沖縄よ! 群星むりぶし日記

沖縄を、日本を、そして掛け替えのない惑星・地球を愛する者として発信していきます。

彫刻家・金城実氏の想い出

一昨日の辺野古からの帰りのバスで、NHKEテレに出演した金城実の特集番組が女性達の間で話題になった。彼女達は、氏が番組の最後に語った次の言葉に感動した、という。
” 泣くな沖縄。抵抗の遺伝子は進化している。”
その番組は、今夜再放送されるらしい、とある女性が言ったので、帰宅して番組表を見ると、午前零時に組まれている。早速録画登録した。ところが、翌日(昨日)見始めてから7、8分くらい経った頃だろうか、突然中断してしまったのだ。機器の故障か?と思ったが、原因がわからないのでどうすることもできない。何度操作してもダメなので、残念ではあるが残りの部分を見るのを諦めるしかなかった。それでも夜、ニュース番組を見ながら、ひょっとしてと思い、録画リストに切り替えてみたら、録画用機器の青ランプが点滅しているではないか。機器を触わると熱い。そこで一旦、機器の電源を切ってから、再度入れ直してみた。そして、録画リストを再生してみる。7、8分くらい経って、本土から修学旅行で訪れた高校生達の前に、金城実氏が姿を現わす場面が流れてきた。この場面は見ていなかったので、正常に録画されていることが分かり、ひとまず安堵した。当然、金城実氏のことは以前から知ってはいた。しかし、特に関心を引くような人物ではなかった。氏の彫刻は、芸術の一歩手前のものだ、くらいにしかぼくは評価していなかったのだ。しかし、この番組を見て、自分の鑑賞力の弱さを改めて思い知らされたような気がする。
氏の作品からほとばしる、抑圧される人間の怒り、苦悩を前にして、言葉が見つからない。その怒り、苦悩と同量の深みを持つ言葉が出てこない。恐らく、氏の作品と直接、真摯な態度で向き合わなければ何を言ったって意味をなさないだろう。映像に映し出された作品群を見ただけだが、そう感じた。怒り、苦悩を金城氏と共有すること。理解ではない。共有である。
ところで、ぼくは金城実さんに一度あったことがある。17、8年ほど前、沖縄市で古本屋を営んでいた頃、商品の在庫リストを沖縄在住の多くの文化人宛に郵送したことがあった。幸い、数人から注文を受けることが出来たが、その中に、英和大辞典を注文した女性がいて、住所を見ると読谷村とある。配達で訪れると、一階のアトリエらしきところに金城氏が一人座っていた。あの有名な彫刻家の家だったのか、と一瞬驚いたが、配達にきた旨を告げると、二階だよと言う。注文主は氏の娘さんらしい。それから氏は、休んでいきなさい、と言ったように思うが、はっきり思い出せない。ただ、氏の気さくな人柄が印象に残っている。
辺野古へ参加するようになったことで、氏の作品に対する視点が変容してくるような奇妙な感覚。この世界、学ぶことが実に多すぎる、とつくづく思う。身の回り全てを師と仰ぐ謙虚さを失ってはならないとも思う。
「 泣くなよ沖縄、と言うんだよ俺はいつも。抵抗の遺伝子は進化する。だから泣くなと。抵抗の遺伝子はね、必ず進化する。」(金城実談)

 

お知らせ: 保守も革新も無党派層の人も辺野古へ行こう!No Marine !
月曜日 午前9時発 平和市民連絡会(往復カンパのみ)
火曜日 午前9時発 オール沖縄那覇の会
水曜日 午前6時発 平和市民連絡会  
               午前9時発 島ぐるみ会議(往復千円のみ)
木曜日 午前9時発 平和市民連絡会
金曜日 午前9時発 平和市民連絡会
土曜日 午前6時発 平和市民連絡会  
               午前9時発 島ぐるみ会議
 (いずれも県庁前広場発)

 

