沖縄よ! でぃぐぬ花日記

祖国は日本。郷土は沖縄。日本国を愛し、沖縄を愛する者として、発信していきます。

危険で横暴なトランプ政権が世界を不安にする

トランプ大統領金正恩委員長との会談をキャンセルした。ツイッターで公開した金氏宛書簡を読むと、なぜキャンセルしたのか、その真意を理解するのは非常に困難だ。トランプ氏は、キャンセルする理由として、最近の北朝鮮のあまりにも不適切な暴言を指摘しているが、それがどのような言葉なのかについての具体的例示はない。

一方で、拘束されていた三名を返してくれた事に感謝の言葉を述べている。そして、気持ちが変わったら、躊躇なく電話なり書簡なり送ってくれ、と言っているのだ。つまり状況が変化すれば、いつでも会談の意志のあることが文面から読み取れるのである。にも関わらず「君は核兵器の能力について語っているが、我が国の核兵器は数においてはるかに勝り、かつ強力である。それらが使用されない事を神に祈っている」と脅しの言葉も入れているところが理解に苦しむのだ。

You talk about your nuclear capabilities, but ours are so massive and powerful that I pray to God they will never have to be used.

これは一体どう言うことだろうか。まず第一に気になることは、これまでのトランプ大統領の強行な姿勢だ。イラン核合意から脱退し、米大使館をエルサレムに移し、予定された金正恩委員長との会談をキャンセルした。これだけでも大変な強行策だが、さらに各国と貿易摩擦を引き起こしているのだ。

これら一連のトランプ氏の行動を一体どのように解釈し認識すべきだろうか? 政治的背景がどうであれ、ぼくには、どうしてもトランプ氏には、もともと狂的体質があるのではないか、と疑問に思われて仕方がないのだ。アメリカファースト以外の政治理念がなく、見境のない強硬策が世界にどのような影響を及ぼすか、まるで無頓着に見える。自国だけよければ良い、と仮に考えているとすれば(その可能性は強い)、世界一の大国のリーダーとして失格ではないか。

米朝会談のキャンセルについて、もう少し考えてみよう。今週の初めに、ペンス副大統領は、もし金正恩が取引に乗らないなら北朝鮮リビアのようになるだろう、と発言したらしい。それに対して、北朝鮮の外務副大臣の Choe Son HUi は昨日の早い時間帯での声明で、ペンスを「無知で馬鹿者」と罵ったことが報じられたのである。

トランプ大統領の書簡にある北朝鮮の不適切な暴言とは、このことを指しているのかも知れない。しかし、何れにしても水面下における交渉が決裂したことは間違いないだろう。ボルトンの強行な発言といい、ペンスの発言といい、最後はリビアのようになるかも知れないと感じた金正恩が、まず核兵器を先に放棄せよとする彼らの前提条件を呑むわけがない。カダフィ大佐フセイン大統領が辿った惨めな最後を教訓として、 脇目も振らず核兵器開発に専念してきた艱難労苦が、いとも容易に水の泡となる取引を、強かな金正恩が受け入れるわけがない。金正恩の主張は、あくまでも長期的な段階的非核化である。

それをトランプ政権は蹴った。一体トランプ大統領は、こんなことで果たして一流のディーラーと言えるのだろうか? 大いに疑問を感じざるを得ない。ぼくは無論、微塵も金正恩の肩を持つつもりはない。彼は許されざる独裁者であり、我が同胞を拉致した国の最高責任者でもある。その罪に弁解の余地がない事は明白だ。

しかし、そんな相手だからこそ、タフで骨太な交渉が求められるのではないか。金正恩が綿密に構想を練って朝鮮半島の統一を表明し、米朝会談を呼びかけた機会を最大限活かすためには、ある程度の妥協は当然必要であり、長い時間をかけて忍耐強く交渉に臨む覚悟が必要である。

腕力に任せて短期間で物事を解決しようとしても、少しも良い結果にならなかった数多くの事例を、我々は今迄嫌という程見せつけられてきたのではなかったか。ベトナム戦争、アフガン戦争、イラク戦争リビアの崩壊、シリア戦争・・・。

すべてアメリカ合衆国が引き起こした地獄だ。今回のトランプ大統領の行動を見ると、ホワイトハウスの住人達は、自国が犯した過去の過ちを何一つ反省もせず、同じ轍を踏もうとしているとしか思われない。トランプ政権は戦争ビジネスの遺伝子を引き継ぐ、危険で横暴なアメリカ合衆国の伝統的な性格を剥き出しにしている。

予期せぬ小事が原因で、第三次世界大戦の引き金が引かれる危険性は、トランプ政権の不安定さと強行な姿勢にある。トランプ氏よ、眼を覚ませ!無謀な短期決戦は、人類にとって最悪の結果しかもたらさないことを自覚せよ!

Dear Mr. Chairman:

We greatly appreciate your time, patience, and effort with respect to our recent negotiations and discussions relative to a summit long sought by both parties, which was scheduled to take place on June 12 in Singapore. We were informed that the meeting was requested by North Korea, but that to us is totally irrelevant. I was very much looking forward to being there with you. Sadly, based on the tremendous anger and open hostility displayed in your most recent statement, I feel it is inappropriate, at this time, to have this long-planned meeting. Therefore, please let this letter serve to represent that the Singapore summit, for the good of both parties, but to the detriment of the world , will not take place. You talk about your nuclear capabilities, but ours are so massive and powerful that I pray to God they will never have to be used.

