沖縄よ! 群星むりぶし日記

沖縄を、日本を、そして掛け替えのない惑星・地球を愛する者として発信していきます。

嗚呼、安倍内閣よ!

柳瀬唯夫元首相秘書官(現経済産業審議官)が加計学園関係者と首相官邸で面会していたと国会答弁で認めることになったらしい。「 記憶の限りでは会っていない」と繰り返してきた答弁を事実上訂正することになるが、要するに嘘を突き通すことが不可能になったと言うに過ぎない。

ゴールデンウィーク明けに衆参両院予算委員会参考人としての答弁が予定されているらしい。森友学園加計学園防衛省日報問題などこれほど問題解決がこじれにこじれて引き伸ばされてきた原因は、安倍内閣の少数野党に対する傲慢な姿勢からきていると言わざるを得ない。

問題が発覚した時点で内閣が誠実に対応し、関係資料を全て公開して全ての関係者を国会招致していれば、僅か1、2ヶ月で解決できた案件のはずである。しかし、昨年の衆議院選挙を挟んで1年以上経過して、今なお問題が続いているというのは、安倍内閣の当事者意識の欠如と傲慢、不誠実で問題を解決する能力がない証拠ではないか。

昨年の「 国難突破解散」は一体なんだったのか?解散権を私物化した挙句、国難であるはずの北朝鮮核ミサイル問題が財務省の公文書捏造問題に豹変し、問題解決に今尚逡巡している。北朝鮮問題が南北統一の方向に向かい始めた今、安倍内閣の姿はあまりにも鈍くて醜い。

南北首脳会談が成功した後を受けて行われる予定の米朝首脳会談が仮に成功したら、安倍首相は一体どうするつもりだろうか? 流石に「対話のための対話は要らない」「最大限の圧力をかけ続ける」と馬鹿の一つ覚えみたいに言い続けるわけにはいかないだろう。

金正恩は、日朝会談を行う用意があると文在寅大統領に伝えたらしいが、この機会を最大限に生かす為の万全の対策を用意しているのかどうか。米国の庇護のもとにある弱っちい安倍首相の言い分を、果たして金正恩がまともに聞くだろうか。金正恩に軽くあしらわれる安倍晋三の哀れな姿が目に浮かぶようで、不安は尽きない。

国会で圧倒的議席数を占めてはいても、安倍政権はその不誠実が原因で四面楚歌そのものである。

 

 

第三次世界大戦を画策するイスラエルとアメリカ

Sputnikの報道によると、<先月29日(日曜日)にイスラエルはシリアに駐留するイラン第47部隊を空爆し、11人のイラン人を含む16名が死亡した。それ以前にも、シリアのT-4空軍基地を空爆して7人のイラン人が死亡している。>

そして、空爆を正当化するかのように、イスラエル首相ネタニエフは、イランが作成したとされる「Project Amad」と呼ばれる5万5千ページに渡る文書とCDを、翌日公表した。これはイラン軍の核開発を詳細に記した資料だという。 

これが事実なら、イランは2015年に米国他5ヶ国(英仏独中露)と交わした核開発制限合意を破棄したことになる。合意を交わした各国は、特に米国は厳しい対応を迫られるだろう。

しかし、これはネタニエフが仕組んだ罠だとしたら?と言うのも、トランプ大統領は2015年の合意に不満を表明しているし、できればもっと厳しい内容にしたい、と思っている。国務長官に就任したばかりのポンペオ氏の最初の外国訪問先がイスラエルサウジアラビアということも、この問題に大いに絡んでいると見て間違いない。

トランプ政権が対イラン強行派であることをうまく利用して、これに火を付けてイランを叩く口実を作る。ネタニエフがそう考えて、「Project Amad」という嘘話をでっち上げたとしても少しも不思議ではない。

早速、マロン女史という政治アナリストが反論した。< もし、ネタニエフの言うことが事実とすれば、彼が言っていることは、IAEAの調査チームがイランに入り核査察を行い、合意を調停したのにもかかわらず、調査員たちは嘘つきで馬鹿者ということになる。そして、ネタニエフ、あるいはイスラエルは過去6年間にわたり、途切れることなくシリアを攻撃してきたのに、今回の文書を攻撃を正当化するために利用している。>

