沖縄よ! 群星むりぶし日記

沖縄を、日本を、そして掛け替えのない惑星・地球を愛する者として発信していきます。

平安名純代:知事は言行不一致、判断に疑問 港の使用許可すぐ撤回を

翁長知事が奥港の使用許可を出したにもかかわらず、辺野古新基地建設を阻止する県民の意志は、弱まるどころか逆に益々強くなるようだ。今朝の辺野古ゲート前では県外からの応援も含めて、150人前後の人々が抗議の座り込みをしたという。雨に打たれても、貴重な生活の時間を犠牲にしても、新基地は造らせないというその姿は感動的ですらある。辺野古へ行けない人は、できる範囲で良いから、声を上げるなり意思表示を示すなりして、彼らを支え、連帯して欲しい。

北上田氏のブログ「チョイさんの沖縄日記」と目取真氏のブログ「海鳴りの島から」も拡散して欲しい。一人でも多くの人が連帯することで、新基地建設阻止の大きな力になる。

翁長県政が県民に不信感を抱かせるような動きを見せる中、「知事は言行不一致、判断に疑問 港の使用許可すぐ撤回を」と題する米国特約記者・平安名純代の記事が沖縄タイムスに掲載された。

知事に対して、非常に厳しく問いかけている。しかし、このくらい厳しく指摘しないと県政は目が覚めないだろう。ちょっとした政治判断の過ちが蟻の一穴となり、築き上げてきた全ての努力が、一瞬で崩壊する危険だってあるのだ。翁長知事は平安名さんの指摘を真摯に受け止めるべきだ。力強い貴重な論考と思い、平安名さんの文章を全文転載させていただく。余談だが、写真で見る平安名さんは、大変な美人である。

< 9月上旬、沖縄県辺野古の新基地建設に使用する石材の海上搬入を請け負った業者に、奥港(国頭村)の岸壁と港湾施設用地の使用を許可した。県は港湾関連法に基づいて審査した結果と説明し、法に則って許可せざるを得なかったと自身の正当性を主張するが、それでは翁長雄志知事が普段から強調している「あらゆる手段で建設を阻止する」ことは果たして可能なのか。
米側では県の許可を歓迎する見方が広がっている。ある国務省筋は「埋め立て承認の効力は生きており、県もそれに沿って対応していくということが確認できた」と述べ、県には法的に工事を止める手段がないのだから、工事は今後も進んでいくとの見通しを語る。国防総省筋は「陸路に比べ、大量の資材搬入が可能になった。工事を加速する手助けであることは間違いない」「事態はまた一歩前進した。埋め立て承認を撤回したとしても、今回の許可との矛盾で展開は県に不利になるのではないか」との見解を示す。
県外移設を掲げていたのに埋め立てを承認し、「法的に不備がないから許可した」と自己弁護を繰り返した仲井真前県政、そして「法に則って」のフレーズを多用して工事を強行する安倍政権。米側には翁長県政も同一線上に並んだと分析する声もあるようだ。
今回の奥港の使用許可をめぐっては、沖縄地元紙の第一報は県が許可した9月上旬から2カ月も遅れたうえ、琉球新報が2日付の2面1段、沖縄タイムスは3日付の2面3段の扱いだった。事態の重要性を伝え、県民の注意を喚起するのに果たして妥当な大きさだったのか。
翁長知事を支える県議らの動きも見えてこない。知事が間違った判断をした場合に軌道修正を求めず、監視能力もなくしてしまったというのであれば、沖縄の三権分立はもはや機能していないということになり、残るは民意、つまり現場で闘っている人々次第ということになりかねない。
新基地建設計画をめぐり責任を問われるべきは工事を強行する日米両国だ。その両政府に沖縄が立ち向かうには、一寸の緩みもないほどに内側を引き締め、一枚岩となる必要がある。
「あらゆる手段で建設を阻止する」と言いながら、工事を加速させる許可がなぜ出せるのか。知事は自身の言行不一致への理解を求めるのではなく、直ちに許可を取り消す必要がある。(米国特約記者・平安名純代)>