沖縄よ! 群星むりぶし日記

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帝国主義的民主主義国家、米国の権威が音を立てて崩れ始めた

 国連安全保障理事会における北朝鮮に対する制裁が議決された。米国が提示した石油全面禁止は中国の反対により、上限を設定した量を輸出することで妥協した。米国の国連大使ヘイリー女史は次のように述べている。

US Ambassador to the UN, Nikki Haley, said the "strong relationship" between US President Donald Trump and Chinese President Xi Jinping played a major factor in passing the new resolution.
制裁が決議されたのは、トランプ大統領と、習近平主席の強い協力関係のおかげだと。大騒ぎした割には、腑抜けするような妥協の産物だが、結果は米国の敗北といってほぼ間違いないだろう。なぜなら、米国の目的は、北朝鮮が最終段階でミサイル搭載の核兵器を完成させるのを阻止することにあるからである。どうしても、北朝鮮を核保有国として認めるわけにはいかない事情があるのだ。仮に北朝鮮を核保有国として承認すれば、米国の北東アジアに対する影響力は大きく低下し、取り返しがつかなくなるほどの軍事的ダメージを受けるからだ。米国から見ると、在日米軍基地は、日本列島を米国の最西端の国境とする役割を果たしている。そして、在日米軍基地の存在こそは、軍事評論家小川和久氏が指摘したように、米国が軍事的に世界支配する必須の規定要因になっている。北朝鮮が、核保有国として認知されると、この規定要因が大きく崩れる端緒となる。そうなると戦後続いた米国の世界支配が終わりを告げる可能性が出てくるのだ。米国はそれを一番恐れているのである。

制裁交渉にあたった中国側はしたたかだった。完勝とまでは呼べないまでも、習近平勝利したといっても間違いない。中国の本音は何としても北朝鮮の崩壊を食い止めることにあるからだ。それは中国の国益にとって必要不可欠である。今回の制裁が、今まで何度も繰り返された制裁の中で、最も厳しい内容になったことは確かだ。しかし、トランプ大統領が提示した石油全面禁止は通らなかったことを考えると、北朝鮮はなんとか命脈を繋いだ、と見るべきだろう。習近平のしたたかな交渉術のおかげだ。そしてプーチン大統領が先日述べたように、北朝鮮は“ 草を食べても核開発を諦めることはない” 以上、今回の制裁で米国の軍門に下ることはないだろう。金正恩フセイン大統領、カダフィ大佐が米国に殺害された経緯をつぶさに見て、その原因を冷静に分析した。フセイン大統領、カダフィ大佐が除外された結果、イラクリビアも徹底的に破壊されて、今なお内戦が続いていることも、当然よく知っているはずだ。

イラクリビア核兵器を所有していれば、そうはならなかったに違いないとの結論を得たに違いない。金正恩は決して単なる暴君ではない。貧しい小さな国家が生き延びるためには、尋常ならざる知恵を働かさなければならない。そして、巌も貫く強い意志と死を恐れぬ勇気も必要だ。ロシアも中国も米国も、核兵器大国ではないか。小さな我が国が生き延びるために、彼らと同じように核兵器を開発してなぜ悪い?朝鮮民族の誇りを守るために、核兵器保有することがなぜ悪いのだ?なりふり構わずガリバーに挑む、この若き異能の独裁者の健気な姿を見ると、なんだか応援したくなる気持ちになるから不思議だ。勿論、拉致被害者を返さない北朝鮮は我が国の敵国であることは、重々承知の上ではあるが。

しかし、歴史は残酷で非情だ。個人の私情を超えて嵐の如く突き進んで行く。

金正恩核兵器開発を完成させるまでは、このまま全生命を賭けて、ガリバーに挑戦し続けるだろう。予断は許さないが、米国が武力攻撃せず、北朝鮮核兵器開発が完成すれば、戦後体制を支えた核不拡散条約は、実質的に終わりを告げることになる。世界は経験したことのない、未曾有の混沌とした状態に陥ることになる。ただ、次のように言うのは許されるのではないだろうか。

北朝鮮核兵器開発が完成すれば、ロシア、中国、北朝鮮は勝者となる。敗者は、米国と日本と韓国である。分けても日本の敗北は、見るも無惨なくらいだ。世界第3位の経済大国と言われながら、それに見合ってなんら主体性を発揮することなく、対米従属をひた走るしか能のない、哀れな国、日本。

経済大国でなくとも、覚悟と勇気と知恵さへあれば、世界を大きく転回させることができることを、小国北朝鮮が実証しつつある。と同時に、民主主義を装う帝国主義国家、米国が崩れ落ちて行く大音響が聞こえてくるのだ。

 

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