そして、作家で活動家のベンジャミン氏が言う。< 不幸なことに、我々は、凄惨な歴史が繰り返されるのを見てきた。米国、イスラエルサウジアラビアが戦争を正当化するための事実を作成しようと試みる歴史を。数年前、ポンペオ氏とボルトン氏はイランを爆撃することについて語っていた。ジョン・ボルトンはニュウヨークタイムズ紙に寄稿して、イランから爆弾を除去するために、イランを爆撃するべきだ、と書いた。>

ベンジャミン氏がさらに付け加えて警告する < 彼等はまた、自分たちが課した経済制裁のお陰で経済的に弱体化したイランを徹底的に叩くチャンスは今だと考えている。しかし、彼等は幻想を見ているに過ぎない。2002年にサダム・フセインを倒して新政府に取って代わらせたあの時の幻想だ。彼等はそれが可能だと思っていて、イラン人民が政府を転覆して、奇跡的に親米政権ができると考えている。これらは全て今までに見てきたことであり、非常に危険である。>

中東の情勢を追いかけていくと少しづつ見えてくるものがある。中東全域を親米政権にしたいという米国の思惑がイスラエルの利害と完全に一致するという事実。イスラム教のシーア派スンニ派の宗教対立の陰に隠れて見えにくい真の中東問題の本質は、実はイスラエル問題である、ということ。

1948年にイスラエルは建国された。戦後生まれの新しい国家である。2000年に及ぶ放浪の末、旧約聖書の神がユダヤ人に約束したとされる現在の地に、国際連合の決議によって建国が承認された。しかし、その内容を巡ってユダヤ人とアラブ人との対立が当初から存在し、そのため民族の対立が激化する。その後の歴史的経過は割愛するが、この時のイスラエルの建国をめぐる複雑な問題が最終的な解決を見ることなく、今日まで続いているのである。

そして、ユダヤ勢力は米国において隠然たる力を持っている。米国大統領と雖も彼等に逆らうことは許されない。だから、中東問題の本質とは、米国とイスラエルアラブ諸国連合の対立と言うことができる。もう少し複雑な要素もあるかもしれないが、簡略に図式化するとそうなるのではないか。

米国の中東政策が中東全域を親米路線で固めることにあることが、この簡略な図式で理解できる。

しかし、はっきり言って、それは不可能なことである、と断言できる。その理由は現実を直視するだけで良い。カダフィ大佐を殺し、フセイン大統領を殺した結果、中東はどうなったか?カダフィ大佐が上手く統治していたリビアは、混迷状態であり、安定化の道のりは遠い。フセイン大統領が上手く統治していたイラクは、長期にわたる破壊の惨状から未だ回復していない。

親米政権どころか米国はアラブ民族から嫌われ憎まれているのだ。当然の事だ。国家を破壊し、人民を殺戮し、アラブ民族の尊厳を足蹴にした人間を、誰が信用することなどできようか?

イラクとシリアの人々の地獄のような苦悩の責任は米国政府にある。手前勝手な政策を強行する米国政府に全責任がある。にもかかわらず、反省のかけらもなく、相変わらず古くなって通用しなくなった政策を推し進めようとしている。ここまでくるともはや精神病患者だ。

イスラエルと米国の政権の上層部に巣食う精神病患者どもが取り返しのつかない第三次世界大戦を準備している。彼等が、政策の大転換をし、アラブ民族に大いに譲歩し、真の和解を唱えない限り、第三次世界大戦が中東から火を吹く可能性は非常に高い。

 

恐るべし、金正恩!

熱に浮かされたようにミサイルを打ち上げ、核実験を繰り返す金正恩の行動は、誰の目にも異常としか映らなかった。

彼の目的を理解できない人にとって、彼は精神異常者か悪魔でしかなかった。だからICBMを完成させると、日米主導で世界中が北朝鮮経済制裁をかけて締め上げる手段に出たのは、当然の罰のように思われた。

しかし、金正恩は全てを見通した上で、綿密にシナリオを描き、その通り実行してきたことが、昨日の南北首脳会談で明確になったような気がする。生中継された映像を見る限り、そしてそこに至るこれまでの彼の一連の行動を省みると、そう考えざるを得ないのである。休戦中の朝鮮戦争に終止符を打ち、朝鮮半島を平和的に統一することが、最大の最終目標であるならば、必要なら悪魔の役だって演じてみせよう。

金正恩は、文在寅という意を同じくする、得難い相方を得て、見事にその役を演じ切った。これだけの大芝居を打てる人物を、ぼくは今まで見てきた政治劇で、他に誰一人知らない。テレビで生中継される映像を見て、世界中の人が若き指導者の鮮やかな演技に舌を巻き、目を丸くし、1日経過して、今なお驚きの余韻に浸っているのではないだろうか。

堂々とした態度、ユーモアがあり、親ほど年長の文大統領をリードする強かさ。金正恩、恐るべし!