I felt a wonderful dialogue was building up between you and me, and ultimately, it is only that dialogue that matters. Some day, I look very much forward to meeting you. In the meantime, I was to thank you for the release of the hostages who are now home with their families. That was a beautiful gesture and was very much appreciated.

If you change your mind having to do with this most important summit, please do not hesitate to call me or write. The world, and North Korea in particular, has lost a great opportunity for lasting peace and great prosperity and wealth. This missed opportunity is a truly sad moment in history.

Sincerely yours

Donald J. Trump 

President of the United States of America

 

 

戦後最悪の総理、安倍晋三よ、さらば!

「そういう新しい獣医大学の考えはいいね」

安倍首相は、2015年2月25日、加計考太郎理事長との面談でそう述べた。愛媛県が新たに公表した文書の記述内容が事実なら、安倍首相は、国会で一年以上も嘘を貫き通したことになる。なぜなら彼は加計学園獣医学部新設の申請を知ったのは、2017年1月20日だと繰り返し国会で答弁してきたからである。

恐らく愛媛県の文書に嘘はないだろう。そもそも嘘文書を作成する特別な理由が、愛媛県側にあるはずはないからだ。愛媛県の文書には、次のような記述もある。

「柳瀬首相秘書官と加計学園の協議日程について、(2月25日の学園理事長と総理の面会を受け、同秘書官から資料提出の指示あり)。(学園)3月24日(火)で最終調整中である」

柳瀬首相秘書官は、先の国会証人喚問で加計学園関係者とは3回面談したが、その件について安倍首相に報告したことは一度もない、と証言していた。しかし、柳瀬氏の証言も、愛媛県文書で嘘の可能性が決定的になった。

この文書が公表された後の記者会見で、安倍首相は面談の事実自体を否定した。当日の内閣の首相動向記録を調べた結果、面談の記録がなかったことを根拠にしたようだ。本人が否定した以上は、国会で追及されることになるが、これだけ決定的な文書が公表されたからには、もはや真実から逃れることは不可能だろう。嘘をついているのは愛媛県側か、それとも安倍首相か?

今回の文書が出るまでは、加計学園問題は疑惑を残したまま、闇の彼方に消えていくかもしれない、と諦めに近い割り切れない感情を持つ国民も多かったのではないか。それほど安倍晋三はしぶとく、野党の追及の弱さも手伝って、国会での綱渡りは成功したかに見えた。安倍内閣の支持率が各種世論調査で、少しづつ上昇に転じてきたからである。与党は安堵したことだろう。なによりも安倍首相自身、内心笑いが止まらなかったに違いない。

「やっぱり、俺はついている。選挙は連戦連勝だし、お陰で俺に刃向かう奴は与党内には誰一人いない。官僚は全員、俺を忖度して怯えている。今の調子だと加計学園問題もやがて終了する。よしっ、このまま突っ走ろう!人々の記憶から消えた頃合いを見て、加計考太郎と祝宴会だ!」

ところで、事実は小説よりも奇なり。映画「太陽がいっぱい」の最後の場面。地中海の底に沈んだ筈の遺体がロープに引き摺られて姿を現わす。完全犯罪と人の運は紙一重だ。どれほど嘘をつく才能があっても、最後の詰めを完璧にするのは至難の技だ。ほんのわずかな綻びが全てをご和算にする。

「三年前の2月25日、加計考太郎と面談したことがバレるとやばいことになる。俺の政治生命に決定的な打撃を与えかねない。だからどうしても、あの日の面談だけは無かったことにしなければならない。あの面談はこの世に存在してはならないのだ。」

しかし、闇に消えた筈の遺体(愛媛県文書)がロープに引き摺られて姿を現した。

加計学園獣医学部新設が申請された期間中、安倍首相と加計考太郎氏は何度もゴルフや会食をしている。と言うことはつまり、2月25日の面談の事実が立証されれば、賄賂罪絡みの刑事事件に発展する可能性さへでてきたということである。

安倍首相の不誠実な対応のおかげで、一年以上も続いた加計学園問題もいよいよ最終局面にさしかかってきた。これから国会は侃侃諤諤、野党の追及で大いに荒れる事だろう。稀代の嘘つき安倍晋三がどのような手品を見せてくれるか、大いに楽しみだが、ここに至っては頼るべき手段も道具もたいして残っていないのではないか。ただ気がかりなのは、野党の追及力である。是非、嘘つき総理に最後のとどめを刺してもらいたい。

安倍の次を狙う禿鷹どもは既に、屍の匂いを嗅ぎつけて蠢き始めている。売国奴政党・自民党の誰が総理になろうと、この国は衰退する一方ではあるが・・・。外交も国防も米国に追随・従属する国策を変えない限り、日本の衰退を避けることはできない。

絶望的政治状況は相変わらずだとしても、安倍晋三という不誠実で頭の悪い、お坊ちゃん政治家が表舞台から姿を消すだけでも、多少の清涼感は得られる。それだけでも神様に感謝すべきだろう。

戦後最悪の総理、安倍晋三よ、さらば!そして多くの似非保守、安倍シンパよ、さらば!

 

水島総一派を斬る!

