沖縄よ! 群星むりぶし日記

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県民投票は是か非か?

今朝の琉球新報の「ウチナー評論」で、佐藤優氏は、辺野古新基地建設に関する県民投票についての見解を述べている。「2018年末に予定されている知事選挙に合わせて、辺野古新基地建設に反対する県民投票を行うことについてどう思いますか」と沖縄の友人から問われた佐藤氏は、即座に反対したという。その理由は、直近の知事選挙、名護市長選挙、国政選挙の結果、辺野古新基地建設反対が沖縄の民意であることが明確に示されているからだ、と指摘し、続いて次のように述べている「そのような状況であるにもかかわらず、辺野古新基地建設の是非を問うという県民投票を行うと、日本の中央政府とマスメディア、さらに米国政府に「辺野古新基地建設に関する沖縄の民意はいまだ確定していない」という間違ったシグナルを送ることになる」。佐藤氏の指摘は正しい。これまでの選挙で民意がはっきり示されているのに、さらに県民投票を実施するのは余計なことで、意味のない二重手間にしかならない。しかも県民投票を準備して実施まで持っていくのにどれだけのエネルギーが費やされるかを考えると、労多く実少なしだ。やるべきではない。
はっきりした理由はわからないが、どうやらこの案は県政与党からでたらしい。このような無駄なことを考える暇があるなら、辺野古の現場で座り込みに参加せよと言いたい。県会議員には有り余る時間があるはずだ。与党議員(できたら野党議員も)は全員、今すぐ車を飛ばして現地に赴き、反対派と合流せよ。県民投票より、その方がはるかに効果がある。どうも県会議員の政治的能力と姿勢に疑問を感じざるを得ない。辺野古新基地建設の是非を問う県民投票に反対する佐藤氏は、返す刀で米海兵隊の県外撤退に関する県民投票を提案している。この提案は非常に重要である。

しかし、なにも知事選に合わせる必要はないだろう。今すぐにでも実施してもらいたいくらいだ。米海兵隊の県外撤退は、県議会が全員一致で可決しているから、県民投票でさらに県民の意思を表明すれば、その衝撃は間違いなく内外に大きな波紋を及ぼすことになる。全国のマスコミが取り上げれば安倍内閣に大きな打撃を与えることにもなる。世界のマスコミも報道する可能性が強い。臆病な安倍晋三の心臓はひっくり返るだろう。軍事戦略上、米海兵隊が沖縄に駐留する必然性がないことは、多くの専門家が指摘するところだ。その現実を踏まえた報道をマスコミが展開すれば、安倍内閣の安全保障政策がいかに稚拙で、不誠実なものであるかが明らかになる。実施するのに多大のエネルギーを要するとしても、そうするだけの意義はある。県民投票を計画するなら、民意が明確な辺野古新基地建設の是非を問うのではなく、「海兵隊駐留の是非を問え」と言う佐藤氏の見解に、ぼくは大賛成である。現県政は是非実行して欲しい。