最終目的に向かって、南北首脳会談という一つの山は、鮮やかな足取りで軽々と越えた。次の大きな山、予測不能トランプ大統領との会談が待っている。予断は許さないが、実現すれば恐らく、金正恩のシナリオ通りにことが運ばれるように思われて仕方がない。

朝鮮半島の非核化とは、同時に在韓米軍の撤退をも意味する。それを条件にした北朝鮮の段階的非核化をトランプ大統領が呑むかどうかに米朝首脳会談の成否がかかっている。

ぼくの予測だと、トランプ大統領は受け容れる、と見る。歴代米大統領が成し得なかった、朝鮮半島の平和の実現に貢献できれば、ノーベル平和賞が授与される可能性は極めて高い。あのオバマが貰ったのに俺が貰えないはずがない。心の中でそう呟くトランプ氏の声が聞こえてきそうだ。

ところで、もう一人肝心の役者はどこに行ったのだ?あれだけ電話で念を押したのに、文在寅の野郎、拉致被害者の「ら」の字も出さなかったじゃないか。一人孤独に歯ぎしりしている我が国の首相、安倍晋三。可哀想に、物事の本質を把握する能力が、ちと弱過ぎる。何故、自国の拉致被害者の救出を他国に頼むのだ?はじめから間違っているのだ。金正恩と直接パイプを作る努力を今まで何かやったことがあるのか?漏れ伝わる情報によると、何もしてこなかったというではないか。

文在寅大統領に依頼し、トランプ大統領に依頼する。これ単なる政治パフォーマンスの売名行為ではないか。拉致被害者を政治的に利用するな!今からでも決して遅くはない、内閣一丸となって火の玉となり、日朝会談を実現するよう平壌へ特使を、今すぐに送り込め!

 

安倍首相の北朝鮮完全非核化は現実的ではない

安倍首相とトランプ大統領には共通点がある。両者とも議会を軽視する点だ。安倍首相の国会答弁を聞いていると、質問をはぐらかして誠実に答えようとしない不実な姿勢が目立つ。ちょっとした個人攻撃に色をなして混乱し、反撃する様は実に子供っぽくて見ていられない。そんな質疑応答の光景を何度も見てきた。

一方のトランプ大統領は、議会の承認を得ずにシリアに巡航ミサイルを打ち込んだ。他国から攻撃されてもいないのに、勝手に他国を攻撃するのは明らかに国際法違反である。軍事超大国だから許されるというものではない。

なんのために国際法があるのか、素人政治家のビジネスマン大統領トロンプ氏は少しも理解していないようだ。こんな男が経済も軍事も世界最大の国家指導者と言うのだから、神の悪戯も度を超えている。

二人に共通するのは議会軽視だけではない。内政で不人気なのだ。安倍首相は、可哀想に森友学園加計学園自衛隊の日報問題、財務省次官のセクハラ辞任と立て続けに起こる不祥事で青息吐息だ。

同情したいところだが、彼の人間性を考えると、いい気味だ早く辞めろと言う感情しか湧いてこない。一方のトランプ大統領。不動産業でしこたま稼いだのは良いが、金にモノを言わせて羽目を外したのが運悪く裏目に出た。次々とセクハラスキャンダルが暴露され、とうとう現役のポルノスターに訴えられるところまで来た。

金銭で解決できると軽い気持ちで遊んだとすれば、女性の恐ろしさを知らなさすぎる、と言わなければならない。女性関係がこじれると、いかに恐ろしい結果になるか、援助交際まがいの付き合いが原因で辞任した新潟県知事が、見事に世間に示してくれたばかりである。

ポルノスター事件だけではない。トランプ政権は、相次ぐ閣僚の更迭、辞任で未だに足腰が定まらない状態だ。内政に火種を抱える哀れな二人が大統領の豪華な別荘地マール・ア・ラーゴで、政権浮揚の足掛かりにするべく会談した。同地で2度目の会談である。主題は北朝鮮の非核化と拉致被害者奪還、そして貿易不均衡の是正。

ビジネスマン・トランプ氏としては、秋に行われる中間選挙を有利に進めるために、貿易不均衡をどうしても是正したい、と言うのが本音だろう。北朝鮮の非核化問題は、自分で解決する、だからシンゾーの出る幕は限られているよ、これがトランプ氏の本心だろう。

