沖縄よ! でぃぐぬ花日記

祖国は日本。郷土は沖縄。日本国を愛し、沖縄を愛する者として、発信していきます。

トランプ大統領、可愛い!

トランプ大統領は何となく憎めないキャラクターの持ち主である。大統領に就任して約一年半、思いついた事を気軽にツイッターに書き込んで、国民に直接訴えるやり方は、歴代の大統領には見られなかった、新鮮で型破りなスタイルだ。

オバマ前大統領と違い、建前の綺麗事を言う優等生の雰囲気がなく、思ったことを遠慮なく本音で語る気さくな性格が、少しづつ国民に受け入れられて支持率の上昇を招いているようだ。予測困難なところは相変わらずだが、しかし、注意深く観察して気付いたことは、就任時に約束した公約を執念深いほど誠実に実行に移していると言う事実である。

たとえ政敵からどんなに反対、非難されようと信念を貫くその一徹さが、国家の指導者に相応しい要素のひとつである以上、多くの国民がそのことを再認識し、賛同に傾いた結果、支持率の上昇をもたらしたのではないか、と思われる。

しかし、利かん気の強いトランプ氏にもアキレス腱があった。メキシコとの国境沿いで、不法入国者の親と子供が引き離されて、子供達が金網で囲われた施設に収容されるという事件が発生した。

この件に関して、トランプ大統領は、あくまでも法律を遵守すると主張して、強硬な態度で臨んだ。しかし当然のことながら、国会議員をはじめ、多くの人権派から強烈なバッシングを受けたのである。これだけなら、トランプ大統領は今まで通りに何とか耐えたかもしれない。違法入国者は厳重に取り締まる、というのは当初からの公約だからだ。

しかし、メラニア夫人と娘のイヴァンカがこの非人道的処置に対して猛烈に反対したのである。大統領と雖も、やはり米国人だ。何よりも家族を大事にすることが最優先事項となるお国柄だ。夫人と娘に折れた大統領は何といったか。

"Ivanka feels very strongly, my wife feels very strongly about it, I feel very strongly about it," the president said. "We are going to keep the families together. I didn't like the sight or the feeling of families being separated." 

そしてついに、不法入国者と雖も、親と子供達を引き離すべきではない、という大統領令にトランプ氏はサインせざるを得なかったのである。いざという時には、やはり女性は強い!トランプ大統領、なんとも可愛いではないか!ついでに負け惜しみを述べることも忘れなかったようだ。

"We're going to have a lot of happy people." 「 多くの人々が幸せになるぞ。」

世界の超大国・米国の大統領のアキレス腱は、何と意外にもメラニア夫人と娘イヴァンカだった。そこでもう一度言いたい。

Mr.President KAWAII ‼︎

 

埋立承認撤回に向けて機は十分に熟した

今朝の琉球新報に注目すべき論評が掲載されている。「新基地建設阻止へ提言」という沖縄大学名誉教授の桜井国俊氏による論評だ。桜井氏は以下のように書いている。

「埋め立てを律する法律は公有水面埋立法であり、民間事業者の場合には「免許」を、国の場合には「承認」を、免許・承認権者である知事から得る必要がある。そして埋立法32条1項は、埋立免許を得た民間事業者が埋立免許の条件に反する場合には、知事は民間事業者に原状回復をさせることができるとしている。岩国基地滑走路沖合移設「海の裁判」の2013年11月13日広島高裁判決は、この埋立法32条1項が、国にも適用されるとした。すなわち同高裁判決は、埋立承認における国の優位・特権を否定し、国にも原状回復義務を認めたのである。」

「今ならばまだ間に合う。埋立承認を撤回して土砂投入を回避し、県民投票など、それ以後も続く県民の闘いとの相乗効果によって国を埋立断念に追い込むことが出来るならば、広島高裁判決が活きてくるのだ。護岸建設のために投入された岩石を国に撤去させ、辺野古・大浦湾の原状回復を図ることが出来るのである。」

「原状回復に先立って求められるのが埋立承認の撤回である。埋立法32条1項は、民間事業者が埋立免許の条件に違反した場合には、免許その他の処分を取り消す(承認後の事後の「取り消し」を法学者は「撤回」と呼んでいる)ことが出来るとしている。国が事業者の場合にも、埋立承認の条件に違反すれば取り消すことが出来ると判示したのが広島高裁判決である。」

2013年12月27日、仲井真弘多前知事は公約を破って辺野古埋立事業を承認したわけだが、承認書には五つの留意事項が付されている。埋立承認の条件とも言うべきものだが、翁長県政は防衛局に対し、この時の留意事項を遵守するよう何度も通知したにもかかわらず、防衛局は、県の主張を無視して工事を続行している、と言うのが現在の状況である。

