それでも県民の意志はビクともしない
安倍の卑怯な奇襲作戦のおかげで野党はカオス状態に叩き込まれたが、一ヶ所だけ例外的と呼ぶべき地域がある。わが沖縄県だ。各候補者の最終得票数は以下の通り。
第一選挙区:赤嶺政賢(共産)60、605票 国場幸之助(自民)54、468票 下地幹郎(維新)34、215票 下地玲子(幸福)2、594票
第二選挙区:照屋寛徳(社民)92、143票 宮崎正久(自民)64、193票
第三選挙区:玉城デニー(無所属)95、517票 比嘉奈津美(自民)66、527票 金城竜郎(幸福)3、031票
第四選挙区:西銘恒三郎(自民)82、199票 仲里利信(無所属)75、887票 富川泰全(幸福)4、650票
辺野古新基地反対派は今回、第四選挙区を落としたとはいえ、仲里利信氏は80歳の高齢で、今回の選挙に出馬することは考えていなかった。しかし、奇襲解散で不意を突かれ、引き継ぐ人が決まっていない中でのやむなき出馬だった。そのための準備不足が原因で落選したと言えるのではないか。それでも得票数を見ると、大健闘したと讃えるべきだろう。
前回比例復活した宮崎正久と比嘉奈津美が比例で救われなかったのは素晴らしいことだ。前回は比例に救われたが、今回、選挙区で敗れ比例復活もないとなると潔く政治家を辞めるべきだろう。この二人は4年前、当時の石破幹事長の恫喝で辺野古新基地反対から賛成へ寝返った信念の薄い政治家だ。早々に表舞台から消えるのが筋だろう。逆に維新の下地幹郎が比例復活したのは良かった。
彼は郷土愛の強い男だから、持ち前の行動力を発揮して今まで以上に、必ず沖縄県のために活躍してくれるものと信じる。
中央政界のドタバタ劇にも関わらず、沖縄県の選挙結果は賞賛されてしかるべきだろう。辺野古新基地は絶対に許さない、という県民の強い意志が表れた中身の濃い数字だといえる。
与党は310議席を獲得したが、内容は決して自民党に対する積極的指示とは言えない。野党のオウンゴールを誘った安倍晋三の狡猾な計算が偶々当たっただけに過ぎない。圧倒的議席の与党だが、問題は山積している。戦時内閣としての責任をどう果たすことができるか、前途多難である。立ち往生する場面が何度も繰り広げられることであろう。売国政党自民党が国難をどう乗り切るか、とくと拝見させてもらおうじゃないか。