水島総が一昨年、去年に続き大勢の仲間を引き連れて、ここ沖縄にやってきた。今日は沖縄が日本に復帰した日である。水島一派は、この日を祝福する目的でやってきたのだ。

しかし、彼らの祝福のやり方は、沖縄の人間から見ると実に奇妙奇天烈、空気を読めない鈍感さに満ちていて、終いには笑うしかないのである。昨日は例年の如く、辺野古漁港のテント村に押しかけて、全員で巨大な日の丸を突き立て、左翼思想批判を展開したらしい。それから、キャンプ・シュワブゲート前にやってきて、新基地建設に抗議して連日座り込みを続ける県民を前にして「辺野古住民は座り込みに迷惑している。違法テントを撤去して退去を求める」「米軍がいなくなると、平和は維持できるのか」などと批判したらしい。

全くのピンボケ批判である。住民の生活と生命が危険に脅かされる時、地元住民が抗議の声を上げるために設置されたテントは、雨や強烈な陽射しから人々を守る為に必要であり、違法でもなんでもない。

歩道の脇に設置されているので、通行人の妨げになるはずもないし、そもそも現場は、通行人はほとんど通らない辺鄙な場所である。数キロに渡って国道の両脇が米軍基地のフェンスで挟まれた、人家のない所だ。辺野古住民は迷惑していると言うが、極少数の人々に過ぎない。見解のことなる人間はどこにでもいる、と言うだけの話だ。

「米軍がいなくなると、平和は維持できるのか」とは、全くよく言うよ。ぼくは動画を見ていないから断定は出来ないが、多分これは水島氏の発言だろう。彼は、東京にいる時は自主防衛論者のはずだ。その主張を貫徹させるなら、在日米軍の縮小、自衛隊を国軍とする主張を展開するべきではないか。たとえどこで発言するにしてもだ。

しかし、彼は、沖縄に来ると不思議なことに、自主防衛論を引っ込めるのである。これは何を意味するか。彼ら水島一派の来沖の目的は、実は左翼を批判するためだけという単細胞的発想にすぎないのではないか。真の自主防衛論者なら、工事ゲート前に日の丸を突き立てて、工事車両の進入を阻止すべきではないか。

連日座り込みを続ける県民とともに、新基地建設は許さないと叫んで抗議すべきだろう。しかし、水島一派は今年もそうはしなかった。左翼を批判して目的を達成したつもりだろうが、それも大分ピントが狂っている。と言うのも、辺野古反対派を左翼だと単純に決めつけると真実が見えなくなるからだ。

一体左翼とはなんだ? 政府を転覆させる意図を持った革命家達のことか? もう少しレベルを落として、社会を混乱に陥れる目的で暴力的手段に訴える集団のことか? これらの人々を左翼と定義するなら、辺野古新基地に反対する人々を左翼集団と呼ぶことはできない。彼らは政府を転覆させようなんておぞましい考えは持っていないし、暴力でもって社会を混乱に陥れるなんてことも、サラサラ考えてはいない。

戦後、沖縄に押し付けられた米軍基地の過重負担が復帰後も続く不条理に、住民が抗議の声をあげてなぜ悪い? 普天間飛行場が古くなったのをうまく利用して、新基地を県内に造って移転するという不条理に対し、県民が反対の声を上げるのがなぜ悪い?

我々の生命と財産が脅かされるときに、左翼も右翼もあるものか。沖縄県民は、左翼とか右翼という無駄な狭い範疇を超えて、生活という現実を踏まえて辺野古新基地建設に反対しているんだよ。水島一派は保守を自認しているようだが、占領軍に抗議の声もあげることが出来ない保守とは一体なんだ? 説明してみろ!

東京では、偉そうに自主防衛論を唱え、沖縄に来ると急に怖気付いて占領軍の軍門に下る。こういう人間を似非保守と言うのだ。主張・信念が一貫しない、こういう豆腐が腐ったような連中を、ぼくは信用しないことにしている。

辺野古反対派を左翼と決めつける単細胞ぶりは、今日の国際通りのデモでも遺憾無く発揮された。このデモの様子は、動画で見ることができる。国際通りを大きな日の丸を突き上げて練り歩く水島一派の姿は、実に異様であり、その光景はまるで異星人襲来そのものではないか。

その中に居た居た、軽い鉄砲玉・我那覇真子。反左翼発言しかできない単細胞女子。反左翼発言ができる所なら、どこにでも顔を見せる復帰っ子。その真子ちゃんが、中味の空疎な無教養丸出しの軽薄発言を繰り返す。「英霊の皆様、沖縄を守ってくださってありがとうございます」「たくさんの先輩方が祖国復帰のために頑張ってくださってありがとう」

黄色い無邪気な声で、マイクで何度も繰り返し喋るこれらの言葉の意味を、彼女はほんとうに理解しているのだろうか? 先の沖縄戦で日本軍が戦った相手は一体、誰だ? 戦後ずっと沖縄に駐留し続ける米軍じゃないか。米軍(占領軍)が駐留を続ける現在の沖縄の惨状に対し、今も沖縄の地に眠る多くの英霊達に、どの面下げて申し開きができるというのだ。

我那覇真子の英霊に感謝する気持ちが本物ならば、米軍(占領軍)の駐留に対し、抗議の声を上げるのが当たり前ではないか。多くの英霊達は、沖縄の現状を見て、悔し涙を流しているのが見えないのか。今すぐにでも辺野古へ飛んで行き、反対派と合流せよ!名護市在住なら辺野古は近いはずだ。

「たくさんの先輩方が祖国復帰のために頑張ってくださってありがとう」

素っ頓狂なことを軽々に言うもんじゃない。「たくさんの先輩方」とは一体誰のことを指しているのだ? 祖国復帰運動の先頭に立ったのは、屋良朝苗氏が率いる教職員組合を中心とする祖国復帰協議会だった。つまり革新系の団体が中心となって進めた運動体であった。真子ちゃんの大嫌いな、今で言う左翼だ。その左翼に感謝する? おいおい、あまりにも都合が良すぎるんじゃないのかい。

