山本太郎の国防と天皇制についての感想
れいわ新選組の山本太郎代表の街宣を伝える動画が途絶えて不審に思っていたところ、久し振りに15日に浜松市でおこなわれたものを見ることができた。
8つの緊急政策を中心に話を進める姿勢は従来通りだが、室内で行われたことも関係したのか、聴衆の質問も多岐に渡ったようだ。
それに対する山本代表の応答は期待以上のもので、彼がいかに日頃から様々な課題に関心を寄せてきたかが理解できる。
そしてこの日の質疑応答で注目すべきことが二つあった。
ひとつは、ある男性の国防に対する山本氏の見解を質すものだが、ぼくも国防については強い関心があり、山本氏の応答に注目した。
山本氏の見解は簡単明瞭だ。
① 専守防衛に徹すること ② 米国が行う戦争には参加しない ③ 災害救助目的でのみ自衛隊を国外に派遣して世界に貢献する
いかにも簡単明瞭すぎるきらいはある。自衛隊の規模と憲法との整合性、国軍に格上げするのかどうなのか、日米安全保障条約の将来における展望など議論すべき課題は数多いが、そこまでの言及はなかった。
限られた時間で余裕がなかったせいもあるだろうが、いずれ詳しい見解が聞けるものと期待しつつも、山本氏の考えに今のところ基本的に賛成だとだけ述べておきたい。
もうひとつは女性の質問で天皇制についてどう思うか、というものであった。政党名に元号を使うのはどうなのか、とも聞いてきた。
恐らく質問した女性はリベラル思想の強い人ではないかと思われる。対する山本氏の答えは、実に軽妙洒脱なもので面白く、思わずプッと吹き出してしまった。
「私は陛下にラブレターを渡したものですよと言えば全部終わるのかなと思うんですけど・・・」
山本太郎議員の陛下へのラブレター。
2013年10月31日に催された秋の園遊会で、参議院議員に当選したばかりの初々しい山本議員が、福島の原発事故の現状を訴えるため、陛下に手紙を直接渡したことがあった。
手紙は侍従長が預かることになったが、この出来事は政界だけでなく大きな社会問題になる。あらゆる方向から山本議員を非難罵倒する声が集中したのである。
ぼくもニュースであの時の映像を見た記憶があるが、若い山本議員のかしこまった表情と、手を差し伸べて手紙を受け取ろうとする天皇陛下の嬉しいような困惑したような表情が印象として残っている。
記者の取材に対して当時の山本議員は次のように答えている。
「原発事故での子供達の被曝や事故収束作業員の劣悪な労働環境の現状を知って欲しかった・・常識的には失礼にあたるかもしれないと思ったが、禁じられているとは聞いていなかった・・陛下を政治利用したことにはあたらないが、どうレッテルを貼ってもらっても結構だ」
あれから約6年が経過して、自分の行動を総括した山本議員の天皇制に対する見解は、質問者に対する次のような応答を見ると明快である。
「私自身も助けていただいています。お手紙を渡したあとに銃弾が送られてきました。銃弾が送られたことに対して、陛下は山本の身の安全を憂えている、という意味のことをおっしゃられた」
その後、山本議員を追いかけていた黒いバスは来なくなったという。山本議員がどこへ行くにも「ターちゃん、ターちゃん」とマイクで呼びながら追っかけ回していたらしい。それが陛下のお言葉の後来なくなった。
天皇制を狂信する右翼なんてたかだかこんなものだ。
山本議員の話からはっきりするのは、彼は極めて常識的に物事を考えるということだ。
天皇制をどう思うかと問う質問に対して、少しも観念的な思考に陥ることなく、決して背伸びするわけでもなく、現実に即した見方をする。
政治家に限らず、すべての人間にとって精神の柔軟性は極めて重要な要素だ。山本議員がこれだけの応答ができるというのは、彼の頭脳がどれだけ既成観念にとらわれない柔軟性に満ちているかの証明でもある。
これからの日本を引っ張っていく資質を持つ山本太郎が率いるれいわ新選組のメンバーを出来るだけ数多く国会に送るために応援を惜しまないつもりだ。
沖縄でいつ街宣をやるか情報がなかなか来ないので、ポスティング用のチラシを千枚、ホームページにつないで注文した。様子を見ながら追加注文をすることになるだろう。
当ブログをご覧の方で沖縄在住の方がいたら、れいわ新選組のポスティング用チラシを是非注文して配布していただきたい。
そうだ、忘れていた。政党名に元号を使うことに疑問を呈した女性に対する山本議員の応答のひとつは、図に描かれた猫の肉球をみてください、だった。
古い上着よさようなら、古い政治よさようなら!!
れいわ新選組代表 山本太郎街頭演説 2019年6月15日 浜松市
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