安倍首相としては、なんとしても拉致被害者を救出したい、と思っているから、金正恩に強く要請するようトランプ大統領に執拗に頼み込んだらしい。

拉致問題へのシンゾーの情熱はすごいな。貿易問題とは迫力が違う。長年執念を燃やし、決してあきらめない態度はビューティフルだ。シンゾーの情熱が私にも乗り移った。最大限の努力をしよう」(産経ニュース)

報道された通り、トランプ大統領がそう述べたとすれば、頼もしい限りだ。是非、実行してもらいたい。心の底からそう願うし、最良の成果を得られるよう祈りたい。しかし、そうは言っても、やはり疑念は残る。

貿易問題は、それぞれの担当閣僚に任せれば良い。我が国にとって600億ドルの輸出超過は差し迫った問題ではない。拉致被害者の救出こそ最優先されるべき課題である。全国民がそう思っているはずだ。だから、安倍首相もトランプ大統領に強く訴えて、「 最大限の努力をする」との言質を引き出すことができたのだ。

素晴らしいことだ。ぼくは、安倍首相の政治哲学を全く評価しない人間だが、今回の交渉力に関しては大いに評価したい。しかし、やはり疑念が残る、と言わなければならない。それは、安倍首相の妥協を許さないとも受け取れる北朝鮮の完全非核化の主張だ。トランプ大統領ともこの線で了解済みだとされているが、しかし、トランプ大統領は、果たして完全非核化以外は交渉の余地がないと決めつけているのだろうか?確かに、彼のここ数日の言動を見る限りそう受け止めざるを得ないようなところもあるが、ぼくは必ずしもそうは考えない。トランプ氏が予測不能な人間だからということではない。

彼は、北朝鮮問題は自分の手で完全に片付けたい、と強く思っているはずだ。世界中に俺の政治的才能を見せつける絶好のチャンスが来た。失敗は許されない。そのためには、こちらの言い分が秤にかけて勝利の線を明示すれば、ある程度の妥協は呑まなければならないだろう。これまで積み上げて来たビジネスの経験値がそう告げる。

勝利のラインをどこに置くか。金正恩が言った「核兵器の実験は停止する、実験場は破壊する。中長距離弾道ミサイルICBMの打ち上げは停止する」だけでは充分とは言えない。米国に届くICBMは完全に廃棄してもらう。米国の直接的脅威にならないミサイルの保有は、シンゾーには悪いが認めても良い。勿論、拉致被害者の件は、正恩に強く迫る。そうした上で、後はシンゾーと直接話し合って解決するように確約を取り付ければ良いだろう。俺にできることは、そこまでで、シンゾーに義理を果たしたことになる。この線で決着できれば、一応この取引は合格したと言えるだろう。

トランプ大統領の腹の内は大体そんなところではないか、とぼくは予測する。日本人の拉致被害者は、トランプ大統領にとっては第三者にすぎない。だから彼が全面的に解決するのは不可能だし、その気もないだろう。精々頑張って金正恩に解決を迫り、安倍晋三と直談判するよう促すくらいのことしかできないはずである。

実際そうなった時、安倍首相があくまでも完全非核化を主張するなら、金正恩拉致被害者を返す事は考えられない。交渉は難航し、暗礁に乗り上げて解決不能で終わる可能性がある。頭の悪いお坊ちゃん政治家、安倍晋三ならやりそうなことだ。

そうなれば元の木阿弥、国民は絶望し、どうしようもない無力感に苛まれることになる。拉致被害家族の心情を思うと、全国民が言葉を失う。

そこで、拉致被害者の救済を心から願う一国民として、私見を述べたい。安倍首相は、完全非核化の主張を捨てて、北朝鮮の核保有を認めるべきである。拉致被害者の全員帰国を条件にして、核保有を認める交渉を行うべきである。米国に届くICBMは廃棄させ、その他の核兵器保有を容認する。

それで拉致被害者が全員祖国の土を踏むことができれば、安いものではないか。勿論、我々日本人は、北朝鮮が国際社会から核保有国として認められるという屈辱を受け止めなければならなくなる。

しかし、たとえそうなったとしても、物は考えようだ。日本が核武装する立派な口実ができたのだ。北朝鮮の核保有容認を奇貨として、日本も核武装する。拉致被害者を帰国させ、核武装をして、米国の従属国家の汚名を削ぎ落とす。

自主外交、自主防衛の方向へ国策を大転換させる。我々日本人が長年夢見たチャンス到来と言うべきではないか。この機会を逃したら、日本の未来に明日はない、と知るべし。射し始めた光は消え、再び希望が訪れる機会に恵まれる事はないだろう。

この絶好の機会を元の木阿弥にしてはならない。しかし、残念ながら今の安倍首相にこの偉業を達成できるとは思われない。ではどうしたら良いか?