当時、祖国復帰に反対していたのは、大半の自民党と新川明をはじめとする反権力思考の急進的言論人、そして琉球独立を唱える人々であった。基地利権の甘い汁を吸っていた沖縄自民党は、復帰したら戦前のように芋と裸足の時代に戻る、と言って反対していた。

急進的言論人達は天皇制の日本に復帰して、何一つ良いことはない旨の論陣を張って、反対していた。如此く、復帰運動は賛否両論あって、簡単に割り切れるものではなかったのである。しかし、軽い鉄砲玉・我那覇真子の魔法の口にかかると、全ては単純化されて、祖国復帰万々歳となるのである。

せっかく国際通りでマイクを握り大きな声で喋る機会を与えられたのだから、「祖国復帰協議会をはじめとする革新系の皆様、祖国復帰のために頑張ってくださってありがとう」と勇気を持って、真実を語るべきだろうが。タイムス・新報を正す前にやるべきことは、真子ちゃん自身が真実を語ることだろう。復帰の歴史の実態を知らない若い連中は、君の歯切れのいい単純で軽薄な言葉に騙されるかもしれないが、復帰闘争を生き抜いてきた世代を騙すことは不可能であると心得よ。

さて、水島氏と我那覇真子には共通するところがあると指摘して締めにしたい。両者とも重層的に物事を考えることが苦手のようだ。つまり単細胞。琉球・沖縄の歴史を知らなすぎる。あるいは知りたくないのかどうなのか。しかし、沖縄問題を論じたければ、沖縄が歩んできた苦難の歴史を学習することくらいは、基本の基本、初歩の初歩ではないか。七年間の米軍占領期間をすっ飛ばして、日本の戦後を語ることが不可能であるのと同じことだ。

最後にもうひとつ。水島氏よ、産經新聞の高木記者を更迭させるほどの罪深きデマ事件を起こしたボギー手登根(手登根安則)を一日も早く、「沖縄の声」から追放せよ!

 

誰にも予測できない歴史の歯車⚙

ここ数日の間に、世界も国内もめまぐるしく動き、その衝撃度の大きさと複雑さに戸惑い、凡人には到底理解不能だ、と半ば投げやりな気分になり、憂鬱な日々を過ごしていた。

米朝首脳会談の開催地、日本会議に寄せる安倍首相の、昨年とほぼ同じ内容のビデオメッセージ、柳瀬氏の証人喚問、そして米国のイラン核合意からの離脱。全てバラバラのようでいて、お互いが微妙に関連し繋がっているように見えて仕方がない。何故なら、歴史は全体化する全体性だからだ。とは言っても、これらの事象の中で、最も大きな出来事は米国のイラン核合意離脱なのは間違いないだろう。

トランプ大統領は8日、イラン核合意から離脱すると表明した。これが何を意味し、今後の世界の動向にどのような影響を及ぼすか、ぼくの理解の範囲を超えるが、拙い感想を書き留めることくらいは許されると思う。

何故トランプ大統領はイラン核合意にケチをつけ米国だけ離脱する決断を下したのか? 確かに、離脱は選挙公約のひとつだった。同大統領は、選挙で公約した事は、全て実行している。その殆どは中途半端のままだが、兎にも角にも有権者と約束した事を守る態度は立派だと賞賛されてしかるべきだ。

しかし、事はそう単純なことではない。トランプ大統領の今回の決断は、米国の中東政策の根幹に直結しているとみるべきだからだ。米国の中東政策の基本は、イスラエルの擁護にある。だから安全保障常任理事国の英、仏、露、中と独の各国が米政府単独の離脱を非難する中で、イスラエルだけが支持したのは、当然と言えば当然のことである。何故米国は中東で孤立するイスラエルを擁護するのか。それは、米国におけるユダヤ人勢力が隠然たる力を有するからである。トランプ大統領と雖も彼らの影響力を無視する事はできない。勿論、イスラエル建国の歴史的経過も関係してくるが、今は言及を控えたい。

イラン核合意が2015年に締結されて以来、その内容はイランの核開発を抑止するには不十分だと、イスラエルはずっと反対し続けた。イランはイスラエルの敵対国である。憲法イスラエルを地上から抹殺する、と謳っている国だ。そんな国が核兵器保有したら自国の存在が脅かされる。イスラエルがイランの核保有に過敏に反応するのは、当然のことだろう。

イスラエルの同盟国米国がイスラエルに同調し、擁護しようとするのも当然すぎるほど当然と言えるだろう。このような伏線がある以上、トランプ大統領がイラン核合意から離脱したのは、ある意味、不可抗力だったと見るべきである。

しかし、果たしてトランプ大統領の決断は正しかったのだろうか? イラン核合意の期限は2028年迄となっている。イランは合意発足以来、IAEAの核査察を継続して受け入れ、IAEAの保証を取り付けて信頼を得ている。だからこれまで英、仏、露、中、独の合意当事国は合意維持を堅持してきたのだ。

2028年まであと10年ある。仮にトランプ大統領が再選されて任期いっぱい務めたとしても、その先3年間残る事を考えるなら、今回の決断は性急すぎたと言えないだろうか。むしろ合意事項を守りながら、イスラエルとイランの対立が先鋭化しない方向へ、問題解決のためのより良い手段を各国と共に、粘り強く追求していくべきではなかったか。

しかし、トランプ大統領は公約通り離脱したのである。その背景を考えると、北朝鮮の非核化問題が新たに絡んできたことが分かる。つまり、米政府は中途半端なイラン核合意は認めないと明確にすることで、北朝鮮に間接的圧力をかける。俺が来たる米朝首脳会談で北朝鮮に求めているのは、完全な非核化であり、中途半端な妥協は一切認めないということだ、分かっているな金正恩よ!

