沖縄よ! 群星むりぶし日記

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ロシア非難一辺倒のマスメディア報道こそ危険だ

24日、ついにプーチン大統領ウクライナに軍事介入した。その日から主要マスメディアの報道は、ロシア非難一辺倒である。武力行使に踏み切ったロシアが悪い。世界はロシアを制裁すべきだ。事実、米国をはじめ欧州各国は経済制裁を次々に発表した。岸田内閣も欧米諸国に足並みを揃えるようにして、ロシアに制裁を課すと表明した。

しかし、果たしてロシアだけを悪と決めつけて良いのだろうか?ロシアだけを非難することで問題は解決できるのだろうか?

マスメディアの報道は、あくまでも一面的であり、それだけに頼るとなかなか真実は見えてこない。できる限り真実に肉薄するためには、テレビ、新聞等の主要メディア以外で発信する国際関係に詳しい人やロシアとウクライナの歴史に詳しい人達の見解も参考にする必要があるだろう。ありがたいことに、それらの多くは、ネット上で探すことができる。

彼らの発言をさまざまな角度から突き合わせながら次のような結論を得ることができた。

  • ウクライナNATO加盟はロシアにとって死活的な軍事的脅威となる。そのため絶対に阻止する必要がある
  • ウクライナNATO加盟を認めないという条件を飲めば軍事侵攻はしない、というロシア側の提案をバイデン政権が拒否
  • 多くのロシア人が住むウクライナ東部ドネツク、ルガンスク両州のロシア人をウクライナ政府が抑圧

以上、あくまでも大まかな捉え方だが、ロシアが軍事介入せざるを得なかった原因の核心部をついていると思う。更にその核心部の背景を考える必要があるだろう。

2019年に現職に就いたゼレンスキー大統領は、親米派と言われる人物だ。彼がNATO加盟を考えても不思議はない。一方の米国は、当時のゴルバチョフ大統領と交わした密約(NATO加盟国をヨーロッパ東部にこれ以上増やさない)を守らずにNATO加盟国を増やしてきた。

この歴史的背景があり、残る唯一の緩衝地帯であるウクライナNATOに加われば、ロシアの軍事的恐怖は限界に達するというものだろう。なぜなら喉元に匕首を突きつけられた格好になるからだ。

かつてのキューバ危機を思い出してほしい。当時のフルシチョフ第一書記は、キューバ核兵器を持ち込もうとした。それをケネディ大統領は、核戦争も辞さないとの意思表示を示すことで、フルシチョフの目論見を断念させたのだった。

プーチン大統領にとっては、ちょうど逆の立場で考えると、当時のキューバが今のウクライナである。ソ連がやろうとしたことをバイデン政権は逆の立場で実行しようとしているのだ。ウクライナNATOに加盟すれば、米国はロシアとウクライナの国境付近に核ミサイルを配備することができる。実現すれば、今後の外交においてロシアは大いに不利の立場に立たされるだろう。

バイデン政権を牛耳る国際金融資本家達の巨大マネーがロシアの資産を徐々に奪い取る舞台が用意される。このシナリオに立ってバイデン政権は駒を動かしているのだ。そう考えてはじめて、バイデン政権がプーチン大統領の提案を拒否した理由が理解できるのである。

ロシアの軍事介入を許したくなければ、ウクライナNATO加盟を拒否すれば良いだけの話だ。しかし、バイデン政権は見事にプーチン大統領の提案を足蹴にして、軍事介入を招いてしまった。

軍事介入から今日で4日目。苦しむのは罪のない一般民衆である。被害を受けるウクライナ人の側に立って、戦争反対の声を上げるのは当然だが、これだけでは片手落ちになる。同時に、バイデン政権を牛耳る国際金融資本家達と産軍複合体の隠された野望を、明るみに晒す努力を怠ってはならない。