心は折れても立ち上がる

辺野古へ行って来た。今回で4回目になる。9時ちょうどに県庁前広場を出発。ダグラス・ラミス氏も同乗している。挨拶を交わして、氏の『経済成長がなければ私たちは豊かになれないのだろうか』を今ここまで読み終えたところですと言って、本を広げてその箇所を見せると、喜んでくれた。総勢24名。その中で参加は初めてという人が5名いた。
世話役の女性は話がうまい。ソフトでユーモアがあり、車内が和む。ラミス氏がマイクを握った。VFP(ヴェテランズ フォー ピース)の東京支部を近く開設すると言う。その際、氏も東京へ行くらしい。高齢にもかかわらず、その行動力と使命感には感服する。
ぼくも初めてマイクを握った。話し下手なので、ちょっと緊張したが、政治運動をしたことのないぼくのような人間が、なぜ辺野古へ行く決心をしたか、その理由を述べたつもりだったが、果たしてうまく伝わったかどうか、自信はない。そのうち回数を重ねることで舌の動きも滑らかになるだろう。
伊芸エリアで15分の休憩時間を入れて、1時間半で現地到着。今日の陽射しは強烈で暑い。暑さには強い方だが、体調には気をつけなければならない。今日は多分機動隊はこないだろう、と先にきている人がいう。少し拍子抜けしたが、しかし、昼食を終えてからしばらく時間が経過して後、14時頃、機動隊が来るという情報が入った。急いで、工事用ゲート前の中央に陣取る。来た、来た、機動隊。一人排除され、また一人と次々に排除されていく。先週の木曜日と同じ光景が繰り広げられる。排除された人たちは、歩道の一角に囲まれて、身動きが取れない状態だ。我々を取り囲んでいる機動隊員に向かって、「ここはアメリカじゃないぞ。日本国の沖縄だ。なぜ独立国の日本に70年以上も外国の軍隊が駐留し続ける必要があるのだ。おかしいと思はないのか。機動隊員諸君、我々は同じ日本人だ、同じ沖縄人だ、それなのになぜ日本人同士争わなければならない?君たちの向いている方向は逆じゃないのか?我々と一緒に、米軍新基地建設に反対しようじゃないか。」というような内容のことを、大声で呼びかけると、若い機動隊員の中には、明らかに顔の表情が変化する者がいる。心が動揺しているのだ。このおっさんの言っている事は、案外正論かもしれない、と内心思っているに違いない。しかし、彼らも職務上、上からの命令に従わざるを得ない立場にあるのは確かだ。もし、ぼくの投げた言葉が、彼らの琴線に少しでも触れて内心涙が流れたとしたら、彼らも沖縄が置かれた状況の犠牲者と言えないだろうか。帰りのバスの中で、世話役の女性も機動隊員とかわした会話について次のように語った。「ある体格の良いハンサムな若い機動隊員が、実はいまの仕事をやめたいと考えている、しかし職を失うなうのが怖い、と言ったんです。そしたら私は、仕事なら私が探してあげてやるから、と言いました。」車内は爆笑に包まれた。
沖縄の不幸は、ウチナーンチュ同士が争わなければならないことにある。この酷い現実をどうしても変えなければならない。そのためには、辺野古に参加する人達が安倍内閣に絶対に屈しないことだ。今日も機動隊に排除されて悔しい思いをしたが、しかし、ぼく自身少しずつ逞しくなっているのが感じられるのも確かだ。そして何よりも大きな収穫は、仲間が大勢出来たことだ。何度倒されようとも、立ち上がってみせる。

お知らせ(保守も革新も無党派層の人も辺野古へ行こう!No Marine !)
月曜日 午前9時発 平和市民連絡会(往復カンパのみ)
火曜日 午前9時発 オール沖縄那覇の会
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 (いずれも県庁前広場発)

 