答えはただひとつ。全国会議員が団結して一つの目標に向かって力を結集する事。安倍首相を先頭にして、彼の尻を叩き、知恵を授け、全員で支える事。目先の細かい利害関係は全て日本海に流して、全国会議員のエネルギーを一点に集中させて、無敵の炎を燃やせ!

そして安倍首相を先頭にして最強のメンバーで固めた交渉団を結成する。そこまでやらないと、異能の若き政治家・金正恩に勝てる目処が成立しない。金正恩は決して狂人なんかではない。それどころか、短期間で水素爆弾を完成させた力量を見れば、彼がいかに並外れた才能の持ち主か、憶測できるはずではないか。

北朝鮮という、地政学的に不利な環境で生き延びるためには、リーダーにはそれ相応の知性と胆力が必要とされる。厳しい現実を親から引き継いで、強大な周辺国に潰されないためには、どのような手段を用意しなければならないか、必死で考え抜いたはずだ。

その苦悩は、恵まれた国で暮らす人間たちには到底想像できるものではないだろう。朝鮮が歩んだ歴史を少しでも紐解くならば、朝鮮民族が味わった苦悩がいかに深刻なものだったか、どんなに想像力を逞しくしても表層を捉えることしかできない。鬼哭啾々、繰り返しこの言葉を噛みしめることで、やっと少し感じ取れるような気がするのみである。

朝鮮民族は、何度も亡国の悲劇を味わされた民族だ。反面、何度も地獄をくぐり抜けて来ているから強靭な精神力を持つ。優秀な人材も多い。にもかかわらず、絶対的に不利な地政学が彼らの悲劇を生み続けて来た。朝鮮半島を取り巻く国々、中国、ロシア、日本そして米国(在日米軍)は朝鮮民族が置かれた地政学的不利な条件に対して、最大限、理解する姿勢を示すべきだろう。

朝鮮半島の問題を良い方向に解決するためには、そこから出発すべきではないだろうか。決して同情せよと言っているのではない。同情など、誇り高き朝鮮民族にとって失礼にしかならない。何と言ってもまず彼らの置かれた現実を認識し理解することが大事なことではないか。

話が横道に逸れたが、言いたい事は、金正恩は決して侮れない人物だという事である。その知力、胆力は安倍首相と比較して数倍上回るのではないか、とぼくは見る。安倍晋三は恵まれた環境で育ったお坊ちゃんだ。まともな交渉をして金正恩に勝てる筈がない。

だから、完全非核化は現実的ではないから、まずは捨ててから交渉に臨めと提言している。そして繰り返しになるが、拉致被害者全員の帰国を条件に、北朝鮮の核保有を認める事。それ以外に、北朝鮮問題を解決する方法をぼくは見つけることができない。さらに拉致被害者の帰国交渉は難航が予想されることも指摘しておく必要がある。何故ならば、拉致されて数十年経過しているし、中には、北朝鮮での比較的優遇された生活に慣れて、帰国にほとんど無関心になっている人もいるだろうし、所在の確定が困難な人、など全体像を把握するには気の遠くなるような調査と、いつ果てるとも知れない時間が費やされる国家的プロジェクトになることは間違いない。

しかし、この機会を逃したら、運命の女神が戻ってくる保証はないのだ。もう一度言いたい。安倍首相を先頭に、全国会議員は一致団結して拉致被害者の救出に、命懸けで全身全霊投球せよ!

 

 

ホワイトヘルメットが化学兵器使用の映像を作成した

sputnik英語版と仏語版が驚愕すべき記事を報道した。それによると、今月7日にシリアの東グータ地区のDoumaで化学兵器が使用され、犠牲になった子供達が緊急処置を受ける様子を写した映像は、実は、ホワイトヘルメットが作成した偽物である。

ホワイトヘルメットとは名称通り、白いヘルメットを着用した集団であり、西欧諸国が支援する人権団体とされているが、実態はテロリストグループと深い関係があることが知られている。つまり、反アサド政権でテロリストグループと利害を共有しているのだ。