トランプ大統領の離脱表明には、そのようなメッセージが込められていると読めなくもない。さらに考えられる事は、シリアに駐留するイラン軍に対する警告だ。イランはシリア政府とロシアと連合を組んで、テロリスト集団とシリア反政府派を撃退した。そのために現在も、ロシア軍と共に、シリア国内数カ所に軍隊を駐留させている。勿論、アサド政権の了解のもとである。

この状況がイスラエルにとって大変な脅威になっているのだ。シリアとイスラエルゴラン高原を挟んで国境線が引かれている。目と鼻の先に敵対国イランの軍隊が駐留しているのである。ネタニエフ首相とトランプ大統領の利害が完全に一致している以上、ネタニエフ首相の恐怖をトランプ大統領が共有するのは自然だろう。

だから予定されていたとは言え、離脱という強い態度に出たのだ。複雑極まる中東情勢だが、冷静に考えると、もつれた糸が次第に解けて一本の糸に見えてくる。あえて強引に区分けするなら、米国とイスラエル対シリア、イラン、ロシアという対立軸が現在の中東で展開されている。

ブッシュ政権が引き起こしたイラク戦争の結末が、このような光景を現出させるなんて、いったい誰が予想できただろうか?

トランプ政権は今後、イランに厳しい経済制裁をかけてくるだろう。クリミア問題でロシアに経済制裁をかけ、核問題で北朝鮮にかけ、やはり核問題で繰り返しイランにかける。キューバには遥か昔からかけて、和解したのはつい最近のことだ。

我が日本も、徹底的な経済制裁をかけられた経験を持つ。国家存亡を賭けなければならない程過酷な経済制裁だった。その結果、真珠湾攻撃に及んだのは、つい最近(77年前)のことのように思われる。

嗚呼アメリカよ、経済制裁の大好きな国、アメリカよ!

しかし、世界情勢は刻々と変化する。ロシアと中国が連携して、原油取引をドル建てでなく元建で決済する合意を交わしている。イランから輸入する原油も元建だ。中国は軍隊こそ投入しないが、シリア、イラン、ロシアと連携しつつある。ドル建てで世界経済が回ってきたこれまでの状況が少しづつ解け始めている。

この先、誰にも予測できない歴史の歯車が、激しく軋む音を立てながら大きく回転していく。

 

 

 

本質をつく文章

西尾幹二のインターネット日録』の「春の特別対談 世界は現在」にテツハルという方がコメントしている。明晰で本質をつく文章に感銘を受けた。勝手ながら、全文を引用させて頂く。

《 初めてコメントいたします。
安倍総理の評価についての議論の感想を書かせていただきます。私は水島さんの安倍評価が理解できませんでした。というより、水島さんの属国論はずるい議論だと思いました。

属国論を前提にすると、核武装も軍事的な強化もできるはずがないという結論になる。水島さんは属国論を印象づけてから、「じゃ、安倍さんに何ができるのか。」と質問していく。そうすれば、どんな答えが返ってきても、「そんなことできるわけがない。日本は属国なのだから。」と言い返せる。そして、安倍総理は属国において、できる範囲でよくやっている政治家だと水島氏は評価していく。

水島氏は、日本が属国だという評価の一方で、安倍さんはトランプやプーチン金正恩と渡り合っていると言う。アメリカの属国ならば、アメリカの大統領と対等なはずはないし、その他の国は、アメリカと話をつければ、属国日本と話をする必要はない。属国日本という評価と各国と対等の交渉をする日本という評価が、水島氏の中では矛盾なく存在するというのが全く理解できない。

日本が属国ならば、首相は誰でも大差がないはず。にもかかわらず、岸田ではトランプと議論ができない、石破は親中派小泉進次郎は石油メジャーのエージェントという評価。水島氏は、安倍総理が海外で、「世界最速で永住権が獲得できる国になる。乞うご期待。」だの、ウォール街で「もはや国境や国籍にこだわる時代は過ぎ去りました。」だのと言っているのを知らないのだろうか。水島氏には、安倍総理がグローバル企業やグローバル資本家のエージェントだという考えはないらしい。

水島氏は、西尾先生が朝日や左翼系と同じことを言っていて驚くと言っているが、それらのリベラル連中を批判的に考えるのと同じように、ネオリベラリズムについて批判的なのかがわからない。安倍氏は市場を通じた経済的自由の獲得を目指す新自由主義者である可能性が高い。市場メカニズムの邪魔になるのが、政府や規制で、それを弱体化あるいは廃止し、経済効率を上げるための構造改革や革命を実行するというのが安倍政権。総理周辺に権力を集中し、規制無き市場を「首相案件」で作り上げる。リベラルたちの個人主義的な思考と権力の集中論に反対ならば、安倍総理ネオリベラリズムにも反対すべきではないか。

安倍総理が、市場メカニズムを通じて、世界は均衡状態と理想的な状態になると信じているとしたら、その世界は経済政策が必要の無い世界になる。そこには不況も失業も存在しない。私はそんな理想郷は、この世には存在しないと考えるが、安倍応援団の皆さんは理想郷が存在すると考えているのだろうか。理想郷を目指す政治が世界を不幸にしたことを彼らは忘れたのだろうか。