先月の23日にも県は沖縄防衛局宛に「普天間飛行場代替施設建設事業における工事停止について」通知した。この文書について桜井氏は次のように解説している。

「提出されていないのは、大浦湾に建設が予定されているケーソン護岸の「事前協議書」である。決定的なのは、ケーソン護岸を設置する地点の地盤が「マヨネーズ並み」とも表現される超軟弱地盤であることだ。この点について上記県知事通知は、“ 承認後に明らかとなった貴職の実施したシュワブ(H25)地質調査の報告書において、「当初想定されていないような特徴的な地質が確認されている」、「谷埋め堆積物については構造物の安定、地盤の圧密沈下、地盤の液状化の詳細検討を行うことが必須」との記述があることからすると、実施設計段階において護岸等の構造形式や配置、施工延長が変更される可能性や、その実施設計に基づき詳細検討しなければならない環境保全対策等も変更される可能性があります ”と指摘している。」

「誠意ある事前協議を求める知事の一連の通知を無視し、防衛局は護岸工事のための石材投入を強行し続けている。取り返しがつかないまでに工事が進んだとの印象を県民に与え、反対をあきらめさせることを狙っているのである。それと同時に防衛局は、回答不能な困難な課題を今秋の県知事選後にまで先送りしようとしている。無原則に新基地建設を容認する新知事の選出を待ち、その下で一挙に打開しようというのである。辺野古・大浦湾の環境を保全しながら超軟弱地盤の地盤改良を行い、ケーソン護岸を建設するというのは、御用学者ならばいざ知らず、職業倫理に誠実な専門家ならばあり得ないと結論するはずのものである。」

防衛局は焦っている。自分たちで調査したケーソン護岸予定地点の地盤が超軟弱地盤であることが分かったからだ。現設計図通り工事を遂行することが不可能になったのである。当然設計の変更を県に申請する必要がある。あらゆる手段を使ってでも工事を阻止すると断言した翁長知事が許可しないことは分かり切ったことだ。この時点で辺野古埋立工事は頓挫する。

とすれば、防衛局の狙いは、11月にも予定される県知事選で「無原則に新基地建設を容認する新知事」を誕生させることにあるのは間違いない。それが実現すれば、超軟弱地盤の改良工事にどれだけ金がかかろうが、工事期間がどれだけ伸びようがお構いなし、となる。安倍内閣はあらゆる手段を行使して、翁長知事に襲いかかってくるだろう。その翁長知事は膵臓癌手術後、健康に不安を残す。手術前に比べて、痛々しいほど痩せた。

しかし、精神は意気軒昂に見える。再選の出馬表明があるかどうか、予断はできないが、本人は恐らく辺野古阻止に命を賭けるつもりでいるのではないか。体力の回復を願いつつ、県民一丸となって翁長知事を支え、辺野古の現場で坐り込み闘争を続ける素晴らしい人々と連帯して、来たる県知事選では4年前の圧倒的勝利を再現させよう。

外交も安全保障も米国に従属する不誠実な安倍内閣に負けるわけにはいかない。面積も人口比も100対1の圧倒的少数派の沖縄県に、占領軍を押し付ける理不尽さ不条理が許されて良いわけがない。沖縄県民は、日本の民主主義が本物かどうか試される最前線で闘っているのだ。最後まで誇りを失わず頑張ろう!

 

「チビのロケット野郎」

Little rocket man は実は賢い男だった。首脳会談の前、最初の1分で相手の本気度を見極めることができる、と豪語したトランプ大統領は去年「チビのロケット野郎」と罵った金正恩委員長が「才能豊かな男」であり「一万人に一人」の有能な人物だと、会談終了後に手放しの賛辞で褒め上げた。

超大国米国の大統領が、弱小国の若き独裁者を、初対面で称賛して見せる。なかなかあり得ないことだが、実際に起きたのである。驚かされた事は他にもある。

「幾多の困難を乗り越えてここまでたどり着く事ができた」「世界は重大な変化を見ることになるだろう」「世界の多くの人々は、これをSF映画や空想だと思うでしょう」

金正恩氏の言葉には重みがある。単調な言葉を連発するトランプ大統領と較べて、金委員長の方が表現力は豊かだ。四月二十七日に行われた南北首脳会談で見せた金委員長の熟練した交渉力は、決して付け焼き刃ではなかったのだ。一連の経過をずっと見てきて、ぼくは今回の首脳会談も金委員長のペースで進むだろうと予測したが、共同声明を読むと正にその通りとなった。

トランプ大統領北朝鮮に安全の保障を与えることを約束し、金委員長は朝鮮半島の完全非核化への確固で揺るぎのない約束を再確認した。」

明らかに、金委員長は当初の目的を達する事ができた。但し、当然のことながら具体的な細部を詰めていく作業は、実務担当者に委ねられる事となる。全てはこれからであり、両国が誠実に取り組んでも、必然的に長丁場の工程になるのは間違いない。

