沖縄よ! 群星むりぶし日記

沖縄を、日本を、そして掛け替えのない惑星・地球を愛する者として発信していきます。

軽い鉄砲玉:真子ちゃん

軽い鉄砲玉、我那覇真子が一昨年に続き、ジュネーブ国連人権理事会でスピーチをした。
一昨年は、翁長知事の後を追いかけて行き、知事のスピーチの後、反論スピーチをしたことがあった。その時の彼女の行動力と度胸には驚かされたが、今回は沖縄平和運動センターの山城博治議長に先んじる形で、予定されている山城氏のスピーチの前日に、山城氏を貶めるスピーチをしたと言う。いやはや恐るべき執着心の強い女性である。彼女のこのようなファナティックな性格はどのように形成されたのだろうか、と少し調べてみた。彼女自身が告白しているように、彼女の父親の保守思想教育が強く影響していることは間違いない。父親は我那覇隆裕という人で、チャンネル桜「沖縄の声」のキャスターの一人である。公開された動画を見れば彼の思想の大まかな輪郭を理解することができる。動画を見た限りでは、なかなか立派なことを主張しているように思われた。本土の標準的な保守論客の主張とほとんど変わらない内容である。しかし、何処かおかしい。何かが欠落しているような気がする。それは何か、と考えてみた。すると彼の立ち位置が沖縄ではないのではないか、と疑わしくなった。彼は本土の視点に立って沖縄を見ているのだ。本土の側に立つ保守論客であり、沖縄の大地に足をつけた保守思想家ではない。なぜなら彼の主張の背後には、沖縄が歩んできた歴史が見えてこないからである。
日本の保守思想を踏襲するだけでは、沖縄における真の保守思想家と呼ぶことはできない。なぜなら、保守思想とは何よりも、長い歳月を費やして培われた、その土地の伝統、文化、慣習そして歴史を第一に重んじる筈である。しかし、我那覇氏の主張からそのような姿勢を感じ取ることはできなかった。沖縄の左派を批判するだけで、沖縄がなぜそのような困難な状況に追い込まれたか、何の説明もないのだ。沖縄において、どこまでが保守で、どこまでが革新かを峻別するのはなかなか難しいが、ぼくは翁長知事は本土の保守とは肌合いの異なる沖縄の保守の一人だと考える。知事の発言には沖縄の文化伝統に対する愛情が感じられるからである。公衆の場で、臆することなく、はっきりとウチナーグチで挨拶する姿は、沖縄の文化伝統に対する愛情、自信の表れでもある。その知事の姿勢に多くの県民は共感している筈だ。そして知事自身もはっきり言っている。「私は沖縄の保守です。」と。沖縄の革新はどうか、というとやはり本土の革新系とはその肌合いは大いに違うのではないか、とぼくは思う。
沖縄の革新派は、本土の革新系のようにイデオロギーが前面に出てくるのではなく、日米両政府の理不尽な抑圧に対する抵抗から生じる、止むに止まれぬ土着的自然の感情と見るべきではないだろうか。国会の質疑応答を見れば、その辺の事情が良くわかる。革新も保守も沖縄選出の国会議員は、例外なく沖縄の利益を第一に考えた質問をするのである。そのような光景は、他の国会議員には異様に映るのではないか。沖縄ファーストゆえに、沖縄の革新派は、その内実は沖縄の保守である、と断定したいのだが、果たして暴論になるだろうか?
そういう意味で考えると、我那覇氏は沖縄の保守とは言えない。彼の主張には沖縄に対する愛情がないからだ。沖縄の大地に足のつかない、空中を飛翔する保守思想を述べているに過ぎない。そんな人間が、沖縄を起点にして、主体性のない本土の現状を変えてみせるというのだから、滑稽である。沖縄の歴史を大事にしない沖縄の保守の主張など、本土の保守論客が受け入れるはずがないではないか。受け入れる人がいるとすれば、そんな人間は似非保守に違いない。
ぼくは皇室を敬愛し尊崇する、沖縄では珍しい人間だろうと自負する者だが、皇室の文化が沖縄に入ってきたのは、琉球処分以後のことである。この歴史的事実ひとつとってみても、本土の保守と、沖縄の保守は決定的に違うと、認識するべきだろう。しかし、我那覇氏にはその自覚がないようだ。残念なことに、その軽薄さは、そのまま娘に受け継がれたようである。
真子ちゃんは、素直な性格ゆえに、父親の教えをまっすぐ受け入れて、自らの精神の拠り所にしてしまった。若き彼女を保守運動に駆り立てたのは、父親の教えが強烈だったからに他ならない。しかし、20代の若者に必要なのは、何よりもまず批判的精神を養うことではないだろうか。どんなことでも、鵜呑みにするのではなく、どこか変だと思ったら、解答が出るまで時間をかけてじっくり考える習慣を身につけること。真子ちゃんは今まで、父親の言うことに少しでも疑問を感じることはなかったのだろうか?頭の切れる女性だけに気の毒だ。左翼を批判するだけではなく、広い視点に立って、沖縄の歴史を観察してもらいたい、と希望したいのだが。いづれにしても、理解し難い不思議な親子ではある。

 

お知らせ: 保守も革新も無党派層の人も辺野古へ行こう!No Marine !
月曜日 午前9時発 平和市民連絡会(往復カンパのみ)
火曜日 午前9時発 オール沖縄那覇の会
水曜日 午前6時発 平和市民連絡会  
午前9時発 島ぐるみ会議(往復千円のみ)
木曜日 午前9時発 平和市民連絡会
金曜日 午前9時発 平和市民連絡会
土曜日 午前6時発 平和市民連絡会  
午前9時発 島ぐるみ会議
 (いずれも県庁前広場発)