憲法九条を改正して独立の第一歩にしよう
日本国憲法を改めて通読して感じたのは、第九条の特異な異常性である。前文第2項に感じる違和感と比較しても第九条の特異な異常性は際立っている。まず前文第2項を見てみよう。
② 日本国民は、恒久の平和を念願し、人間相互の関係を支配する崇高な理想を深く自覚するのであって、平和を愛する諸国民の公正と信義に信頼して、われらの安全と生存を保持しようと決意した。
太字で示した文章に、ぼくは強い違和感を覚える。この文章と第九条は見事なまでに響き合っている。
第二章 戦争の放棄
第九条 日本国民は、正義と秩序を基調とする国際平和を誠実に希求し、国権の発動たる戦争と、武力による威嚇又は武力の行使は、国際紛争を解決する手段としては、永久にこれを放棄する。
② 前項の目的を達するため、陸海空軍その他の戦力は、これを保持しない。国の交戦権は、これを認めない。
前文第2項と第九条に流れる精神は同質だ。いずれもフィクションの平和を夢見ているに過ぎない。現実はフィクションを無視する。わが国を取り囲む中国、北朝鮮、ロシア、米国はいずれも核兵器を抑止力として自国の安全を図っている。これらの国を平和を愛する諸国民と呼ぶには、あまりにも国際認識のレヴェルが幼稚で甘すぎる。冷酷な国際関係をフィクション化したのが日本国憲法の前文と第九条だ。占領期間中にGHQが作成したこの憲法を、日本国民は自ら血肉化して今日に至っている。つまり戦後ずっとフィクションの中で我々は生きて来たのだ。この憲法を押し付けた宗主国である米国は今、かつての輝きと力を失い、ひたすら崩壊へと突き進んでいる。こんな落ちぶれていく米国に追従する必要は、もはやない。
今ほど日本が真に独立する好機はないと言える。その第一歩として、第九条を以下のように抜本的に改正する。
第二章 国防
第九条 国防軍は陸海空軍によって構成される。国防軍の任務は国民の命と国土を守ることにある。国防軍は専守防衛を使命とし、他国への侵略行為は永久に放棄する。国防軍の組織と軍人の待遇その他については、国防法によって定めることとする。
今の国際情勢のもとで、自立した主権国家を目指すなら、軍隊の保有は絶対条件である。ゆえに第九条の抜本的改正は絶対に必要である。それが独立へ向けた第一歩となる。