沖縄よ! 群星むりぶし日記

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カルト教団と手を切れない自民党

安倍元首相を銃殺した山上徹也容疑者に対して、減刑を求める署名が3000人を超えたという。同記事によると、署名サイトには賛同する人々のコメントが殺到しているらしい。その中の幾つかのコメントを読むと、良識派の存在と社会に横たわる不条理との板挟みになって、なんとも救いようのない重苦しい気分に襲われる。

《 彼は犯罪者である前に犠牲者です。その点、量刑に考慮があって当然です 》 

《 結果は残念だけど親を選べない彼の不遇な生い立ちは本当に気の毒で同時に宗教の恐ろしさを改めて感じました 》 

《 この様な犯罪が起こらなくするのが政治であるのに、それをせず自分たちだけ税金を使って贅沢三昧をし、未来ある若者をこのような犯罪に追い詰めた責任が政治家にはあると思う 》

一応日本は法治国家だから、山上氏の行為は法律で正当に裁かれるべきなのは言うまでもないことだが、彼が無理に背負わされた十字架の不条理性を考えると、量刑に考慮があって然るべきだろう。

一市民としては、これから始まるであろう裁判の推移を見守る他ないが、殺された人間が元総理大臣だからという役職に忖度するような司法であってはいけないはずである。検察官と弁護士、そして裁判官の力量がどの程度のものか見届けたい。

さて、安倍元総理銃殺事件は、偶然というべきか必然というべきか、カルト教団統一教会自民党パンドラの箱を開けてしまったようだ。多くのマスコミの報道のおかげで、このパンドラの箱の特異な全体像が浮かび上がってきた。

その全体像を見ると、自民党に対するカルト教団の影響があまりにも深刻であることにゾッとしてしまう。このままだと自民党が牛耳る今の日本の政治は、恐らくこの先何十年も健全な姿にはならないだろう。カルト教団を斬って捨てる覚悟が自民党には全く見られないからだ。

文鮮明の政治家に対する殺し文句は「反共」だった。「反共」さへ唱えれば天皇をサタンと呼んでも自民党は問題にしなかった。霊感商法で日本人から莫大な献金を巻き上げ、6500人の日本人女性を韓国人男性と合同結婚させる文鮮明に対して、岸信介福田赳夫は最大限の賛辞を送って惜しまなかった。この時から自民党カルト教団狂いは始まっていたのだ。

恐ろしいのは、自民党のこの狂気が今も綿々と受け継がれているという事実である。7年8ヶ月も政権を握った安倍晋三は、祖父・岸信介から受け継いだカルト教団との関係を隠すことはなかった。カルト教団が「反共」を唱えていれば、日本人の信者がどれほど苦しもうがたいした問題ではない。

しかし、彼の考えは甘かった。カルト教団の「反共」とは関係なしに、つまり安倍氏の政治信条とは全く関係なしに、幼少期からカルト教団に家庭を破壊された一人の男のギリギリの怒りが彼に銃弾を打ち込んだのだ。