公約を破棄した島尻候補は負けるべくして負けた
屋良朝博氏の得票数は7万7156票。相手候補に1万7728票差をつけての当選である。圧勝とは言えないまでも、大勝である。
島尻氏が敗北した原因をあげてみる。
- 辺野古移設を容認
- 10月に予定されている消費税増税に賛成
- 6年前、普天間飛行場の県外移設公約を破棄した
- 表看板の「子供の貧困問題解決」は屋良候補も掲げていて、効果薄
- 政府とのパイプのつながりを自慢したのは有権者の反発を買い逆効果
以上振り返り検討してみると、島尻候補が敗北したのは至極当然なことなのである。特に6年前の公約破棄が県民に与えた不信感が消えることはないだろう。島尻安伊子は負けるべくして負けたのだ。
それでも本人は敗北の弁で「方向性は間違っていなかった」と述べたというのだから、いかに現場の状況判断の疎い御仁であるかがわかろうというものだ。あまりにも鈍感すぎる。
こんなどうしようもない人間を擁立した菅官房長官は、選挙の結果を受けた記者会見でなんと言ったか。
「辺野古が唯一の解決策」。
この男も鈍感さにおいて島尻安伊子に少しも引けを取らないどころか二重三重に重症である。周りの状況がどれほど変化しようと、何度も繰り返される同じセリフ!
これからは、鸚鵡には申し訳ないが、菅義偉をオウム菅と呼ぶことに決めた。安倍晋三同様、多くの県民から嫌われ憎まれるオウム菅。
屋良朝博氏の勝利の言葉を引用して、溜飲を下げたい。
屋良氏「民主主義の形を問う」
辺野古は普天間問題の解決策にならない、別のアプローチを考え周辺住民の負担軽減を具体的に進める、という訴えが受け入れられた。県知事選、県民投票と移設反対の意思が示されたが工事が進んでいる。この国の民主主義が問われている。このままでいいのかということを議論していく。
沖縄の振興計画はあと2年半で半世紀を迎える。振興計画はかなり進んだ。これからは人に対する投資や製造業、農業などに力を入れる。沖縄で作ったものを売る制度を整備し、県民所得が上がる具体的な計画を策定していきたい。
玉城県政は「誇りある豊かさ」を県政の理念として掲げている。これは今まで米軍基地から派生する人権を守るために沖縄人の「誇り」を追求してきた革新勢力の理念と、経済を主眼に置いて県民の「豊かさ」を希求してきた保守勢力の理念を統合した画期的な政治哲学である。
そして玉城県政は、自立型経済を目指す方向性を打ち出している。
屋良氏の「これからは人に対する投資や製造業、農業などに力を入れる。沖縄で作ったものを売る制度を整備し、県民所得が上がる具体的な計画を策定していきたい。」
という発言は、玉城県政が目指す「自立型経済」と一致する。
日米両政府の強権と抗いながら、沖縄県は少しづつ実力を蓄えてきた。特に若い人たちが自信をつけてきている。
沖縄の未来は決して暗くはない。郷土を愛する心がある限り、理不尽・不条理な強権に決して屈することはない。
辺野古埋め立て工事が頓挫するまで、全国に向けて世界に向けて連帯して発信し続けることだ。屋良朝博氏には国会のど真ん中で、是非頑張ってもらいたい。
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三橋貴明オフィシャルブログ「新世紀のビッグブラザーへ blog」