金委員長の頭の中を占める最優先事項は、自国経済の立て直しであり、それによって慢性的な人民の飢えの状態を解消することにある。先代の時代に食糧危機で何十万人もの餓死者を出した事があった。若き後継者は冷徹な現実を見て激しく慟哭したに違いない。このままではダメだ、父親の政治を踏襲するだけでは確実に国は滅びる。負の遺産を正に転換しなければならない。

二十代で権力を引き継いだ若き独裁者は、数年の間、公の場に顔を出すことはなかった。内部の凄まじい権力闘争とこれからの国家運営、その青写真作り。修羅場で討死にすることなく、徐々に力をつけ、北朝鮮の未来図を描き、その実現の為の戦略を綿密に練り上げて、最適な時期に照準を合わせて大勝負に打って出る。

「幾多の困難を乗り越えてここまでたどり着く事ができた」

その為の水爆であり、ICBMであった。目的は米国を威嚇する事であり、戦争するためではなかった。若き独裁者の才能を見抜いたトランプ大統領も流石だ。いつの日か大統領が平壌を訪れ、金氏がワシントンを訪れる時がきっとくるに違いない。両者とも相互訪問を了解したとの報道がなされたからだ。あまりのスピード感に驚くばかりだが、その実現の為にも、金委員長が計画している外国からの投資に、中露米韓日各国は積極的に参加すべきだろう。北朝鮮の経済が豊かになり、民主化に向かえば人権問題も徐々に解決されるはずだ。

稀代の若き戦略家を得た以上、各国は快く手を差し伸べて朝鮮半島安定化のために、困難を乗り越えて全面的に協力すべきだろう。

さて、我が国にとって最大の問題、拉致被害者の問題が残っている。トランプ大統領は、安倍首相の強い要望通り金委員長に問題提起したようだ。しかし、共同声明に書き込まれることはなかった。帰国途上にある専用機からトランプ大統領は安倍首相に電話をしてその経過を報告した。それを受けて、安倍首相はインタヴューに応じたが、表情が全く冴えない。

そして、詳しい内容についてのコメントはなかった。以上のことから明らかなことは、金委員長の返事は、「その問題はすでに解決済みです」。こう言われたら、トランプ大統領としても黙るしかないだろう。至極当然のことである。だから、安倍首相は詳しい内容には触れず、冴えない表情を見せるしかなかったのだ。

予想していたとは言え、相変わらずこのざまだ!トランプ大統領は日本人ではない。拉致被害者家族に同情はしても、本気で北朝鮮と交渉するはずがないし、できるはずもない。金委員長に対して、安倍首相がこう言っていたと、拉致問題を伝える以上のことが出来ないことは誰でも知っていることであり、むしろ伝えただけでもトランプ氏に感謝すべきで、同氏としては、シンゾウには義理を尽くしたと思っているだろう。それだけの話なのだ。

許し難いのは、安倍首相の姿勢である。何故他国に拉致された同胞を救うのに米国大統領に頼む必要があるのだ。国民の生命と財産を守る責任のある、行政の最高責任者がこんなことで良いのか!

一体今まで、金委員長に直接繋がるパイプ作りに本気になって奔走したことがあるか、ないはずだ。「最大の圧力をかける」の馬鹿の一つ覚えだけではないか。トランプ大統領はもうこの言葉は使わないと言っている。と言うことは、拉致被害者を取り戻す戦略が、安倍首相には何一つ残っていないことになる。安倍首相の責任は非常に重い。

外交も国防も米国に従属してきた売国政治が拉致被害者とその家族を奈落の底に突き落とす。

ここまで来たら、朝堂院大覚総裁が言うように、拉致被害者家族は無為無策安倍総理大臣を裁判にかける訴訟を起こすべきだろう。森友・加計学園問題に関する国会答弁の不誠実さ、県民の大多数が反対しているにもかかわらず「辺野古が唯一」を繰り返す無能振り、安倍晋三は戦後最悪の総理大臣である。

米国に擦り寄る他に能のない売国奴政治家、安倍晋三、直ちに政治家をやめろ!

