沖縄よ! 群星むりぶし日記

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映画『れいわ一揆』を観ての感想

原一男監督の『れいわ一揆』が桜坂劇場で昨日から封切られた。上映日程は10/31〜11/13(金)。YouTubeで予告編を見た後、沖縄でも上映されることを知り、長いこと待ち焦がれていた作品である。それで初日となる昨日、早速見に行った。

桜坂劇場での映画鑑賞は、瀬長亀次郎を描いた『米軍が最も恐れた男』を観て以来、久しぶりである。上映時間が4時間を超えるために、特別料金扱いとなり、2,500円だという。会員は1,800円。それではこの際と思い、1年間有効の登録料1,000円を支払って会員登録し、カードを作って貰った。

開始までには時間に余裕があったので、館内の喫茶店でグァバジュースを飲みながら、しばしくつろいだ。上映開始10分前に開場。観客は、自分を入れて僅か4名だけ。

予告編で『異端の鳥』の紹介があった。ナチスホロコーストに関連した物語で、鑑賞意欲を掻き立てるような内容だ。重いテーマだが、だからこそ観ようと思う。

さて『れいわ一揆』。昨年、山本太郎が一人で「れいわ新選組」を立ち上げる宣言をしてから、新選組に関連するほぼ全ての動画をずっと追いかけてきた自分にとって、『れいわ一揆』は、動画で味わった感動、興奮を、さらに強力で濃密な映像美で増幅させる作品となった。

純化して言えば、そういうことになる。がしかし、当然のことながら、実際はもう少し複雑である。内容というよりも、その情報量において。映画は安冨歩(あゆみ)を撮ることに多くの時間を割いている。

安冨氏の言葉はいつも新鮮で刺激的だ。動画でも随分味わってきたが、映画は動画では見ることのできない安冨氏の魅力を引き出すことに成功している。原監督の狙いはそこにあったのだろう。しかし、この映画の主人公は安冨歩だと断定するのには無理があり、その必要性もない。

登場する10名のメンバー全員が、それぞれ際立つ個性を発揮しているからだ。その意味で、原監督は、生きた人間を生々しく描く才能に長けていると言うことができる。溢れる生命力。動画にはない芸術が映画に染み込んでいる。これは動画と映画の大きな、そして根本的な違いだろう。

この映画は、「れいわ新選組」という日本の政治史において、その成り立ちと政治目標がどの既成政党にもない新鮮で異端な政治団体のあからさまな姿を描いた作品として、人々の記憶に永遠に刻み込まれることだろう。

映画は完成して一個の作品になった。他の作品同様、見るたびに新しい発見があるに違いない。しかし、一個の作品は一個の存在に過ぎない。それは他者の視線に晒される。その価値性は他者の判断に委ねられることになる。

だが、作品に登場した人物達は、作品を飛び出して今も生きて活動している。大西つねきは「命の選別」発言が問題視されて、新選組から除籍された。それを決定した総会の在り方に疑問を感じた野原善正新選組から去って行った。

人間にとって人間関係ほど扱いにくいものはない以上、新選組のメンバーの入れ替わりは、これからも起きることだろう。しかし『れいわ一揆』に描かれた全く新しい政治の潮流が消えたわけではない。

『れいわ一揆』が表現した希望のメッセージを人々が持ち続ける限り、「れいわ新選組」は幾多の困難を乗り越えながら支持者を拡大していくだろう。

異端の政党「れいわ新選組」の活躍は、まだ始まったばかりである。


映画『れいわ一揆』予告編

 

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