沖縄よ! 群星むりぶし日記

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天皇とグローバリズム

天皇陛下の「即位礼正殿の儀」をテレビ中継で観ていると様々な観念が、とりとめもなく頭をよぎった。

神話からはじまり、初代神武天皇以来現代に至るまで、途切れることなく伝統を維持しつつ連綿と続く日本の皇室。

126代も続く皇統は世界に例がない。この安定は、まさに世界の奇跡と言える。

我が国は、第二次世界大戦において、大東亜(太平洋)戦争に敗北した。

世界史を概観すれば、この時点で皇統は廃止されてもおかしくはなかった。立憲君主国とはいへ、国家総動員体制で敗北したのだから、最高指導者としての天皇の責任を問う声が、国民の間から沸き起こっても少しも不思議ではなかった。

しかし、ごくわずかの極左勢力を除けば、大多数の国民は皇室の存続を望んだのである。ここに、世界各国の王族とは明らかに異なる我が国の皇統の独自の性格がある。

戦争で国家存亡の危機に陥るほどの敗北を喫した国の王朝は滅びる運命にある。ロマノフ王朝しかり、ハプスブルク家しかり。

例外は日本の皇室だけだ。戦後GHQの指令により11宮家が皇族離脱せざるを得なくなったが、昭和天皇は奇しくも、マッカーサーの計らいで皇位を維持し、3宮家が辛うじて存続することになった。

占領政策を成功に導くためには、天皇の戦争責任を追及するよりも、天皇を利用する方が得策だとマッカーサーは英断を下したのである。

天皇に対する国民の敬意は深甚なるものがあり、天皇を戦犯として訴追すれば、日本国民の反乱は必然であり、占領政策は困難を極め収拾がつかなくなるだろう。

マッカーサーはそうなる事態を回避するため、あくまでも米国人特有の合理的判断に基づいて、天皇制を存続させたにすぎない。その代わり、日本が二度と軍事大国として立ち上がれないほどに弱体化すれば良い。

日本を米国の従属国家に改造する目的で、日本弱体化政策が矢継ぎ早に実行されていった。マッカーサーが描いた綿密な青写真は、美事な形となって完成し、極東の一角に、その厳粛なる姿を現している。

民主主義国家、日本。

このまま行ったら日本はなくなって、その代わりに、無機的な、からっぽな、ニュートラルな、中間色の、富裕な、抜け目がない、或る経済大国が極東の一角に残るのであろう

三島由紀夫のこの有名な予言は、日本が独立して18年後に発せられた。ということはつまり、三島の予言は18年以上前からすでに用意されていたのだ!

戦後、怒涛のごとく流入してきたアメリカ文化。自由に溢れて賑やかだが、どこまでも軽薄なアメリカ文化は、消化不良をおこさせて、日本人の精神を漂白し荒廃させただけである。

当たり前だろう。米国と日本の文化は相容れないほど異質なのだ。許容限度を超えて無理に消化しようとすれば、体調を崩すに決まっている。

一万五千年前の縄文時代から現代まで連綿と文化を紡いで継続してきた日本の歴史。

かたやアメリカの歴史はどうか。コロンブスが発見した新大陸には、大自然と調和を保ちながら生活を営む先住民族がいた。そこにヨーロッパから白人が移住してきた。

彼ら白人クリスチャンは、先住民族と共生する道を選ばず、それどころか逆に殺戮を繰り返しながら自分たちの勢力圏を拡大していったのだ。

アメリカの歴史はその出発点からして血塗られた呪いに満ちている。建国250年にも満たないこの若い国と我が国とでは、歴史の重厚さ、その質量において比較できないほど大きな開きがある。

何が言いたいかというと、もうくだらない役立たずのアメリカナイズはいい加減止めにしよう、ということだ。

日本文化とアメリカ文化はあまりにも違いすぎる。賢く取捨選択して、僅かでも良質な部分だけ取り入れるようにすれば十分だろう。(そんな良質なものがあるのかどうかさへ定かではないが)

そして最も用心すべきは、米国のグローバリズムに飲み込まれないことだ。

米国は資本主義の最終段階とされる金融資本主義国家である。ひたすら利潤のみを求めて投資先を物色する金融資本家達にとって、国家単位の法的規制は邪魔でしかない。

だから国境を越えて投資条件を有利にするために、様々な規制緩和が各国の政府に求められる。どのような圧力をかけてでも目的は達成されなければならない。

TPP、FTAの交渉の中身は、金融資本家達がどれだけ有利に稼ぐことができるかが本丸であり、交渉を担当する政治家は彼等の単なる代理人にすぎない。

生産活動に従事する国民の生活など、そもそも彼等の関心ごとではない。利潤が確定されて資本が増えれば、それだけでOKなのだ。

あらゆる商品は貨幣に恋をするマルクスの言葉だ。

深読みをすれば、金融資本主義は人間を果てしなく堕落させる、とも読める。事実、我が国は、金融資本主義の別称・新自由主義経済を取り入れてから、ひたすら金銭を追い求めて堕落していった。

振り返ると、小泉元総理大臣の時代からその傾向が顕著になったような気がする。郵政民営化をはじめとして、金融資本家達に有利な規制緩和策がとられた。

それをさらに徹底したのが空虚なる器・安倍晋三である。

第183回国会の施政方針演説で彼は、「世界で一番企業が活躍しやすい国を目指します」と宣言したのである。

これは、グローバル企業群に我が国を開放します、と宣言したに等しい。そして宣言通り次々と売国法案を強引に成立させた。

TPP協定、水道法、カジノ法入管法、種子法、等。

その空虚なる器が「即位礼正殿の儀」の場で、天皇陛下の前で万歳三唱をやってのけたのである!

日本文化の象徴である天皇陛下の前で万歳三唱をパフォーマンスしたグローバリストにして空虚なる器・安部晋三

この男が我が国の総理大臣なのだ。しかも在任期間は7年になろうとしている。さらに言わせてもらえば、内閣支持率は50%を超えている!

鬼才・佐藤健志の言葉を借りるなら、これこそ正に宇宙のジョークそのものだ。滑稽を通り越して、もはや悲惨である。

日本国民の宝・皇室よ何処へ行く?

幸いなことに溜飲が下がるのは、皇室は永遠に継続するであろうし、空虚なる器は任期が来れば退場することが決まっている、ということだ。

世界に冠たる日本文化が強欲なグローバリズムに堕落させられる事態は、体を張ってでも阻止しなければならないのである。

追記

「国民に寄り添いながら」と天皇陛下は述べられた。空虚なる器・安倍晋三が似たような言葉を繰り返したことがある。「沖縄県民に寄り添う」

両者の言葉の響きは天と地ほどの開きがある。天皇陛下の言葉は重く誠意に満ちたものだが、空虚なる器・安倍晋三のそれは、県民の意思を踏みにじる欺瞞でしかない。

 

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