沖縄よ! 群星むりぶし日記

沖縄を、日本を、そして掛け替えのない惑星・地球を愛する者として発信していきます。

「ハイサイグスーヨー、チュウウガナビラ」玉城デニー氏が再選を目指して立候補表明


www.youtube.com

昨日、玉城デニー沖縄県知事は8月25日告示、9月11日投開票予定の知事選に向けて出馬することを正式に表明した。

対する自民党県連は佐喜真淳(57)の擁立を決めている。これで4年前と同じ2人が争うことが決まった。4年前は、玉城候補が大差で佐喜真候補に圧勝した。熱い熱い選挙戦で沖縄中が燃えあがった当時の記憶が蘇ってくるようだ。

翁長雄志前知事は膵臓癌に冒されて、任期途中に亡くなられた。翁長前知事の意思を受け継いだ玉城候補が圧勝した背景には、玉城候補の卓越した話術に加えて、弔い合戦の影響があったのも確かだ。翁長前知事には、革新勢力と保守の一部を融合させるというカリスマ性があった。

「ハイサイグスーヨー、チュウウガナビラ」(みなさんこんにちは、ご機嫌いかがですか)をはじめ、翁長前知事は要所要所でウチナーグチを使った。自信に溢れて、明るく自然体でウチナーグチを使う知事の姿に、多くの県民の胸は熱くなった。「ウチナーンチュ、ウセーラッテーナランドー」(沖縄の人々よ、バカにされるな)「ナマカラルヤンドー、チバラナヤーサイ」(これからだよ、頑張ろうね)。

そして翁長前知事は次のような言葉も残した。「イデオロギーよりもアイデンティティ」。この言葉は沖縄において深い意味を持つ。戦後の沖縄は広大な米軍(占領軍)基地を抱えるために、反基地を巡る政治的争いが県民を分断してきた。

分断の中身は、単に基地に反対か賛成かで綺麗に線引きできるものではない。革新は基地反対、保守は基地賛成というものではない。革新の基地反対は一貫して揺るがないが、保守は状況次第で反対を表明する時もある。そのいい例が翁長県政の2016年の時、沖縄県議会は「在沖米海兵隊の撤去」を求める抗議決議と意見書を全会一致で可決したのである。

この事実は、沖縄の保守は無条件で米軍(占領軍)基地を容認しているわけではないことの証明に他ならない。

一方の革新はというと、ややもすると基地反対にとらわれすぎて経済面が疎かになるきらいがある。翁長前知事は、この現状をよく認識した上で保革の壁を乗り越える意味で「イデオロギーよりもアイデンティティ」という言葉を使ったのである。

革新も保守も同じウチナーンチュだ。そう考えると「イデオロギーよりもアイデンティティ」という言葉は、多くの県民の腑に落ちる名言と言えるだろう。

こんな小さな島でイデオロギーどうのこうのと言い争ったところでどうなるものでもない。大切なのは沖縄人のアイデンティティである。

翁長県政を引き継いだ玉城知事は、翁長前知事の言葉を止揚して「誇りある豊かな沖縄」というスローガンを掲げた。この言葉の意味も深いものがある。

どういうことかと言うと、革新は基地反対を貫くことで沖縄人の人権と誇りを守り抜く姿勢を強調し、保守は基地問題より経済を重視して県民生活を豊かにすることを優先する、という保革のいい面を統合したのが「誇りある豊かな沖縄」の意味である。

誇りと豊かさを同時に追求するのが玉城県政の理念であり理想である。アイデンティティのもとに県民が結集する。米軍(占領軍)基地のない豊かな沖縄をつくる。

玉城県政のこの理念を超える政策を佐喜真候補が打ち出さない限り、佐喜真候補に勝利の芽はないだろう。最後に一言言いたい。佐喜真候補には同じウチナーンチュとして是非頑張って欲しいが、あの大嘘つき野郎のボギー手登根とはまだ親交があるのだろうか? 是非問うてみたいものだ。