沖縄よ! 群星むりぶし日記

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ふらつく翁長県政

翁長知事がまた判断ミスを犯してしまったようだ。辺野古新基地建設工事の埋め立てに使用する石材を載せた台船を引っ張る曳舟3隻が中城湾港(新港地区)岸壁を使用する許可申請を認可したと言う。使用目的は、石材運搬ではなく、給油や給水、食料品の補給などのためであり、港湾管理法令などを勘案した結果、許可せざるを得なかった、と翁長知事は釈明しているが、いったい知事の精神状態は大丈夫なのだろうか、とつい疑問に感じてしまう。 石材を載せた台船を引っ張る曳舟である以上、石材運搬の役割を担うことになるのは明確ではないか。奥港の使用許可をだして、予想以上の県民の反発で許可取り消しの手続きに入るという失態を演じた直後のこの判断ミスである。翁長知事は政治家の役割をどのように考えているのだろうか? 港湾管理法令を一字一句文字通り解釈すれば、許可せざるを得なくなるのは当然のこととして理解できる。しかし、それは役人の仕事で、政治家がそれを追認するだけなら、政治家など要らないのだ。全ては行政の実務に長けている役人に任せれば良いことになる。しかし、役人にはどうしても解決できない問題がある。そのために政治家が必要になってくる。例えば今回の案件だと、役人は港湾管理法令の枠内でしか思考が働かない。思考が膠着して、それ以上の想像力は押さえ込まれる。認可しない理由が思い浮かばない。役所に行って、役人の頑なな態度に難渋した経験を多くの人が持っているはずだ。規則と法令にがんじがらめにされているのが行政職員である。そこで、彼らの能力を超える問題を解決するために、選挙で選出された政治家が必要とされるのだ。奥港の場合もそうだったが、今回も同様、政治判断が必要とされる局面では、知事が表に出て、県政の方針は辺野古に新基地は造らせない、ということだからそれに関連する一切の申請は許可しない、と明言するだけで良かった。業者側が訴訟を起こせば、毅然と受け止めて法廷で正論を主張すれば良いだけの話。そのことで県民が非難することは絶対にあり得ない。
どうも最近、翁長知事の政治家としての姿勢にチグハグさが感じられて仕方がない。歴代の沖縄県知事で最も強いリーダーシップを持つ翁長氏であるだけに、残念である。しかしそれでも、沖縄県知事は全国で最も困難な立場に立つ知事だということは多くの県民が理解している。面積も人口も全国の僅か1%しかない小さな沖縄県に、在沖米軍基地をめぐって、日本政府と米国政府が一緒になって圧力をかける。世界経済NO1の米国とNO3の日本の政府が県民の意思を無視して、新基地建設を強行する。これは世界のどこにも見られない、極めて稀な現象ではないだろうか。この圧倒的圧力に耐えるのは容易なことではない。仲井真前知事はその圧力に耐えられず、脆くも屈してしまった。両政府の圧力に耐えきることがいかに困難を強いられるものであるか、現実を否応なく見せ付けられてきた県民はよく理解している。だからこそ辺野古新基地はあらゆる手段を使って阻止する、と力強く公言した翁長知事を多くの県民は支持してきたのだ。万が一にも知事と県民の間の、この信頼関係に亀裂が入るようなことがあってはならない。翁長知事よ、重圧と孤独感に耐え難くなったら、深呼吸でもしてリフレッシュして貰いたい。そして、これから寒さが厳しくなる辺野古のゲート前で座り込みを続ける人達、冷たい海水と潮風の中で抗議活動をするカヌー隊の人達、彼らを背後から応援する多くの県民のことを忘れないで欲しい。そして、辺野古新基地建設に関わる許可申請は、いかなるものでも全てキッパリと拒否して貰いたい。知事が公約を守る限り、我々県民が知事を見放すことはない。
翁長知事、これから生まれてくる宝物のために県民と共に頑張ろうじゃないか!