安倍総理は、国境も国籍もこだわる時代は過ぎたと言い、市場メカニズム重視し、国家や政府を軽視する立場なのだから、国家観というものを持っていないか、それが乏しい政治家なのではないかと思う。その点では、水島氏の属国国家観と大差はない。独立国家日本がどうあるべきかという議論は、安倍氏や水島氏にはできない。彼らには国家観がないのだから。

北朝鮮のような発展していない国、近代産業が存在するのかどうかもわからない国、兵士は栄養失調で寄生虫だらけ、飛行機も船も時代遅れの低開発国に、日本のような国が自分で対峙することなく、アメリカ頼りで政治を行わなければならないことが理解できない。核兵器も実用段階にあるのかどうかもわからない。そんな北朝鮮に対して「日本に何ができるのか。何かできると思っているのか。アメリカに頼むしかないではないか。何がやれるか言ってみろ。」という政治評論というのは一体何なのだろうか。低開発国にも勝てない日本が、世界と渡り合っていると思える言論とは何だろうか。

安倍総理グローバリズム新自由主義政策、何がやりたいのかわからない外交を批判しないという安倍応援団はいるとは思いましたが、水島氏のような安倍擁護論を聞いたのは初めてでした。水島氏は、TPPや消費税増税などは批判したらしいけれども、なぜ安倍氏に首相でいてほしいのか明確な理由がないと思います。番組を見ている安倍応援団のために擁護しているのならかわいそうな人だと思いました。》

安倍政治を評価する言論人の1人に馬渕睦夫氏がいる。馬渕氏は反グローバリスト、反新自由主義経済論者として自己認識している人である。しかし、テツハル氏が指摘しているように、安倍首相の経済政策は、紛れもない新自由主義経済であり、グローバリズムそのものである。馬渕氏の主張と明らかに対立しているではないか。

水島総は、馬渕氏の反グローバリズム、反新自由主義経済論に賛同する立場の人間だ。そうであるにも関わらず、馬渕氏同様、安倍政治を支持すると言う。オブスキュランティズムも甚だしい。安倍シンパ派とは、ご覧のように、実態は思想に一貫性のない集団にすぎないのだ。

 

西尾幹二🆚水島総

戦後最悪の総理大臣だ!西尾氏が安倍総理をそう呼んで断罪した時、思わず心の中で拍手喝采した。チャンネル桜の「春の特別対談・世界は現在」を見た多くの人が、ゲスト出演した西尾幹二氏の怒りを共有したのではないだろうか。

最初、西尾氏は将棋の藤井翔太棋士を褒めることから語り始めた。そして大谷翔平から大相撲へと話題が移った。なんだ、こんな話で終わるようならつまらんな、と思っていたら、文藝春秋5月号に掲載された近畿財務局職員の自殺に関する父親の手記を取り上げて、西尾氏は感情を抑えて、静かに語り始め、話題を安倍政治に移した。

『保守の真贋』を世に問うて約半年、その間の余りにもだらしない安倍政治に対し、やはり西尾氏の憤懣は蓄積していたのだ、と直感した。『保守の真贋』で安倍晋三人間性を炙り出し、安倍政治を徹底的に批判した西尾氏は、この対談でも容赦なき批判を展開した。

対する水島氏は、安倍政治を擁護する立場から、西尾氏に反論を試みる。習近平プーチン、トランプらと堂々と渡り合える政治家は安倍氏以外にいない、と述べる水島氏に対し、そんな事はない、みんなから馬鹿にされているだけだ、と西尾氏がやり返す。

水島氏「拉致について、少なくともここまでやった総理はいない」西尾氏「眼の色を変えた気迫、怒り、苛立ち、苦悩が安倍さんにあったか、ない」

両者の主張は真っ向から対立し、平行線を辿るだけだ。水島氏「アメリカの属国である日本の総理に何ができるか具体的に言ってもらいたい」と述べたのに対して、西尾氏の応答はなかった。ぼくなら直ちに次のように応えただろう「金正恩に直接パイプを繋げる工作を今までに実行したことがあったか」

実際、安倍政権はそのような工作を一切してこなかった。「対話のための対話はしない」「最大限圧力をかけ続ける」の言葉を繰り返すだけだった。その結果どうなったか。

金正恩が打った一世一代の大博打に目が眩み、中国、韓国、米国が連携する枠の外側に弾き飛ばされて、ひとり取り残されただけではないか。各国のリーダーがどのような手を打ってくるか読めないような安倍政治を評価する水島総とは一体どんな人物だ?

水島氏は、昨年、沖縄の復帰記念日5月15日に数十名の仲間を引き連れて来沖した。いつからそんな行事を始めることにしたのか知らないが、去年、一昨年と同記念日に来沖したのをみると、おそらく今年もやってくるに違いない。

来沖の目的は何か、と言うと、辺野古新基地に反対するテント村に行き、チャンネル桜の支局「沖縄の声」のキャスター我那覇真子らを加えた数十名の仲間たちが、大きな日の丸を突き立てて、テント村の人々にマイクを使って、一方的に説教を垂れるのである。

左翼を批判すると言うのが彼らの言い分であり、保守を自認する彼らとしては、まあ当然と言えば当然の行為であろう。しかし、ここで我々は奇妙な現象を目にすることになる。テント村で散々説教を垂れて良い気分になった彼等は、新基地反対のもう一つの現場、キャンプシュワブゲート前で反対派が座り込みを続けるところへ行って、新基地反対に合流する事はしないのである。

