沖縄よ! 群星むりぶし日記

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平然と嘘をつく小池百合子の野望

先週の土曜日、新都心に向かうバスに乗った。バスの中から眺める国際通りを挟む商店街。2週間前に見た以上にシャッターを下ろした店舗の数が増えている気がした。人通りは少ない。

COVID-19に襲われる前は、観光客で溢れんばかりの活気に満ちていたのに信じられないような光景だ。経済的損失は莫大だろう。今の状態が続くと、シャッター商店街になる恐れさへでてきた。県は第4次補正予算を組んで必死に損失補填を手当てしているが、焼け石に水だろう。

沖縄県の財政は豊かではなく、紙幣を発行する権限もない。政府が積極的に地方交付税を増やす必要があるが、緊縮財政と財政破綻論が支配する安倍内閣に期待はできない。

都知事選が終わった翌日の月曜日、メインプレイス2階の書店で石井妙子著『女帝小池百合子』を購入した。売り切れ状態が続き、Amazonでは電子版だけなので買うのを控えていたが、皮肉なことに小池が都知事に再選された翌日に手にすることになった。

小池勇二郎小池百合子の父親である。大法螺吹きで大の嘘つき、虚栄心が強く様々な事業を手掛けては失敗。借金を踏み倒し、政治家を目指すが衆議院選で落選。

この破天荒な父親が、小池百合子の人格形成に強い影響を与えた。小池百合子人間性を考える時、父親が及ぼした影響は決定的な意味を持つ。

ある時期から小池ファミリーの面倒を見ることになった朝堂院大覚を取材した著者は、次のように書いている。

「後に小池家の破産処理を引き受けることになり一家と深くかかわる、浪速冷凍機工業(後のナミレイ)の社長、朝堂院大覚(松浦良右)はこう振り返る。

『とにかく、ひどく恨まれておった。選挙に出て、あの家は傾いたわけじゃない。傾いていたから一発逆転を狙って、後先を考えず選挙に出たんやろ。議員になってしまえば、借金も返せると浅はかに考えて。人から預かっておった金も政治活動に使ってしまったんや。だから商売で付き合いのあった人たちの信用を失った』」(49頁)

「小池は関西学院大学を一学期だけ通い退学する。カイロへ留学するために。前出の朝堂院はいう。

『当時の小池家は借金取りに追われておって、私立の大学に通わせられるような余裕はなかったんやろ。そんな金があるなら、金を返してほしいと皆、思っておる。入ったはいいが、入学金が払えんとか。あるいは最後はかなり、あぶない筋から借りておったから娘が大学に通えたかどうか。それで遠くに留学させるという体裁を取ったのか』

本当は英語を学びたかったのだろう。だが、イギリスやアメリカに留学するような余裕はなかった。」(54頁)

「そんな朝堂院に人を介して、勇二郎の破産処理を助けて欲しいという話が持ち込まれたのは一九七五年から七六年頃のことだった。朝堂院が振り返る。

『人に頼まれて相談に乗ったが、勇二郎というのは、ほんとうに人望のない人間やった。関西電力芦原義重や、大協石油山善に取り入り、関西経済同友会の幹事にもなっておったが、自分より下だと思う相手には、とにかく虎の威を借りて、ふんぞり返る。逆に自分より上だと思った人には取り入ろうとして、追い払われても付きまとう。勇二郎に金を貸した人の中には、立場上、断りたくても断れなかった人も多かったよ。とにかく、良くいう人間がひとりもいない。破産して気の毒だ、というような意見が全く聞かれんかった。なんとか整理しようとして、俺もずいぶん金を使うことになった』

芦屋の自宅にはもう住めなかった。借金取りから匿うために東京に呼んでアパートに住まわせ、しばらく、勇二郎をカバン持ちに使ったという。当時、朝堂院は三十代半ば。勇二郎は五十代。朝堂院は勇二郎に振りまわされた。

とにかく大風呂敷で平気で嘘をつく。ワシの前でもや。嘘をつくなと怒って、ポカッと殴ってやっても、ケタケタ笑っておる。それでまた、すぐに嘘をつく。コイツ、大丈夫か、どうなってんのやと不安に思うこともあった。恥という感覚がないから突進していく。無茶苦茶な行動力はあるんや。でも、だからといって何ができるかといぅたら何もできない。法螺を吹いているだけや

当時、朝堂院は後藤田正晴石原慎太郎との付き合いが深かった。ある日、朝堂院の事務所で石原と勇二郎が顔を合わせたことがあったという。

『勇二郎は興奮して、「石原先生、ワシです。先生の選挙手伝わせてもろうて、自分も衆議院に出させてもろぅた小池です」と必死に説明しよったが、石原は、「ああ、そうですか」とにべもなかった。石原からしたら、そんなもんやろ。あいつはスターでたくさん寄ってくる奴がおるわけだから。よほどの献金者じゃなきゃ、覚えてもいない。石原も人を利用するだけの人間なんやから。勇二郎が石原のタニマチ?あり得んよ。だいたい、タニマチが選挙にでたりせんよ。それは多少、石原に金を使ったかもしれん。でも、それも人から巻き上げた金やろ。とにかく、政治が好きで好きで、自分が政治家になりたくてしかたなかったんや。だから政治家に近づいた。福田や中曽根には体よく追い払われて石原に接近したが、石原にとっても大した存在じゃない。勇二郎は選挙に出て金がなくなったんじゃない。会社が左前になったから選挙に出たんや。石原人気にあやかって政治家になろうと考えたんやろ。百合子は政治家にお金を貢いで父の会社は傾いた、石原のせいで家が破産した、選挙に出たお父さんに皆がたかったと思いたいのかもしれんが』

朝堂院はカイロで、勇二郎に長男の勇とカイロ大学に在学中だという長女の百合子を紹介されたという。朝堂院の記憶では、その時、小池は結婚相手とは、すでに分かれていたという。

『百合子からは、ある男を紹介された。結婚相手とは別だ。カイロで空手を教えているヤツやった。ワシに百合子は、その男と一緒に空手の雑誌を作りたいから金を出して欲しいと頼んできよった。ワシが武道好きだから引っ張れると思ったんだろ。数百万、出してやった。

その頃の百合子は、パッとしない、地味な女子学生だったよ。親父はあんなやし、兄貴も頼りない。だから、百合子は肉親をまったく当てにできなかった。生きていくには男を頼るしかなかったんやろ。勉強に励んでいるようにはまったく見えなかった。親父の商売手伝ったり、空手の雑誌作ったり、そんなことしとったんだから。ワシはカイロ大は聴講生だと思っておったよ。勇二郎はワシにさかんに百合子を売り込んできよって、百合子もワシに近づこうとする。おそろしい親子だと思うた』」(97頁〜99頁)

大風呂敷で平気で嘘をつく(朝堂院)父親の影響をもろに受けて育った小池百合子。父親の性格がどの程度、娘に血肉化されたのかを知るためには、小池百合子の行動を追いかけてみる必要がある。次回はそこに重点を置いて『女帝小池百合子』から引用させてもらう。

 

女帝 小池百合子 (文春e-book)

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