あの衝撃映像がなぜ偽物だと断定できるのか。18日、ロシアの24TVが映像で頭から水を浴びせられた少年をインタヴューするニュースを流した。Hassan Diab少年は言う。

“ We were in the basement. Mom told me that today we don’t have anything to eat and that we eat tomorrow. We heard a cry outside,calling “go to the hospital.” We ran to the hospital and as soon as I entered,they grabbed me and started pouring water on me,” 

地下室にいたハッサン少年は「病院へ行け」と言う外の叫び声に従い病院に駆けつけると、見知らぬ人が彼をつかまえて水を浴びせた。sputnikの記事には、インタヴューを受けるハッサン少年の写真がある。確かにあの衝撃映像で頭から水をかけられる少年と同一人物である。

その時家の外にいた父親は、息子が病院にいると聞き、病院に駆けつけた。ハッサン少年に続いて父親が語る。

“ There were no chemical weapons. I smoked outside and felt nothing. I entered the hospital and saw my family. Militants gave them dates, cookies and rice for participating in this film and released everyone to their homes.” 

外でタバコを吸っていたが、なんでもなかった。病院に行くと家族がいた。兵士たちが撮影に関与した人々にナツメヤシや菓子、そして米を与えて全員家に帰した。

さらにホワイトヘルメットがビデオを作成している時に病院にいた医師のインタヴューも放映している。その医師によると、その日病院に運ばれてきた化学兵器によるとされる患者にその徴候は見られなかった。病院には、噴煙で呼吸困難の患者がたくさんいて、殆どの医者は彼らの治療に忙しく、ホワイトヘルメットがビデオを撮るのに構っていられなかった。

sputnikの記事を読むと、化学兵器使用はホワイトヘルメットが作成した嘘話と言うことになる。しかし、The Guardianは昨日の記事で、化学兵器は実際に使われたとして、sputnikとは真逆の報道をしている。それによると化学兵器が使用されたDoumaの住民も医者もシリア政府軍の圧力で、真実を語ることを禁じられているとして、一人の医者の証言を紹介している。

“ Our colleagues who appeared on television were coerced because some hadn’t served in the military or completed their degree, and for other reason, some had family in Damascus. They decided to stay in exchange for being reconciled with the regime. But the regime used them.”

そして犠牲者を診たという医者は次のように言っている。

“ Anyone who has knowledge of what happened cannot testify. What was being said is that the medical centres would be destroyed on top of those working in it.The testimony of people under pressure cannot be riled on. Imagine if you spoke out while under the control of those that you were speaking out against, what will your fate be? “

sputnikの記事と、The Guardianの記事と比較して果たしてどちらが真実を伝えているだろうか?ぼくは、sputnikの方に分があるような気がする。その理由のひとつは、去年、シリア政府が化学兵器を使ったとして、その報復のため、トランプ大統領は59発のトマホークでシリアを攻撃したことがあった。それに対して、ロシア政府は国際機関による調査を米国に対して何度も提案したが、国連も米政府も今に至るまで沈黙したままだ。

あの時流された映像もホワイトヘルメットが作成したフェイクの可能性が高い。そして恐ろしい事に、ホワイトヘルメットとテロリストグループと米政府はアサド政権打倒で利害が共通しているのだ。

しかし、とは言っても化学兵器使用の真実はまだ確定していない。真実が明らかになるには、まだまだ時間がかかるだろう。偏見に囚われず、心を無にして世界の近未来を大きく左右するであろうこの事件を最後まで追求していきたい。

 

チンピラと大物の違い

極右政党・日本第一党が昨日、辺野古新基地反対のゲート前に来て、例のごとく散々悪態をついたらしい。『Osprey Fuan Club うようよ対策課』の最新版が詳しく報じている。

動画を見ると実に酷いものだ。ヘイトスピーチを超えて、犯罪的言動そのものではないか。西遊記に登場する豚の妖怪・猪八戒によく似た桜井誠が何と叫んでいるか。

「アメリカ軍のその基地で君ら警備員やってるだろ、そして君たち本物の銃をつけてるだろ、だったら、かまわないから、こいつらぜんぶ撃ち殺せ!」

と、機動隊に向かって平然と叫んでいるのだ。明らかに犯罪的言動だ。警察は現行犯逮捕するべきだろう。なぜ警察は黙っているのだ?新基地反対派を取り締まる役柄上、逮捕を躊躇しているとでも言うのか?猪八戒に侮辱されて悔しくないのか。それでも日本男子と言えるのか。情けない。即刻逮捕せよ!