当然だろう、と言う向きがあるかも知れないが、ちょっと待てと言いたい。水島総という人物は、国体護持、自主防衛論、核保有論を日頃から唱えているはずではないか。ならば、米軍の新基地建設に異議を唱えてしかるべきだ。しかも辺野古は、普天間基地より数倍機能が強化される新基地である。

東京では自主防衛論を唱えて、沖縄に来たら在沖米軍(占領軍)に対して異議を唱えない。明らかに二枚舌で、主義主張が一貫していない。ぼくはこのような人間を信用しない。沖縄の人々を馬鹿にするのもいい加減にしろ!今年の復帰記念日は来るな。目障りである。

それでも来沖して昨年と同じ行動を取るなら、当ブログで徹底的に批判してやる。更に言いたいことがある。「沖縄の声」のキャスターは全員いい加減な連中だが、分けてもボギー手登根(手登根安則)は誰が見ても酷すぎる。自作自演のデマを拡散させる常習犯だ。最近彼が手がけた沖縄自動車道での多重衝突事故をネタにしたデマ情報は、それを信じ込んで記事に仕上げた産經新聞の高木記者を更迭させる社会問題を引き起こして大きな話題になったばかりである。このデマ事件の記録は永久に残る。機会あるたびに言及されることになるだろう。

こんな酷い男が今なおキャスターに居座っている責任は、明らかに社長である水島氏にある。責任を取って直ちに「沖縄の声」から追放すべきだろう。

さて、話を元に戻すと、西尾氏はよほど我慢できなかったのか、安倍夫妻は似た者同士だと言い、昭恵夫人は若い頃から出来の悪い女性で、ディスコを渡り歩き夜更かしをする不良少女だった、そんな彼女を追いかけるのが若い頃の安倍晋三だった、そして安倍氏は彼女のことをピュアだと言った、この場合のピュアとは白痴のようなもので、つまり何も考えていないということだ、と一気に述べたのである。

正直言って、安倍夫妻をここまで貶めるとは思わなかったが、多分事実だろう。安倍夫妻を観察すると十分にあり得る話だ。水島氏「それじゃ安倍総理の他に誰がいるのですか」西尾氏「誰でもいいんだ、安倍氏にはすぐに辞めてもらいたい」

両者のやり取りは『西尾幹二のインターネット日録』にユウチュウブが貼り付けられているので、多くの人に見てもらいたいが、ぼくの感想を言うと、西尾先生、水島氏のような思想に一貫性のない似非保守が作る番組に無理して御出演される事は、今回を限りにお辞めになられてはいかがでしょうか。

水島氏は確かに映像化の才能があります。そして演出家としても優秀です。そして行動派でもあるので、それらの要素が相まって、彼が手がけた番組に魅せられて多くの保守論客が登場するのでしょう。しかし、彼の思想の弱さは如何ともし難いほど明らかです。西尾先生をはじめとして、筋の通った知識人と真の関係を保つのは無理があるのではないでしょうか。

チャンネル桜に登場する論客で、深い確かな知識と正確で鋭い分析力を持つ、筋の通った知識人といえば、西尾幹二小堀桂一郎佐藤健志、御三方くらいでしょうか。無論、ぼくの独断です。

小堀氏と佐藤氏は別として、西尾先生が水島氏の番組にこれ以上御出演されるのは反対です。先生の思想に不純物が混入するような気がして面白くありません。安倍晋三水島総も決して頭脳明晰とは言えず、だからこそお互い引き付け合うのでしょうが、両者と根本的に思想が相容れない以上は距離を置くべきではないでしょうか。

勝手な感想をご容赦願います。

西尾先生、食事と睡眠と適度な運動を心がけて、ますます意気軒昂であられることを祈願しております。

 

 

護憲派も改憲派も同じ穴の狢だ

憲法記念日の今日の天気は、朝からどんよりした曇り空で、午後から雨が降ったり止んだりしている。

今日の鬱陶しい天気を表すかのように、琉球新報の紙面は、護憲の主張一色で塗り潰されている。読者の意見欄、社説、論壇の全てが現憲法を擁護する言葉で彩られている。さらに、「 市民意見広告運動」という名の市民団体による意見広告が1ページ全面を使って、「「変えない」を選ぶ・9条をこわすな」とのタイトルで掲載されている。県選出国会議員へのアンケートでは、完全な護憲派は、照屋寛徳赤嶺政賢糸数慶子伊波洋一の四議員。他の5議員は、加憲か新憲法かで見解の微妙な相違があるが、改憲派と見て間違いないだろう。

さて、自民党は4項目に絞って条文案をまとめたことになっている。9条の自衛隊明記、教育充実、緊急事態条項の新設、参議院合区廃止の4項目であるが、とりあえず今日は、9条の自衛隊明記だけを問題にしたい。

昨年、安倍首相は日本会議のビデオメッセージで、9条の1項2項を変えることなく、3項を加えて自衛隊を明記する案を示した。それを知った瞬間、ぼくは安倍晋三という男の臆病さ頭の悪さを再認識したのだった。首相になる前から表明していた9条改正案の中身はこんなチンケなものだったのか、と。

政治は現実的でなければならない、と安倍氏はよく言うが、チンケな9条改正と現実は全く関係ない。小判鮫・公明党に配慮したらしいが、これが現実的対応とすれば、安倍氏が考える現実とは、単なる筋悪の妥協に過ぎないだけではないか。

