玉城デニー候補と県民は一体である
玉城デニー氏が正式に出馬表明した。玉城氏は、現時点において、翁長知事の後継者として最適任者である。昨日沖縄ホテルで行われた記者会見の模様を動画で見て、改めて、そのように認識を深めることができた。
明るい性格、政治理念の確かさ、弁舌は爽やかで明快かつ論理的であり、その誠実な姿勢は、多くの県民から支持されることは間違いないだろう。記者会見の内容を要約してみた。
① 今回の知事選の最大の争点は、辺野古新基地問題であり、翁長知事の遺志を引き継いで埋立承認の「撤回」を全面的に支持する
② 翁長知事が進めた沖縄21世紀ビジョンやアジア経済戦略構想などをさらに前進させていく
③ 自立と共生の沖縄を目指す。生まれてくる子供たち、あすを担う若者たちに平和で真に豊かな沖縄、誇りある沖縄、新時代沖縄を託せるよう全力疾走で頑張る
④ 翁長カラーに付け加えて玉城カラーを打ち出したい
要点だけ拾うとざっとこんなところだったと思うが、玉城氏は次のようことも述べた。「相手候補の佐喜真氏は新基地の工事に瑕疵があるか、法令に違反することが明らかになれば、「撤回」もあり得ると言っているが、討論の場でその真意を確かめたい。正々堂々と討論の場に出てきてもらいたい。」
玉城氏の言う通りだ。超短期決戦となった知事選とはいえ、できるだけ多くの公開討論を行うべきだろう。「撤回」もあり得るなどという目眩し戦術が公開討論の場で論理破綻するのは目に見えている。自民・公明推薦の候補は実に目眩し戦術に長けている。2月に行われた名護市長選挙がそうだった。
渡具知氏は、辺野古新基地は名護市にあるにも関わらず、最後まで争点化を避けて、稲嶺市長の公開討論への呼びかけに一切応じることなく逃げ回ったのである。しかしそれでも卑怯な戦術で当選するのだから呆れる。渡具知氏を選んだ名護市民は、時の経過とともに誇りを失うことになる。卑怯で不誠実な政治家が、長い目で見て名護市を健全にできるはずがない。
その意味でも我々は、名護市長選を教訓にして、今回の知事選を名護市の二の舞にしてはならない。幸いにも県は明日、「撤回」を宣言する予定らしいので、そうなれば佐喜真候補は、嫌でも新基地の是非を問う問題から逃げることはできなくなるだろう。
渡具知氏のように逃げ回れば、卑怯者とみなされる。正々堂々と受け止めて、公開討論の場で、玉城デニー候補と丁々発止、本気で議論を闘わすべきだろう。私心を捨てて、あくまでも合理的精神を持って正論を闘わせる。そうすることが県民のためにもなり、沖縄の将来にとっても有益となる。佐喜真候補にその覚悟があるかどうかが問われる。
いよいよ知事選の幕は切って落とされた。今回の知事選は、単に沖縄という小さな一地方の選挙にとどまらない。日本の安全保障の根幹と、民主主義の本質が問われる、日本の将来を占う大きな意味を持つ選挙である。米国に隷属する安倍政権の息がかかる佐喜真候補に沖縄の未来を託すのか、理不尽で不条理な米軍の隷属から脱し、沖縄の新しい時代を見添える玉城デニー氏に託するのか、冷静に考えた時、我々県民が下す結論は明快である。
玉城デニー氏を支えて新知事として重責を担ってもらう。その重責を県民一人ひとりが分担すれば、玉城新知事は勇気百倍、重圧を跳ね返して県民のために汗を流してくれるはずだ。安倍売国奴政権は、名護市長選挙でやったように、なりふり構わず襲いかかってくるだろう。
しかし、鶏口となるも牛後となるなかれ!
吹けば飛ぶような一時的な利権に屈するよりも、これから生まれてくる世代のために誇りを失わない大人たちの姿を見せることが、いかに大事なことか、繰り返し何度でも確認する必要がある。