 

CVIDの大いなる矛盾

全世界が注目する米朝首脳会談が、いよいよ二日後に迫った。いかなる結果になろうとも、是非良い方向へ進む第一歩になることを祈るばかりだが、敢えて、嫌味と受け取られかねないことを承知の上で、多少疑問に感じた事を述べてみたい。

CVIDとは、complete verifiable irreversible denuclearization の略語である。日本語で「完全かつ検証可能で不可逆的な非核化」と訳されている。

舌を噛みそうな長ったらしい言い回しだが、なぜ分かりやすく端的に「核兵器全廃」と言わないのだろうか? ま、これについては深く追求しないことにする。ぼくが言いたいことは別の事だからだ。

米政府は北朝鮮に対して、CVIDを要求している。そこで単純な疑問。北朝鮮は何故逆に米国に対してCVIDを要求しないのだろうか? 馬鹿馬鹿しいと笑わないでもらいたい。独裁国家とはいえ、北朝鮮は国連加盟国である。国際社会から認知された主権国家・独立国家である。

当然のこととして、米国に対しCVIDを要求する権利を持っているはずだ。それができないのは何故か? 単純で素朴な疑問だが、答えはこれまた単純かつ明快である。つまり、米国の国力は北朝鮮に比べて、圧倒的に強力である、ということ。国力の圧倒的格差が、CVID要求の一方通行を可能にしているのである。

相手が嘗ての共産党独裁国家ソ連ならどうだろうか? 米政府は、果たして一方的にCVIDをソ連に対して要求できただろうか? 不可能であり、米政府にその気もなかっただろう。それじゃ、お前も核兵器を全廃しろ、と反論されるのがオチである。事情は、現在のロシア、中国に対しても同様である。

相手国を叩きのめすだけの核兵器を所有する国家間で、一方的なCVID要求は不可能である。北朝鮮核兵器保有したとは言え、相手国を叩きのめすほど所有しているわけではない。しかし、金正恩はついにICBMを完成させた。それで米国は焦った。ここで叩いておく必要がある、というわけだ。

しかし、ここに至るまでの経過を見ると、金正恩が描いたシナリオ通りに事が運んでいるとしか思われない。ICBMを完成させれば、米国は怒り狂って自国を潰しにくる。そこでCVIDを誘い水にして対話路線を匂わす。その結果、ディールの好きなトランプ大統領は、見事に乗ってきたのだ。

小国家が生き延びるためには、たとえCVIDを一方的に要求されても受け入れるしかない。その覚悟はできているが、ただし条件をつけて交渉することだ。段階的非核化に伴う段階的制裁解除。

時間をかけて交渉し、その間に北朝鮮の経済発展に力を入れる。そして南北統一に道を開く。これが金正恩が描いている朝鮮半島の未来図のはずである。その未来図が本物かどうか、トランプ大統領は虚心坦懐に金正恩の声を聞き、表情を読み取り、注意を凝らして真偽を嗅ぎ分けるべきだろう。

交渉の成否は、詰まる所、当事者同士の人間力にかかってくる。帝王学を仕込まれた三十代の独裁者・金正恩と不動産ビジネスで財を成した七十代の老獪ながら正直な人柄のトランプ大統領の丁々発止の駆け引きは、今年最大の政治劇となる。両者には、現代的異物のCVIDの矛盾を乗り越えて、是非成功してもらいたい。そして両者の背後には、戦争を望まない圧倒的多数の国民の存在がある事を忘れないで欲しい。

CVIDという奇形児を産んだのは広島・長崎である。米軍の空爆によって産み落とされたのだ。あの日が引き金となって、世界中が核兵器という怪物を持つことに血眼となった。核兵器攻撃から身を守る為には核兵器を持つ必要がある。その結果、核兵器開発競争が起きた。人間は実に愚かな動物である。核兵器は象徴的な実践的惰性態と言えるだろう。人間の労働を吸収して人間の自由を束縛する。人間が創り出した怪物。人間に命令を下し、人間を操るモンスター。

その怪物を亡くすためのCVIDは、核大国の一方通行で弱小国にしか適用されないという、大いなる矛盾。不幸なことに、我々現代人は、この理解し難い不条理の世界に生きているのだ。

 

 

西郷隆盛と愛加那そして琉球

新都心のメインプレイスの二階にある球陽堂書店で二冊の本を抜き出し、併設のコーヒーショップの空いている席のテーブルに置いて席を確保してから、カウンターへ行き、本日のコーヒー・Sサイズとチョコ菓子を注文して席に戻った。コーヒーを注文すれば書店の本を三冊まで試読することができ、試読後は必ずしも購入する必要はなく、後はただ返却棚に置くだけ、という有難いサービスが気に入って、よくこのお店を利用するようになったのである。

試読できるのは単行本だけで、雑誌類はご遠慮くださいとの店の注意事項があるにも関わらず、守らない客がいる。特に女性客に多いようだが、店員が注意するのを今まで一度も見たことはない。東京ではそうはいかないだろう。規則を守るのは当然のことで、客も店員もしっかりと了解しているからだ。沖縄はのんびりしている。

さて、選んだ本は大川周明著『日本二千六百年史』と副島隆彦著『真実の西郷隆盛』の二冊。

試読して興味が湧き、二冊とも購入することにした。『日本二千六百年史』は名著の誉れ高い作品であり、日米両政府が発禁にした問題の本である。日本通史として活用できそうだ。

