沖縄よ! 群星むりぶし日記

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モラルハザードの元凶・安倍晋三の罪はあまりにも深い

昨日の参議院予算委員会。自殺した赤城俊夫氏の手記を読んでの感想を問われた安倍晋三は「痛ましい出来事だ」と述べた。そして再調査はしない、と断言した。

言葉と行動があべこべなのがこの男の特徴だが、この日もその性格が現れたに過ぎないだけなのだ、と思えばそれまでのことだが、しかし、やはりあまりにも酷い対応である。

いかなる組織にも良心派はいる、というのがぼくの変わらぬ信念だが、赤城氏はまさにその一人だった。赤城氏にとって、公文書を改ざんすることは、人間失格の烙印を押されることであり、禁止事項だった。

たとえ上司の指示といえども、容認することはできず、赤城氏は、はじめのうちは抵抗した。しかし、手記に記されているように、本省からの圧力をはね返す力は、赤城氏にはなかった。

楠管財部長に報告し、当初は応じるなとの指示でしたが、本省理財局中村総務課長をはじめ田村国有財産審理室長などから楠部長に直接電話があり、応じることはやむを得ないとし、美並近畿財務局長に報告したと承知しています。

 部長が屈した以上、個人に何ができると言うのだ。財務省は国家を動かすほどの強大で巨大な組織体である。勝負は、最初から決まっていた。

赤城氏は、自ら誇りにしてきた公僕心を押し殺して、やむなく公文書改ざんに手を染めた。この日以降、正直で真面目な赤城氏の精神状態は異常をきたしはじめる。

せめて人事異動で他部署へ移る事ができれば、多少の救いもあったはずだが、その年の6月23日の人事異動内示は、赤城氏をさらに追い詰める結果でしかなかった。

上司の池田氏を含め、同じ部署の職員は全員移動が決まり、赤城氏だけが取り残される形になったのである。組織は非情だ、孤立無援の赤城氏を、さらに検察が追い詰めた。

人事異動内示の5日後、資料の任意提出を受けに特捜部がやってきたのだ。ところが赤城氏の知らないところで資料はすべて処分されていたのである。

この後、赤城氏の精神状態はさらに悪化していく。7月20日から病気休暇。手記には記されていないが、この頃の赤城氏は、以下のような言葉を奥さんに語って怯えていたという。

「大変なことをさせられた」「内閣が吹っ飛ぶようなことを命じられた」「最後は下っ端が責任を取らされる」「ぼくは検察に狙われている」

ドクターストップがかかっているにもかかわらず、検事から赤城氏の携帯に電話がかかり、話は20分間も続いたという。事実上の聞き取り調査だ。赤城氏の病状は極端に悪化する。

「ぼくは職場に復帰したら検察に呼ばれる。検察は恐ろしいとこや。何を言っても思い通りの供述をとる。検察はもう近畿財務局が主導して改ざんしたという絵を描いている。そのストーリーから逃げられない。ぼくが何を言っても無理や。本省の指示なのに最終的には自分のせいにされる。ぼくは犯罪者や」

自分を責め続けた挙げ句、自殺を決意した赤城氏は、呟くように以下の文章を手記に書いた。

事実を、公的な場所でしっかりと説明することができません。今の健康状態と体力ではこの方法をとるしかありませんでした。(55歳の春を迎えることができない儚さと怖さ)

手記を書き終えたその日(3月7日)赤城氏は、部屋の手すりに紐をかけて首を吊った。

「事実を、公的な場所でしっかりと説明することができません。」赤城氏のこの言葉は悲愴感に満ちている。財務省と検察という強大な組織に、個人として逆らえない不条理に追い込まれた自分の運命を見せられて、ただただ悔しかったに違いないのだ。

凍りつくような無力感。

「ぼくの契約相手は国民です」が口癖だった真面目で実直な一人の公務員を襲った巨大な行政組織。

上層部に疑惑が及ばないように「最後は下っ端が責任を取らされる」ように上手くシステム化されている。しかし、死者は黙ってはいなかった。手記を残せば、きっと誰かの目に触れる。

幸いにも昌子さん(仮名、赤城氏の妻)が、パソコンに打ち込まれた手記を発見した。夫の死から約半年後、新聞記者の相澤冬樹氏に印刷した手記を見せた。

相澤氏に託した後、昌子さんは夫の後を追うつもりだったらしい。夫のあまりにも非力な姿を見せられた彼女にとって、巨大な行政組織はあまりにも恐ろしい存在として立ちはだかっていたのだろう。

しかし、その時の相澤氏は常軌を逸するほどに興奮して、「これコピーを取らせていただくことはできませんか?」と聞く。ところが興奮する相澤氏の様子を見て、氏に託することは断念し、「目で見て覚えてください。これは記事にしないでくださいね。相澤さんに裏切られたら私は死にます」と言い残して、昌子さんはその場を去ったのである。

相澤氏は、昌子さんとの約束を守って、手記の存在を記事にすることはなかった。しかし、世の中どう動くかは誰にもわからない。

夫の三回忌を終えた昌子さんの心境は大きく変化していた。手記の公開を決意したのである。遺族に対する財務省と近畿財務局の職員達による数々の冷たい態度は、日時の経過とともに昌子さんの気持ちを傷つけ、心境が変化するきっかけになったようだ。

時間は万能薬の言葉通り、一時は亡き夫の後を追う覚悟を決めていた昌子さんは、精神的に強い人間に変貌していたのだ。怯える女性から戦う女性へ。

真相を公にするには裁判に訴えるしかない。そう考えた昌子さんは、佐川元理財局長と国に対し、総額1億1千万円余の賠償を求める訴訟を起こしたのである。

昌子さんの勇気ある行動に拍手を送りたいが、しかし、裁判は非常に厳しい戦いになるだろう。何故なら今、我が国の行政は目が当てられないほどに悪臭漂う腐敗状態が続いているからだ。

内閣人事局を悪用する官邸のおかげで、検察は完全に政府に乗っ取られてしまった。こんな状況下で、果たして公正な裁判が期待できるのか、大いに懸念せざるを得ない。

安倍晋三という政治をやってはいけない人物が総理大臣の椅子に座って7年余。物事の本質をはぐらかす他にこれと言った才能のない総理大臣のもとで、我が国の行政は完全に崩壊した。

安倍晋三の政治目的は、政権の維持と保身だけだ。彼がやってきたことを振り返れば一目瞭然だ。国民が不幸になろうとどうなろうと、知ったこっちゃない。

政治家としてあるまじきこの不誠実な姿勢が周り全てを腐らせてきた。麻生財務大臣然り、森昌子法務大臣然り、その他多勢。自分たちの組織の維持と保身、これだけが彼らの目的だ。その中に国民は存在しない。

「ぼくの契約相手は国民です」

赤城俊夫氏の口癖だったこの言葉は、安倍腐敗政権にとっては少しの価値もない軽蔑の対象でしかない。遺族には同情するが、再調査はしないと言い切ったのが立派な証拠だ。

行政組織のモラルハザード。その中心に安倍晋三が立っている。日本よ、このままでいいのか?

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