日本国憲法第二章  戦争の放棄

第九条 1日本国民は、正義と秩序を基調とする国際平和を誠実に希求し、国権の発動たる戦争と、武力による威嚇又は武力の行使は、国際紛争を解決する手段としては、永久にこれを放棄する。

2 前項の目的を達するため、陸海空軍その他の戦力は、これを保持しない。国の交戦権は、これを認めない。

この条文の第2項が自衛隊の存在と矛盾することは、中学生でも理解できることだ。自衛隊は立派な陸海空軍である。ごまかしの効かない現実である。このくらいのことは、小学生でもわかる。それを自衛隊は軍隊ではないとごまかしてきたのは、他ならぬ国会議員の連中だ。

死を覚悟して国家国民の為に職務を遂行すると宣誓して入隊した誇るべき自衛官達を、日陰者扱いし貶めてきたのは、他ならぬ国会議員の馬鹿者たちだ。多くの国民はこのことを良く知っている。がしかし、平和ボケして眠りこけたままだ。その意味では、当然、国民にも大きな責任がある。

では、第2項の矛盾を解消する為にどうすれば良いか。安倍首相は第3項を加えて自衛隊を明記したいと述べ、その意に沿った改正条文案を自民党がまとめた。しかし、本当に自民党の改正条文案でいいのか。良いわけがない。9条改正論者のぼくの目から見て、自民党案は、幼稚で粗雑であり、粗悪であり、欺瞞に輪を掛けた大嘘であり、非常に危険である。

戦後ずっと続いた神学論争に終止符を打つどころか、神学論争を未来永劫継続し給へ、と宣告したようなものだ。ぼくは、チンケな自民党案に大反対である。国民に真正面から向き合って、なぜ正々堂々と正論を訴えないのだ。

日本国憲法第二章  国防を担う国軍

第九条 1 日本国は国防を担う国軍を保有する。 2 他国への侵略は永久に放棄する。3 国軍の最高指揮権は内閣総理大臣に属する。4 国軍の規模、形態、機能については国軍法により規定する。

 これは、ぼくの9条改正案だが、自民党案より何倍も優秀だと自負する。細かい表現はともかくとして、全体を貫く精神は、こうあるべきだと確信する。

さて、改憲派自民党案)を論破した次は護憲派だ。護憲派の主張は、チンケな自民党案に劣らず、いやそれ以上に罪が深い。9条を語る時の護憲派の目は点になり、脳細胞は活動を停止する。飽きもせず繰り返し彼らが言うことは、憲法が施行されて以来、針の先ほども動かず固定したままだ。

曰く、9条のお陰で戦後ずっと平和が守られてきた。何を寝ぼけたことを抜かすか。これは大嘘である。戦後ずっと平和が守られてきたのは、在日米軍の存在と自衛隊のお陰である。これが真実であり、戦後日本の冷厳なる実態である。

先の大戦で米国に大敗した我が国に米軍が進駐しないで、荒廃して無力な国状のままだったら、代わりにソ連軍が駐留しただろう。そうなれば日本及び日本人がどうなったか、想像するだけで身震いする。米国という敵国の軍隊に占領されたことは屈辱であったが、凶暴なソ連軍の餌食にならずに済んだと思えば、不幸中の幸いであったと言えるだろう。

しかし、当然なことだが、ぼくは米軍の駐留を無条件に容認する立場ではない。自主防衛がぼくの信念だが、今はこのことを論じようとは思はない。後日言及する機会があればと思う。

護憲派が言うように、9条が平和を守ったのなら、今の日本から全米軍が撤退し、自衛隊が解体され消滅したらどうなるか。それでも9条の不思議な魔力のお陰で平和が維持されるなら、護憲派の主張は正しかったということになる。試しに実験してみようか、と言いたいところだが現実は無理だ。

そこで想像力を働かしてみる。軍隊が存在しない日本と軍隊が存在する周辺国。軍隊の存在する国と日本が貿易をする。取引が順調にいく時もあれば、いかない時もある。交渉がこじれて貿易摩擦が起きたとする。最終段階で相手国が軍事力をチラつかせて脅してきたらどう対処するか。

軍事力を持たない日本としては、どんなに知恵を振り絞って対処しようにも立場が弱すぎる。譲歩に譲歩を重ねて大損してしまう。こんなことが繰り返されて、ついに国家破産!そして他国の占領下に置かれて奴隷化する日本人!決して大袈裟なことを言うつもりはない。少し想像力が働く人には容易に予想できることだ。護憲派の諸君、これで良いのか、と言う話。

さらに、彼等に問いたいことがある。護憲派の皆さんは、自宅を留守にする時にドアや窓に施錠せずに外出するのか、と。あるいは帰宅して就寝する時、同じように施錠しないのか、と問いたい。もし、護憲派の皆さんが日常生活で施錠しない生活を送っているとすれば、ぼくは彼等の9条死守の主張に対して異議を唱える資格はないだろう。潔く降参しよう。

しかし、実際のところは、護憲派と雖も、ほとんどの人はしっかりと施錠して外出し、就寝なさるのではないか。このしっかりと施錠することが、国家規模で考えると、軍事力で外国の侵略を抑止することだと認識してもらいたい。このくらいの理屈が理解できない護憲派の諸君、潔く猛省しなさい。

結論。安倍政権のチンケな9条改正案と護憲派の幼稚な9条擁護論に、ぼくは大反対である。護憲派改憲派自民党案)も罪深き同じ穴の狢である。いずれも国家存亡の危機に至る道だ。危ない危ない。