副島隆彦著『真実の西郷隆盛』は副島氏の最新刊で、出版日は6月4日。出たばかりのホヤホヤだ。「はじめに」を読んでいきなり興味をそそられた。西郷はキリシタンであったと書いている。面白い。目次を追いながら気になる項目を探す。NHKで放映中の「西郷どん」で観た奄美大島での西郷隆盛の生活。

西郷隆盛奄美大島へ」という項目を見つけた。読んで見ると、テレビで放映されたより詳しく書いてある。島津家による奄美大島の農民に対する収奪は、残酷であった。それを現地で見た西郷は激怒する。「松前藩アイヌに対する取り扱いよりも酷い」

「割り当ての砂糖を差し出すことができない農民たちを藩の役人が拷問していることに憤慨し、「殿様に手紙で現状を訴える」と抗議し止めさせた逸話は、西郷隆盛を取り扱う書籍の多くに出てくる。」

西郷隆盛に人望が集まった理由の一つとして、西郷の弱者の側に立つ正義感にあったのは確かのようだ。島に来た当初、一人で暮らし木刀を振り回して奇声を発する西郷を見て、島の人々は「大和のフリムン(琉球語で頭のおかしい人の意味)」と噂していたが、時の経過とともに西郷は島の人々から信頼されるようになる。そして九歳年下の愛加那と結ばれる。

長男菊次郎が生まれた時、西郷は三十五歳だった。翌年には菊草(きくそう)と言う名の長女が生まれている。しかし、奄美大島での生活は三年で終わる。当時の規則では家族を連れて本土に帰ることはできない。島津家の島の人々に対する歴然とした差別意識を見せられる思いだが、それでも薩摩藩士と結婚した島の女性には藩から手当が出たらしい。正確な数字は書かれていないので、どれくらい愛加那の生活の足しになったのかは分からない。

ところで西郷は余程運が悪かったのか、帰還してわずか三ヶ月余で久光の怒りを買い、奄美大島から約百キロある徳之島に流される。琉仲為という島の役人のおかげで、島の子供たちに読み書きを教えたり、釣りをしたりという静かな生活を送っていた。そこへ子供二人を連れて愛加那がやってくる。

再び一緒に生活できるかと思われたその同じ日に、藩から命令書が届き、徳之島から更に南の沖永良部島へ移されることになった。この頃の西郷は余程運に見放されていたようだ。沖之永良部島で西郷は吹きさらしの狭い牢に幽閉されて、過酷な環境下で生死を彷徨うような日々を送る。

陰嚢が肥大化するフィラリアという風土病にかかったのもこの時期である。この風土病は戦後の沖縄でも見られた。ぼくが小学生の頃、銭湯で肥大化した陰嚢を持つ大人を何人か見た記憶がある。メロンほどの大きさの立派なものであった。

土持正照という大久保利通の異母姉を妻とする島役人がいなければ、西郷は沖之永良部島で命尽きてもおかしくはなかった。土持は西郷を救済するために奔走する。藩の代官所と交渉して、座敷牢に幽閉して保護することになった。これで西郷はなんとか一命を保つことができたのである。

この間、佐藤一斎の『言志四録』を徹底的に読み込む。島の子供たちに読み書きも教えたらしい。沖永良部という小さな南の島での生活は、西郷にとって後に歴史の表舞台で活躍するためのエネルギーを蓄積する場となったのではないか、と考えると人間の運命というものは、実に不思議で興味深いものだとつい感嘆してしまう。

さて、言うまでもなく、薩摩藩琉球は歴史的に深い関係があるのはご承知の通りだ。一六〇九年、薩摩による琉球への武力侵攻。それからおよそ260年間、琉球は形式上、王国を名乗ったが実態は薩摩の支配下に置かれたのである。そのために、租税制度は王府に納める分とは別に薩摩藩にも納めるという、農民にとっては過酷なものとなった。琉球が疲弊する大きな要因になった。

薩・琉関係史について全般的に言及するのは、今は控えたい。本書『真実の西郷隆盛』に書かれている興味深いところだけを取り上げたいと思う。それは、倒幕に向かわせた薩摩の潤沢な資金力の源泉は何処から来たか、と言うことである。

本書に「薩摩藩の実力の源泉となった資金力の3本柱」という項目がある。

そこに書かれた内容を要約すると、薩摩藩の資金力の第一の柱は、琉球の対中国貿易を独占して利益を得た。第二の柱は、奄美群島で栽培されるサトウキビから精製される黒糖を専売品として利益を得た。そして第三の柱は、これが面白いのだが、貨幣鋳造(偽金づくり)、えっ?薩摩藩なかなかやるじゃないか!

