沖縄よ! 群星むりぶし日記

沖縄を、日本を、そして掛け替えのない惑星・地球を愛する者として発信していきます。

「沖縄狂想曲」と「沈黙の艦隊」を結ぶもの

昨日、桜坂劇場で「沖縄狂想曲」を観てきた。アパートから歩いて約30分、桜坂劇場は久し振りだ。家に居ながら観れるプライムビデオという超便利なものがあるので、特別な作品でない限り、映画館に行くことはなくなった。それにしても今日の暑さは何だ、まるで夏である。シニアの切符1,200円を買って館内に入る。予想した以上の観客数だ。年配者が多い。館内が暗くなり上映開始。

様々な人にインタビューすることで米軍基地の否定的側面、不条理性を強調すると言う構成になっているが、一人のウチナーンチュとしては物足りなさを感じた。ほとんど知っていることだからである。しかし沖縄の米軍基地問題に疎い本土の人々にはインパクトのある映画になっているかも知れない。多くのヤマトゥンチュに見てもらいたい映画である。

物足りなさを感じる映画ではあるが、注目すべき点があった。それは沖国大教授・前泊博盛と元総理・鳩山友紀夫に対するインタビューと山本太郎議員の予算委員会での質疑である。

前泊氏と鳩山氏は日米地位協定と日米合同委員会の存在について触れ、山本議員は日米合同委員会を憲法の上にあるものとして政府を問い糺す場面があった。

強いて言えば、この映画の価値は、日米合同委員会の存在を表舞台に引っ張り出してくれた点にある。しかし、日米合同委員会を丸裸にしたわけではない。相変わらず秘密のヴェールに包まれた存在ではあるが、米軍基地問題の核心部をついただけでも、その意義は大きい。

在日米軍基地問題を追求していくと、最終的にこの日米合同委員会に突き当たる。その組織図にじっと目を凝らしていると、日米同盟、憲法九条、自衛隊、外交、安全保障の本質が見えて来る。これらは全て繋がって一点に集中していることがわかって来る。それは日本弱体化である。

日本弱体化という日本が抱える最大の病気の震源地が日米合同委員会である。ならば病気を治すにはどうすれば良いか?

そこで「沈黙の艦隊」が大いなるヒントになる。日米同盟に楔を打ち込んで日本の自立を促す。「沈黙の艦隊」はフィクションではあるが、日本政府とアメリカ政府を大きく揺るがすほどの日米同盟の欺瞞をつく真実を語っている。

実質は属国同盟にすぎない今の日米同盟を破棄し、日本が自立すれば、病気の震源地である日米合同委員会は雲散霧消する。