水島総・今そこにある危機

チャンネル桜の最近の討論番組で、佐藤健志氏の見事な保守と左翼の分析に対して、水島氏が激しく反発する場面があった。要領を得ない水島氏の反発に対し、佐藤氏は少しも臆することなく、正論を展開した。佐藤氏の論述とその姿勢は、水島氏を圧倒的に凌駕していた。
水島氏の思想的弱さは、常々感じていたが、気の毒なことに最近、氏の周辺に異変が生じているらしい。田母神俊雄氏の裁判から明らかになったのは、実は、田母神氏が立候補した都知事選で集めた選挙資金は、チャンネル桜の赤字を穴埋めするための、水島氏の策謀であった、というのだ。それを田母神氏から断られた水島氏は激怒し、以来二人の関係は険悪になった。水島氏は自分の番組を使って執拗に田母神批判を繰り返し、横領罪で告訴すると宣言して実行した事は、多くの視聴者の知るところである。
ところが、田母神裁判の判決は、横領罪に対しては無罪、選挙違反で懲役一年10ヶ月執行猶予5年、というものだった。どう考えても何か変だ。横領罪が無罪という事は、水島氏の田母神批判は間違っていたことになる。
さあ、自由の身となった田母神氏と彼を支持する保守派の反撃が始まる。田母神対水島の合戦やいかに。どうせやるからには、視聴者から大きな拍手が湧き上がるほど壮絶なバトルを展開してもらいたいものだ。こちらは高みの見物と行こう。間も無く、戦後保守の正体が明らかになる。


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 (いずれも県庁前広場発)

 