この三本柱で得た資金が、蒸気船になり、鉄砲になり、倒幕に偉大な力を発揮したのだ。そこでよく考えてみよう。奄美群島はもともとは琉球王国に属していたが、一六〇九年の琉球侵攻で薩摩藩の領土に組み込まれたのだった。そこから藩の圧政による島民達の筆舌に尽くせぬ苦悩が始まる。

テレビでも放映されたように、自分たちで生産した黒糖を食べることはおろか、子供たちにひとかけらでも与えることすら許されなかったのである。黒糖を隠し持っていることがバレると、拷問を受けることもあった。島民はソテツを食用として栽培しなければならなかった。薩摩藩の収奪がいかに厳しく過酷なものであったかがわかる。

つまるところ、長州藩とともに倒幕に大きく貢献した薩摩藩の行動を縁の下で支えたのは、琉球奄美群島の人々からの苛酷な収奪だった、ということになる。二百六十年に及ぶ薩摩による琉球支配はあまりにも長すぎた。ウチナーンチュのヤマトゥンチュに対する根強い不信感はこの時から芽生え定着する。

沖縄の若い人たち琉球・沖縄史を学ぶ時、薩摩による琉球への武力侵攻と、長期に及ぶ支配と収奪は喉に刺さる棘として受け止めなければならないだろう。歴史は苛酷なものである。苛酷な中に一筋の光があるとすれば、西郷どんが奄美大島の人々の側に立ち、藩の役人に立ち向かい横暴な姿勢を少しでも変えさせた、という事実だろう。愛加那の子孫は今頃どのような生活を営んでいるだろうか?

喉に刺さったトゲは、無理して抜く必要はない。時の経過とともに自然にポロリと抜け落ちる迄、忍耐強く待つことも大事である。

 

極東の安定に大きく貢献する朝鮮戦争終結宣言

米朝首脳会談まで約1週間に迫った。金正恩委員長の親書を受け取った後の米政府の反応が好意的なところを見ると、首脳会談はほぼ間違いなく予定通り、12日にシンガポールで開催されるだろう。

トランプ大統領は「最大限の圧力をかける」と言わなくなった。予測不能な大統領だけに、その真意を知ることは非常に困難だが、首脳会談が成功する良い兆候だと信じたい。1回目の会談で全ての問題を解決するのではなく、複数回会談しても良い、とも述べている。状況は明らかに大きく変化した、と見るべきだろう。

異例の大きさが話題になった金委員長の親書。その内容は公開されていないので知ることはできないが、ぼくなりに大まかに推測してみたい。まず何と言っても、親書の核心部分は北朝鮮の今後のあるべき姿について述べていると思われる。自国の将来の設計図。中国をモデルにした資本主義的経済システムを導入して自国経済の安定を図る。政治体制は現行制度を維持するが、徐々に民主化を推し進めていく。

同時に朝鮮戦争終結宣言を行い、朝鮮半島の統一化を進める。その目的達成のためには、段階的経済制裁の解除と非核化を同時並行させる。

ざっとこんなところだが、勿論、ぼくの勝手な推測にすぎない。しかし、無責任で言っているわけではない。限られた情報を基に、想像力を最大限に発揮すると、この様な推測になったのである。

金正恩は、その出生からして、呪われし国家・北朝鮮を引き継ぐ運命を背負わされていた。父親の金正日は、能無し指導者だった。祖父の金日成の政策をそのまま踏襲し、時代の変化に対応する頭も実行力もなかった。経済は破綻し、国際社会から白眼視された。多くの餓死者を出し、強制収容所には何十万、何百万もの自国民が虐待に苦しんでいる。こんな状態の国家を引き継ぐということは、いったい何を意味するだろうか?

こんな国に果たして正義はあるのだろうか?歴史的正当性は存在するのだろうか?できたら兄の金正男のように逃亡生活を送りたい。地獄のような国家を引き継ぐことになった20代の若者の胸に去来したものは何か、誰も想像することは困難ではないだろうか。

ぼくが金正恩の立場だったらどうだろうか?とても想像力が及ばないが、恐らく精神的に異常をきたすか、健康を害して廃人となり、悲劇的人生に終わったであろう。しかし、俺が引き受けて上手く国を経営してみせる、何処でも住めば都、案ずるより易し、などと言える人がいるとすれば、きっと心臓に毛が生えているか、異星人に違いない。

金正恩の心臓に毛が生えている?実は異星人?そう疑いたくなるほど、20代の若者の両肩にのしかかった闇の重さは想像を絶するものがあっただろう。常人の胆力では、持ち堪えられないほど巨大な救いのない闇。

権力を引き継いでからの若き独裁者は、沈黙を守り続け、徹頭徹尾外部と接触することを遮断した。先代の金正日が外国の要人と度々会談したのとは大きく異なる。秘密主義を徹底させた。この間、若き独裁者が何を考え、どんなことを実践してきたか、一切外部に漏れることはなく、神秘のベールに包まれて時間だけが流れて行った。

