菅総理のブレーンは国際金融資本の代理人
菅義偉首相のブレーンと言われるデービッド・アトキンソン。
彼の経歴が面白い。イギリス人でオックスフォード大学で日本学を学ぶ。1990年頃来日。ゴールドマン・サックスに在籍中、アナリストとして活躍。バブル崩壊後、巨額の不良債権を竹中平蔵と組んでハゲタカファンドに二束三文で叩き売る工作に関わったらしい。
2007年、「マネーゲームを達観するに至って」退社。その後、茶道に打ち込み、2009年に小西美術工藝社に入社。翌年、会長就任。
多くの著書があり、『新・観光立国論』で山本七平賞を受賞。2017年6月より日本政府観光局の特別顧問に就任。
簡単な略歴ながらも注目すべき点がある。ゴールドマン・サックスに在籍していたことと、日本文化に造詣が深い点だ。このアンバランス感覚はなんだろう。
幸いなことに、その謎を解明してくれる評論家がいる。ここで天才・三橋貴明氏に登場してもらおう。
菅総理のブレーン 国際金融資本の代理人デービッド・アトキンソン [三橋TV第293回] 三橋貴明・高家望愛
小西美術工藝社の経営を立て直す等、デービッド氏は才能に長けた人物のように思われる。しかし、彼の経済理論は、三橋氏が指摘するように新自由主義経済だ。バブル崩壊後、日本経済を破壊し続けた新自由主義経済。その経済論の信奉者の一人デービッド氏が、日本の中小企業の欠点を指摘して、生産性を高めるために合理化を進める中小企業基本法の改正を提案していると言う。
その提言を菅総理は丸呑みしたらしい。これだけでも菅総理がいかに経済音痴であるかが理解できる。三橋氏が指摘しているように、需要の回復が見込めない現状のまま、中小企業の生産性を高めると言うことは、完全に間違った政策であり、益々中小企業の体力を奪い、コロナ禍が収まった時、中小企業界は惨憺たる状況に陥っている危険性があるのだ。
菅総理は、こんな基本的な経済理論も理解できないらしい。安倍晋三以上に無能の恐れがある。そもそも何故、デービッド・アトキンソンの如き人物をブレーンにしたのか、不思議で仕方ないのだが、新自由主義経済から卒業しない限り、日本経済の再生はいつになってもあり得ないことははっきりしている。
日本文化にどれほど惚れようと勝手だが、デービッド氏の経済政策を見ると、その思い入れにはやはり外国人としての限界を見る思いがする。本当に日本文化が好きなら、決して日本社会を分断する新自由主義経済を主張するはずはないのだ。
日本文化に対するデービッド氏の愛は、単なるメッキであり、イギリス人の地金が現れたに過ぎない。政府に提言するとは、大変な迷惑だ。
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