沖縄の敵、又吉(ヒジャイ)「沖縄に内なる民主主義はあるか」批判 10

沖縄の敵、又吉(ヒジャイ)が昨日のブログで「 でっかい広告。でもデモ隊は増えず、東京の女性が頭蓋骨骨折しただけ。」という題名で、相変わらず下手なデマを書いて沖縄人を挑発している。
2日頭蓋骨骨折した女性は、現場で機動隊に排除された男が突き飛ばしたと、又吉(ヒジャイ)は推測で物を言っているが、新基地建設に反対する同じ立場にある人間が、故意に仲間を突き飛ばす筈がない。
機動隊ともみ合っているうちに、男が女性にぶつかったか、機動隊員がぶつかったか、現場にいた人間にしかわからないことだ。はっきりしているのは、反対派と機動隊員がもみ合っているさなかに事故が起きた、という事実だけである。
それをあたかも男が故意に女性を突き倒したかのような物言いは、止めたほうが良い。そして、辺野古新基地建設反対運動参加者は、県民より本土の人間が多いようである、と推測しているが、見て来たようなことを言うな。
ぼくは辺野古に今までに3回参加した。その実際の体験から言うと、参加者は圧倒的に県民が多い。
本土からの参加者は、マイクを握って意見を述べたりして、積極的な姿勢が目立つため、非常に多いように思われるが、そうではない。県民が大多数である。
そして、左翼を批判する他に能のない又吉(ヒジャイ)は、本土からの参加者は日教組系に違いないと批判しているが、それがどうした?
ぼくは共産党社民党も、そしてもちろん自民党も支持しない、無党派層の一人だが、辺野古新基地建設に反対する人間は、左翼だろうが右翼だろうが大歓迎する。本土の人間だろうが、外国人だろうが、そんな事は関係ない。できるだけ世界中の良識派が辺野古へ集まって、理不尽な新基地建設反対に参加してもらいたいと願っている。
辺野古飛行場建設は普天間飛行場を移設するためであって、移設の目的は宜野湾市民の安全を守ることである。新基地をつくっているのではない。>
これは又吉(ヒジャイ)の持論だが、幼稚な論理のすり替えにしか過ぎないのは、県民の多くが知っている。宜野湾市民の安全を守ることが移設の目的なら、オスプレイを分散配備して、直ちに普天間飛行場を閉鎖するべきだ。小川和久氏他多くの軍事評論家がその可能性を指摘してきた。
にもかかわらず、そうしないのは辺野古基地は米軍が以前から計画していた戦略の一つで、日本政府は、その戦略の手のひらで踊らされているに過ぎないからだ。
又吉(ヒジャイ)よ、安っぽいヒューマニズムで嘘を取り繕うなんて悪ふざけは、真面目な県民には通用しないよ。
この男が県民を愚弄するのは、彼の傲慢な性格からきている。辺野古移設を阻止するためには、反対派は国会で過半数議席を獲得しなければ不可能であり< 国民に選ばれた政府の政策を許さないといっても所詮は国民に選ばれていない者たちの愚痴でしかない。>と書いていることからそれがわかる。
彼の主張の意味するところは、政府の政策に反対する人間は愚か者である、と言っているに等しい。つまり、選挙で選ばれた政府には絶対服従せよ、と言っているのだ。なんたる傲慢ぶり、かつ低能であることか。
これは彼の議会制民主主義に対する軽薄な盲目的信仰から来ている。西部邁氏が指摘したように、議会制民主主義なるものが、いかに欠陥に満ちた制度か、又吉(ヒジャイ)は一度も深く考えたことがないようだ。
民主主義の真実は、少数派の意見に耳を傾け、できるだけ尊重し、良いところは取り入れることにある。そうすることで民主主義の質は高まるのであり、多数派の主張が全て正しいとすることが、いかに危険であるか、歴史を振り返るまでもないだろう。
沖縄県民は、三年前の県知事選始め、国政選挙の全てで、辺野古新基地建設反対派を当選させた。いまでも、6割以上の県民が反対している。しかし国会においては圧倒的少数派だ。県内では多数を占めても、全国では少数だからと言う理由だけで、政府の意思を強制することが果たして許されて良いものかどうか、多くの県民は疑問に感じている。
たとえ政府の政策であっても、それが県民にとって理不尽・不条理であれば、政府の姿勢を正すべく、闘うのは人間として当然のことで、多数派の命令に従えと言うのは、民主主義の堕落に他ならないと言うべきだろう。
又吉(ヒジャイ)は自身のブログの指針に、私は民主主義思想家になりたい、と書いている。しかし、彼が唱える民主主義は民主主義的ファシズムと呼ばれてしかるべきだ。
ファシズムと民主主義は状況次第で紙一重になり得るものだ。民主主義が多数派の絶対的正当性を強調する時、人知れずファシズムが誕生する土壌ができる。そのような状況の下で、カリスマ的指導者が現れて、多数派が彼の主張になびいて特定の方向へと社会全体が流れ始めたら、もはや少数派の意見など誰も相手にしなくなる。そして次第に、権力によって片隅に追いやられて、潰されていく。
辺野古新基地建設に関する限り、安倍内閣の姿勢は、まさにこのような状況を作っている。安倍首相がカリスマ的指導者とはちっとも思はないが、本土の多数派が沖縄の多数派を押し潰そうとしている、これが今の状況だ。ネットを見ると、チャンネル桜「沖縄の声」が垂れ流したデマを検証することなく、そのまま信じ込んだ自称保守の評論家たち、彼らの影響を受けた、沖縄の実情を知らない多くのにわか保守層の連中が、沖縄バッシングを展開している。彼らに共通するのは、日本の安全保障を長期的展望に立って、真剣に深く考えたこともなく、ただ左翼を批判することが目的化ていることである。
つまりは、外国の軍隊が日本に駐留したままで良いのか、米軍の海兵隊は本当に我が国の抑止力になるのか、嘉手納空軍基地と第七艦隊だけで十分な抑止力になるのではないか、と言うような議論をまともに闘わしたことがないのだ。結局、彼らは親米保守派としての自らの思想の限界に気づいていないだけだ。
ではなぜ保守でも左翼でもないぼくのような人間が辺野古新基地建設に反対するのか?理由ははっきりしている。一つ、日本に嘗ての敵国米国の軍隊の駐留をこれ以上許してはならない。世界第三位のGDPを誇る大国日本は、真の独立を確立するために自主防衛路線に国策を切り替えるべきである。韓国よりもGDPが少ないロシアでさえ、あの広大な国土を自国の軍隊で守っているのだ。そしてもう一つの理由は、琉球民族としての誇りである。この沖縄は、先祖代々琉球王朝ができる遥か以前から、そこで暮らして来た人々のものである。その狭い沖縄に広大な外国の軍隊をおくこと自体が異常であり、許されるものではない。
誇りを亡くした民族は必ず滅びるのだ。以上の理由から、ぼくは辺野古新基地建設に反対する。決してイデオロギーからではない。ぼくは左翼勢力憲法9条を守る立場には立たない。
自衛隊を国軍に格上げして、自主防衛を国策とすべきだと考える。しかし、イデオロギーがどうあろうと、辺野古新基地建設に反対ならば、たとえ悪魔とでも手を握る。
又吉(ヒジャイ)のように、左翼だけ批判し、在沖米軍を擁護し、政府の政策に盲従する立場とは正反対の立場に立つ。

