届いたデンマークでは、投票率は平均で8割を超える。いかに国民が政治に関心を抱いているかの証拠だ。一人の日本人として、実に羨ましい限りである。

しかし、絶望的な日本の政治状況ではあるが、今までになかった新しい現象が見られるようになった。どういうことかと言うと、バブル経済崩壊後、失われた平成30年の後遺症の結果、衰退し続けた日本の惨憺たる姿に警鐘を鳴らす新しい政治勢力が出てきたのである。

その先達は山本太郎が3年前に一人で立ち上げた「れいわ新選組」だ。彼は街頭演説の形で25年以上続くデフレ経済で日本が衰退し続ける現状を訴えて自民党政権の責任を鋭く問いただし、現状を打破して日本経済の再浮上を目指す政策を提示した。

彼の精力的な街宣活動は、今までの政治に見られない斬新なスタイルであり、具体的なデータを駆使して、モニターに映し出して説明する手法は、多くの聴衆を魅了した。

彼の疲れを感じさせない活動は、3年前の参議院選で船後靖彦と木村英子の二人を当選させることで報われた。そして去年の衆議院選挙では自身を含める大石あきこ、多賀谷亮の3名の当選を実現した。現在、衆参合わせて5人を擁する政治勢力になった。

れいわ新選組が発足して1年後に「参政党」が船出した。その時は、ぼくはまだ参政党の存在を知らなかった。その存在に気づいたのは、最近の動画によってである。共同代表の神谷宗幣と吉野敏明の演説を聴いて感動して以来、強い関心を持つようになった。

そしてもう一つの勢力は「新党くにもり」だ。チャンネル桜社長の水島総が中心となって発足した新しい政党である。

れいわ新選組・参政党・新党くにもり、全く新しい政治勢力の中から、なぜこの三党だけを取り上げる気になったのか、というと、これまでなかった新しい政治潮流をこの3党に感じるからだ。

他にもN国党と日本第一党なる政党があるが、この2党に対しては、全く興味もなければ関心もない。それどころか全く目障りな存在で、早く表舞台から消えて欲しい。特に桜井誠が党首を務める日本第一党はおぞましい政党で、吐き気がする。

さて、れいわ新選組と参政党と新党くにもりだが、それぞれ出自と性格の違いはあるが、その主張は、重要な点において共通する。それは

新自由主義反グローバリズム

である。これは反自民党政治でもある。なぜなら自民党の政治スタンスは米国に従属することで米国発祥の新自由主義を推進してきたからだ。特に小泉政権以来、その性格は顕著になった。構造改革の名の下、公共施設を民営化へと押し進めた。米政府から送られる年次改革要望書に沿った、主体性なき構造改革の一環である。

公共工事の半減、郵政民営化、水道事業民営化など、自民党政治は公共施設の切り売りに余念がない。米国が抜けたTPPも積極的に推進してきた。参加するグローバル企業に国が訴えられたら、ほとんど勝つ見込みのない、グローバル企業に有利な経済システムがTPPである。民主党政権下での野党の時、猛烈に反対しておきながら、政権を握るや否や手のひら返しで推進したのである。自民党政治がいかに節操のない売国政治であるかの証明に他ならない。

外資に乗っ取られる国内企業の増加。外国資本に買い占められる国土。外国資本に食い物にされ、30年も経済成長しない日本。日本衰退の責任は自民党政権にあることははっきりしている。連立を組む公明党の責任も甚大である。

だから、れいわ新選組も参政党も新党くにもりも、自民党政権にノンを突きつけて立ち上がったのだ。自民党政権に対してだけではない。自民党以上に新自由主義を標榜する維新の会に対しても、3党は強い拒否反応を示している。

日本の危機の根本に、自民党政権が推進してきた新自由主義にある以上、それを打破して日本経済の再生を訴える、れいわ新選組・参政党・新党くにもりの勢力が伸びて、全く新しい形の新しい政治が国民の間に共有されるようになれば、政治を諦めるのはまだ早い、と言えるかもしれないのだ。

ちなみに、れいわ新選組も参政党も新党くにもりも、特定の利権団体の支援を受けない市民政党である点も共通している。目前に迫った参議院選を前に、これまで経験したことのない全く新しい政治潮流が起きているのである。