しかし、時の経過とともに少しずつ分かってきたことがある。それは、金正恩が科学者・技術者を最優遇して核開発を強力かつ迅速に推し進めているらしいことと、高層ビルをいくつも建設し、経済にも力を入れているようだ、ということが。

金正恩が後継者になった当初、情報が限られていた米政府は、彼のスイス留学時代を分析して、粗暴で予測困難な性格の持ち主らしい、こんな男が指導者になったら、北朝鮮はいずれ崩壊するだろう、と結論を下した。米政府の諜報部の分析は間違っていたことになる。

金正恩は、単なる暴君ではない。北朝鮮という負の遺産を引き継いだ指導者としての当然の責務を、彼なりに全力を尽くして、正常な国家にすべく果たそうと踏ん張ってきたのだ。歳月をかけて誰にも漏れないように綿密に国家経営を描き、権力闘争に打ち勝ち、水爆とICBMを完成させ、ついに文在寅大統領と板門店で首脳会談を成功させるという一世一代の大博打を打つところまで漕ぎ着けたのである。

全ては、朝鮮半島統一、朝鮮民族融合という、彼らにとっては当たり前の夢を実現するのが目的である。平和内にそれが成就すれば、経済も安定し、民を飢餓状態から救うことができる。

これだけの構想を練り、実行に移すことができたのは、独裁者だからこそかも知れない。皮肉なことだが、しかし、祖父、父親にできなかったことを金正恩はやってのけたのだ。並外れた胆力の持ち主でなければ、できることではない。

恐るべし、金正恩

さて、金正恩の親書をトランプ大統領がどう受け止めたか。その後の大統領の反応を見る限り、大いに気分をよくしていることは間違いない。シンガポール首脳会談は成功するだろう。否、是が非でも成功してもらわないと困る。極東の安定のためにも両首脳には頑張って貰いたい。

北朝鮮核兵器を所有したとはいえ、経済規模では弱小国に過ぎない。その弱小国の若き独裁的指導者が必死になってここまで漕ぎ着けた努力に対し、米露中日韓の各国は敬意を払うべきだろう。

いずれの国も、北朝鮮に比べると経済的に恵まれた大国である。朝鮮戦争終結宣言に向けて、大国らしく手を差し伸べて助けるべきだろう。そして必要以上の干渉を控えること。過去の歴史を振り返ると、朝鮮半島は周囲の大国の干渉をもろに受け、亡国の悲劇を何度も味わっている。南北に分離したのも、周囲の大国のエゴが原因だ。二度と同じ道を、朝鮮民族に歩ませてはならない。

大国がそのことを自覚しない限り、極東に平和が訪れることはない。国家間で「窮鼠猫を噛む」ような状況を作ってはならない。

トランプ大統領は、北朝鮮が主張する段階的非核化と段階的経済制裁解除を同時並行で進めることに同意するべきだ。朝鮮半島の完全非核化を目指すならば、何十年かかろうと、そうすべきだ。間違ってもリビア方式などと魂が腐ったような言葉を使ってはならない。

 

トランプ大統領とプーチン大統領から見捨てられる安倍総理大臣

我が国の総理大臣・安倍晋三は、トランプ大統領のプペット(操り人形)にすぎないことが、いみじくも最近の政治状況によって証明された。

金正恩が取引に乗らなければ北朝鮮リビアのようになるだろう」と発言したペンス副大統領を北朝鮮の外務次官、崔善姫が「 ignorant and stupid(無知で馬鹿者)」だと非難した。それに怒ったトランプ大統領は書簡で米朝首脳会談を中止するとやり返した。寝耳に水の安倍首相は、事態の急展開に狼狽しながら、トランプ大統領の決断を尊重し支持するとした。

ところが、事態は光のように目まぐるしく動く。「米朝会談という歴代の米大統領が成し得なかった決断を下したトランプ大統領を、我々は高く評価したい」「我々は、事態がどうあれ、いつでも問題解決の用意があることを米国に再度伝えたい」という金桂冠・第1外務次官の宥和的発言に気を良くしたトランプ大統領は、一転して方針を転換する。米朝首脳会談を当初予定されていた通り、6月12日にシンガポールで開催する可能性を示唆して、仕切り直したのである。

再び寝耳に水の安倍首相はどう反応したか? トランプ大統領の方針転換を、多少の躊躇いを示しつつ、さらりと歓迎し、追認したのである。親分が「右」と言えば「右」、「左」と言えば「左」。従順に地の果てまでもついて行く。これを世間では一般的に「操り人形」と言うのだ。

別の言葉で、安倍首相自身が見事に表現したことがあった。「 我が国は、米国と100%共にある」。操り人形と言う言葉を直接使うわけにはいかないから、このように言い換えたのだろうが、意味は同じであるだけでなく、この言葉にはさらなる危険な要素が含まれている。外交も防衛も、実質的に米国に追随・従属する我が国の行政の最高責任者が「 100%米国と共にある」と言う時、まさしく「 米国に命預けます」と言っているようなものだからだ。

一国の指導者が、冗談にも言ってはならない言葉である。思い切った自主性も主体性も発露することのない、我が国の哀れで情けない総理大臣!