< 広告とは関係がなく東京から来た定年退職の女性が頭がい骨骨折をやっただけである。>

などとほざくような権力べったりの冷酷な人間が、沖縄を挑発するような欺瞞的言論を続ける限り、徹底的にその思想を打ち砕いてやる。

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 (いずれも大型バス貸切、県庁前広場発)

 

 

 

仲代達矢の思い出

順番待ちしていた前の車が客を乗せて走り去る。それに続いて1番前の方に車を動かす。時計の針は23時を指している。暫くすると、男女一組の客が近づいてきたので、後ろのドアを開けた。男に何か話しかけながら、先に男を中に入れると、女は車から離れた。そして男に手を振って去って行った。「無名塾まで」と男が言う。

無名塾?聞き覚えのある声だ。ひょっとして、と思い後部座席を振り向くと、やはりその人だった。” 仲代さんですね?” ” はい、そうです。” 独特のねちっこくて低い声が返って来た。胸が高鳴る。大俳優仲代達矢、間違いなくその人だった。近くのスナックで飲んだのだろうか、少し酔っているようだ。先ほどの女性が少し気になった。「リア王 」を演じていた頃なので、あご髭を長く伸ばしている。無名塾は、先日乗せた女性のお客さんから、ここが無名塾よ、と教えてもらっていたので、場所は知っていた。用賀駅から環八通りを渡って、玉川病院の先にある。周りに大きな建物はなく、暗い車道をヘッドライトを頼りに走った。何を話して良いかわからずに、” 沖縄へはいかれたことはありますか?”と突飛に質問してしまった。”昔あります。”と言って、少し間を置いてから、” 沖縄へは昔行ったことがあります。”と繰り返した。それからどんな会話を交わしたか、覚えていない。映画の話はしなかったように思う。仲代さんの映画はそれほど観ていないことに気がついたからかもしれない。やがて無名塾に到着した。2キロ圏内なので、料金は710円である。仲代さんは ” 釣りはいらないから”と言って千円札を差し出した。内心、料金はもらわないことにしよう、と考えていたので、焦ってしまった。” ありがとうございます”。恩を着せるつもりが、逆に着せられてしまった。無名塾の中はまだ明かりがついていて、若い人が数人いた。ガラス窓を下ろして、もう一度 ” ありがとうございました。”と言ったら、入口の手前で軽く頷いてくれた。黒っぽいトレーナーのラフな格好をしていた。10年ほど前、荏原交通という会社で、タクシーの運転手をしていた頃の思い出である。短い時間の出会いだったが、車の中という狭い空間は濃密な雰囲気を作り出す。以来、仲代さんは他人のような感じがしない。と、ここまで書き進めたところで、全く偶然だが、今日のNHKのしぶ5時というニュース番組に仲代達矢が生出演するという。実に不思議である。テレビをつけっぱなしにして、時間が来るのを待つ。みると、新作の紹介も兼ねた内容だ。84歳だが、年齢を感じさせない。

カッコいい、と正直思う。新作『海辺のリア』。観に行くとしよう。

 

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 (いずれも県庁前広場発)

 

 

 

 