それでも、常識ある我々一般市民は、こんなこけおどしの極右バカを許すわけにはいかない。こんなうすのろ極右が堂々と幅を利かすような世の中にしてはならない。押しかけて来た人数の正確な数は定かではないが、その中に西村斉なる人物がいる。

この男は、京都朝鮮学校襲撃事件やロート製薬強要事件で3年6ヶ月の実刑を受けた前科者だ。この男も吠えに吠えまくっている。聞くに耐えない、反吐の出そうな汚い言葉の連発。

さらに驚くべきことがある。昨日、日本第一党沖縄講演会があったらしい。これだけでも噴飯ものだが、なんとつい数日前、暴力事件で有罪判決を頂戴した、あの嘘つき暴力男・依田啓示が桜井誠と同席しているではないか。

類は類を呼ぶとはまさにこのことだ。さらに依田啓示と西村斉の二人が一緒に並んで立ち、親指を立てるポーズの写真もある。是非『うようよ対策課』をご覧頂きたい。

さて、右翼にも賛同できるところとできないところがある。その区別は任侠道があるかないかで決まる。桜井誠が率いる日本第一党には任侠道のかけらさえない。何故なら、任侠道とは弱者の側に立ち、理不尽な強者に立ち向かう男道だからだ。桜井らがやっている事は、弱者を攻撃し、理不尽な強者に頭を下げるチンピラ道だ。

彼らとは逆に、弱者の側に立って、理不尽な強者に対して真っ向から立ち向かう右翼の大物として、朝堂院大覚総裁をあげることができるだろう。J.R.Pテレビで活発に言論活動を展開している、あの朝堂院総裁である。

朝堂院総裁は右翼の範疇には収まらないスケールの大きな人物だが、ぼくは総裁の生き様に、なぜか任侠道を感じるのだ。総裁のように真に強い男は、決して弱者を脅して叩くような事はしない。

その意味で、日本第一党に群がる連中は全員チンピラであり張子の虎に過ぎない。彼らの行動、言動を見るとそうとしか言えない。朝堂院大覚総裁とは月とスッポン、ダイヤモンドと石ころ以上の違いがある。勿論、任侠道に生きる右翼は、総裁だけではない。総裁が言うように他にも多数存在する。ぼくは総裁の言葉を信じる。

任侠道を身につけた右翼が辺野古へ来て、新基地建設反対派に罵詈雑言を吐く光景は、とても想像できるものではない。

ところが、桜井誠や西村斉のようなチンピラ右翼は、平気で高齢者を馬鹿にし、死ねと言う言葉を使うのだ。こんな男のどこに任侠道があると言えるか。更に付け加えると、暴力男依田啓示と活動を共にし、終始応援している我那覇真子も輪をかけたようなチンピラ右翼だ。

言葉は勇ましいが、言っている中身は、沖縄が歩んで来た苦難の歴史を少しも考慮しない薄っぺらの言葉だけ。桜井誠や西村斉らと深いところで通底している。

我々は、我々の郷土沖縄を日本第一党や「沖縄の声」が幅を利かすような暴力的で寒々しい社会にしてはならない。これらチンピラ右翼連中が平気で闊歩する、子供達が恐怖に立ちすくむような社会にしてはならない。彼らの欺瞞と横暴を、力を合わせて阻止粉砕しなければならない。

 

欧米の民主主義は破産状態だ

今月7日にシリアの東グータ市のドゥーマという街が化学兵器で攻撃されて、苦しむ子供達が緊急治療を受ける映像がネット上に流れた。それを見た人は誰でも、犯行は残忍であり決して許されるものではない、と思っただろう。

しかし、問題は犯人はいったい誰なんだ、ということである。反政府勢力が言うように、本当にシリア政府なのか?仮にシリア政府だとすれば、多くの矛盾点があり、なかなか納得できるものではない。そのひとつは、東グータ市に残された反政府勢力はほんのわずかで、陥落は間近と予測されるような状況下で、果たしてシリア政府軍が敢えて世論を敵に回すような化学兵器を使う必要があるのだろうか、ということである。

もうひとつは、シリア政府は2013年に化学兵器禁止条約の加盟国になっている。プーチン大統領は、シリア政府は化学兵器を所有していないし生産もしていない、と繰り返し主張してきた。

そしていくつかの疑問点。シリア内戦の混乱状態で、テロ組織グループが化学兵器を手に入れた可能性があることと、人道支援活動の名の下で不審な行動をする民間組織ホワイトヘルメットの存在がある。