北朝鮮を舞台に、韓国、中国、米国が様々な持てるカードを斬り結んで外交交渉を展開している時に、我が国の総理大臣の影の薄い事。「最大限の圧力をかけ続ける」「完全かつ検証可能で不可逆的な非核化」馬鹿の一つ覚えの如く、鸚鵡返すだけの政治的幼児性。「辺野古が唯一」と繰り返すのと同じレヴェルの恥ずべき無策政治。

トランプ大統領は、安倍首相の確たる政治理念のない無能に気付き始めている。安倍は思った以上に柔で中身のない男だ、よしっ、利用できるだけ利用してやろうじゃないか!アメリカ人は、主体性がなく自主性の弱い人間を軽蔑する国民性を持つ。トランプ氏が思い描く政治風景の中に、安倍晋三が占める割合は、今や米粒ほどもないだろう。

こんな状況では、北朝鮮問題が日本の国益を少しも反映しない方向に進んで行く恐れが濃厚である。安倍首相は、米朝首脳会談の直前に米国へ飛び、トランプ大統領と会談する予定らしいが、ほとんど相手にしてもらえないだろう。国家と国家、国家の指導者間で100%の信頼なんてあり得ないからである。波散らす荒々しい外交の根本原則を安倍晋三は、いまだに理解していない。

安倍首相には悪いが、今度はプーチン大統領に登場してもらおう。北朝鮮情勢が激しく動いている最中の26日、安倍首相はプーチン大統領とモスクワで会談した。なんとこの日で21回目の会談となるらしいが、残念ながら回数を自慢できるほかは、なんらめぼしい成果のない結果に終わったようだ。

プーチン大統領と個人的信頼関係を国内で強調して、重ねた会談が21回! この努力は称賛に値するだろう。良くやってくれた。しかし、その成果は? 確かに、めぼしいながら次のような事柄をあげることができる。北方領土での共同経済活動の事業化。元島民らの空路墓参。??

笑いたくても笑えないじゃないか。共同経済活動の事業化として、ウニの養殖とイチゴ栽培が検討されているらしい。アホか。明らかに、プーチン大統領安倍晋三を軽蔑している。掌でサイコロをくるくる回す様に安倍晋三を軽くあしらっている。21回会談しても北方領土問題は半歩も前に進んでいないのだ!

その原因は、物事の本質を見抜くことのできない安倍首相の無能にある。ロシアと米国の関係は現在、かつての冷戦以上に緊張している。米国主導による欧米の対ロシア経済制裁はまだ継続中である。

中東問題においても、米露は激しく対立したままだ。この緊迫する米露関係を踏まえて「日本は米国と100%共にある」と公言する人間の神経はどんな構造をしているのか、普通の人なら誰でも理解に苦しむのではないだろうか。

安倍首相という男は、我々の想像を超えて、面の皮が途轍もなく厚いに違いない。そして、想像を絶する鈍感極まる神経の持ち主なのかもしれない。そう考えない限り、彼のプーチン大統領に対する態度は、到底理解することができないからだ。背中に米軍のミサイルを背負って、ロシアの大統領と北方領土交渉をやる?

おいおい、それはあまりにも無理筋というものだよ。背中のミサイルが日本のものならば、プーチン大統領も真剣になるだろう。他者の虎の威を借りて交渉するのと、自らの責任でガチンコ勝負するのとでは性格が全く異なる。仮の鎧でなく本物とならプーチンは必ず真剣勝負に打って出る。エリティン大統領の時代、プーチン首相はチェチェンのテロリスト達を全滅させた功績で、次期大統領に指名された実績を持つ。

シリア政府が危機に陥った時、2015年に軍事介入して、シリア反政府軍とテロリスト達をほぼ壊滅させ、中東安定化に大きく貢献したのもプーチン大統領である。百年に一人出るか出ないかの瞠目すべき偉大な指導者である。

幾多の修羅場をくぐり抜けてきたプーチン氏に空疎な言葉など通用しない。安倍首相がどんなに言葉巧みに立ち回ったところで、どんな経済施策をぶら下げて踊って見せたところで、プーチンの冷徹な目は本質を見抜いている。在日米軍を米本国へ送り返せ。北方領土問題について真剣に語り合うのは、それからだ。