3回目の辺野古

今日辺野古へ行ってきた。これで3回目だが、帰りのバスの中では、正直疲れ切っていた。これまでは、島ぐるみ会議の土曜日発のバスで行ったが、2回とも機動隊の動員はなく、工事車両の搬入もなかった。それで今回は趣向を変えて、平和市民連絡会のバスで行くことにした。総勢18名。少ない。参加費ではなく、カンパをお願いすると言うことで、大きな紙袋が回ってきた。島ぐるみ会議は、参加費として千円に決まっていたので、同じ額で良いだろうと思い、強制されてではなく、あくまでも自分の意思で千円札を入れた。100円でも200円でも良いらしいが、そんな気持ちにはなれない。
現場に着くと、うるま市宜野湾市沖縄市から参加者が大勢来ていた。総勢で150人くらいか。長板を置いただけの椅子に座って、隣の人にいろいろと話を聞いてみると、午前9時頃に、工事車両が50台ほど入って行ったと言う。我々が到着したのが10時半だから、間に合わなかったことになる。リーダー格の一人、伊波氏が新たな戦術を考える必要があるかもしれない、と言うような話をしていた。
昼食を終えて間も無く、機動隊が来た。できるだけ中央に集まるようにとのアナウンスに従い、中央の1番前の席に座った。ごぼう抜きの標的になる場所だ。大型車両から降りて来た大勢の機動隊員が、ぞろぞろとぼくらの方へやって来た。機動隊は帰れコールの中、一人づつごぼう抜きされて行く。二人が片方の脇をそれぞれ抱え、もう一人が両足を持ち上げる格好で、次々と引き抜いて行く。ぼくの隣に座っている「文子おばあ」こと島袋文子さんは、流石に高齢のため、腰掛けている椅子ごと持ち上げられて移動させられた。いよいよぼくの番だ。
二人が脇を片方づつ抱えて、”さあ、立ってください”と言うのを聞かないで、そのまま踏ん張っていると、もう一人が両足を持ち上げ、3人がかりで運んで行く。機動隊の車両にぶち込まれるのかと思ったら、少し離れた歩道に降ろされた。そこから移動できないように、周りを数名の機動隊員が囲んでいる。そこへ他のメンバーが次々と運び込まれてくる。その間も、機動隊は帰れコールが木霊して、現場は騒然となった。搬入入り口に陣取る人たちが全員排除されると、工事車両が流れるように入って行く。大声で反対の声を上げるが、どうすることもできない。この状態が30分から40分くらい続いただろうか。
搬入が終わると、機動隊は引き上げた。我々の負けだ。悔しい。虚しくなる。心が崩れそうになる・・・・。なんだ、こんなことだったのか。ここに集まる人々が日々味あわされてきたのは。少し考えてみた。しかし、これはすごいことじゃないのか?
徹底的な敗北にもめげずに、戦いを挑み続けること。これはすごいことじゃないのか?理が我にあれば、敵がどんなに強大であろうと、一歩も引かない。辺野古の人々は、まさしくこれを実践してきたのではなかったか?この場合の敵は、在沖米軍であり、安倍内閣である。と言うように考えて、なんとか崩れそうな心が、持ち直して来た。
そして15時頃、機動隊はまたやって来た。抵抗して、ごぼう抜きにされて、工事車両が流れるように基地の中へ入って行く。そして終了と同時に、機動隊が引き上げて行く。予期された敗北。これで良いではないかと開き直る。どんなに打ちひしがれようが、また立ち上がる。ウチナーンチュもっともっと図太くなれ!敵が降参するまで決して諦めるな!

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 (いずれも県庁前広場発)

 

 

 

 

 

 

 

カヌー隊とともに頑張ろう!

「 海鳴りの島から 」は以下のように報告している。

< 31日は朝、カヌー14艇で瀬嵩の浜を出発し、辺野古弾薬庫下で抗議船2隻と合流した。沖縄では、ハーリー鐘が鳴ると梅雨が明ける、と言われるが、まだしばらくは雨が続きそうだ。雲が垂れこめる空を見ながら、目の前で進められるK9護岸の捨て石投下に対し、この日も抗議を続けた。>

 < 今日の県内紙は、辺野古新基地建設に関し沖縄県が、7月にも工事の差し止め訴訟を起こし、工事停止の仮処分も申し立てる予定であることを報じている。だが、仮処分が認められて実際に工事が止まる可能性はどれだけあるだろうか。沖縄県は撤回の前に訴訟という順序で進めているが、こうやって撤回を先延ばしすることで、撤回の機会自体を失わないか、懸念がある。県民投票の話も出たが、自民党が非協力を打ち出していることに加え、来年の名護市長選挙、名護市議会議員選挙、県知事選挙などの日程を考えると、県民投票をやる余裕はない

工事現場では少しでも進行を遅らそうと、連日カヌーがフロートを越えて抗議を続けている。この日はお昼頃から雨となり、午前中で海上行動を終えたが、カヌーメンバーの必死の訴えが、いつも心に残る。沖縄に犠牲を強要して恥じないこの国はなんと醜いことか。>

 

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