反政府軍とISISとホワイトヘルメット。この三者は、実は反シリア政府という共通点があるのだ。そしてISISと戦っているとされる米軍は反政府軍を支援し、シリア政府を攻撃している。

これらの矛盾と疑問から浮かんでくる複雑な構図を読み解くと、シリア政府とロシア政府対反政府軍とISISと米軍という勢力構成で戦闘が行われているのではないか、と感じ取れるのである。とすれば、化学兵器を使ったのは、反政府軍側だと断定はできなくても、その可能性は大いにありうる。

インターネットで化学兵器に苦しむ子供達の映像を流すことで、トランプ大統領にシリア攻撃の口実を与える。そして自分たちの危機を少しでも緩和してもらう。反政府軍側がこんなシナリオを演出したとしても不思議ではない。実は1年前にも、同じような事件があった。イドリブ県で化学兵器が使用され、多くの子供達が苦しむ動画がインターネットに流された。

この時も犯人はシリア政府だとされたが、証拠が確定されたわけではなかった。ロシアのラブロフ外務大臣は国際機関で調査することを主張したが、トランプ大統領は事件からわずか3日後に59発のトマホークをシリアに撃ち込んだのだ。米軍による攻撃の後も、ラブロフ外務大臣は調査を繰り返し主張したが、トランプ政権は何故か、今に至るまで沈黙したままだ。

そして今回、同じように犯人も証拠も確定されないまま、米国と英国と仏国の3ヶ国はシリアを攻撃したのである。いったいこの3ヶ国の行動をどう理解したら良いのだろうか?

中東情勢に関する情報を追っていくと、少しずつ見えてくることがある。ありもしない大量破壊兵器を口実にしてイラク戦争を仕掛けてイラクを滅茶苦茶に破壊したブッシュ政権。テロリストが跋扈する中東の混乱を収拾できないばかりか、シリアが危うくなるまで何もできなかったオバマ政権。

この中東の絶望的な危機的状況を救ったのはプーチン大統領の的確な判断力と並外れた決断力、そして勇猛果敢な実行力だった。シリアにロシア軍を投入して約2年で中東は危機的状況を脱した。まだ戦闘は続いているが、2年前とは明らかに変化し良い兆しが見え始めている。

中東を奈落の底からすくい上げたプーチン大統領の功績はいくら強調してもし足りないくらいだ。しかし、米政府は、ロシアが中東で大きな影響力を持つことを容認できない。中東は自分たちの勢力下に置いておきたいのが、米政府の本音だ。そして、中東全体を米国と同じ民主主義国家にしたいと考えている。

だから、フセインを殺し、リビアカダフィを殺した。そしてシリアのアサドも殺したい。イランもいずれは破壊して我が国のような民主主義国家に変えてみせる。中東全体を民主主義国家にすれば、思い通りのビジネスが展開できる。これが米国の思い描く中東政策だ。

しかし、米政府の目論見は完全に失敗した。中東には中東なりの長い歴史と文化がある。アラブ人は誇り高い民族だ。建国わずか250年足らずの若造が何を生意気なことを抜かすか。アラブにはアラブのやり方があるのだ。我々に下手な干渉はやめろ!

今回の米国と英国と仏国がシリアを攻撃した理由は他にもある。実はトランプ大統領もメイ首相も、そしてマクロン大統領も内政がうまくいっていないという三者に共通する国内事情があるのだ。トランプ大統領はポルノスターの告発を受けているし、政権内は閣僚の離反でカオス状態が続いている。

メイ首相はEU離脱問題で解決策に苦悩している。マクロン大統領は、労働者のスト頻発で出口の見えない状況に追い込まれている。内政に呻吟する三ヶ国のトップがシリアの化学兵器事件を利用して、政権浮揚を思いついた、と言えば穿ち過ぎだろうか。しかし、政治には良く見られる現象でもある。

政治家個人の人気回復という個人的都合だけで戦争が起きることだってある。いずれにしても今回のシリア攻撃は茶番であり、幼稚であり、やってはいけないことだった。

時間が経過するにつれてトランプ大統領とメイ首相とマクロン大統領が取った今回のシリア攻撃は、欧米の民主主義がいかに出鱈目な代物か証明するのに大いに貢献することだろう。

そして、この三者が取った行動に嫌々ながら賛意を表明した我が国の安倍首相は、やはり日本の総理大臣は米国のプペットでしかない、と世界に再認識させたことになる。欧米と日本の民主主義は破産状態だ。