沖縄よ! 群星むりぶし日記

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「拝謁記」に記された昭和天皇の肉声

大東亜戦争(太平洋戦争)の総括もできない政府に憲法改正などできるはずがない。どんなに体裁を繕って美辞麗句を並べたところで、失敗の原因も確定せずに制定される憲法なんて砂上の楼閣にすぎないではないか。

順序が逆なのだ。憲法改正する前にまず、大東亜・太平洋戦争を総括すること。そうしない限り、いざとなった時、この国は同じ失敗を繰り返すことになるのだ。

そんなことを取り留めもなく思いめぐらしていた時、NHKが「拝謁記」に関する特別番組を放映した。

初代宮内庁長官田島道治(故人)が昭和天皇を拝謁した時に交わされた会話の内容を詳細に記録した18冊に登るノートが公開されたのである。

大東亜・太平洋戦争を立憲君主として関わり生き抜いた昭和天皇の苦悩。

大東亜・太平洋戦争を総括する上で一級の資料になると思われるので、早急に刊行されることを期待したい。

報道されたものは全体の一部にすぎないが、それでも昭和天皇の率直な言葉は、陛下の胸の内を理解するには十分と思われる。

私ハどうしても反省という字をどうしても入れねばと思ふ

終戦で戦争を止めるくらいなら宣戦前か或はもっと早く止める事ができなかったかといふやうな疑を退位論者でなくとも疑問を持つと思う

事の実際としてハ下克上でとても出来るものではなかった

歴史の証明するところではソ連といふ国は何をするかわからない。中立不可侵条約があったにもかかはらず日本が仲裁を頼んであったにもかかわらず宣戦して来るといふ国だ

私は憲法改正ニ便乗して外のいろいろの事が出ると思って否定的ニ考へてたが今となっては他の改正ハ一切ふれずに軍備の点だけ公明正大に堂々と改正してやった方がいい様に思ふ

憲法の美しい文句ニ捕ハれて何もせずに全体が駄目ニなれば一部も駄目ニなって了ふ

警察も医者も病院もない世の中が理想だが、病気がある以上は医者ハ必要だし、乱暴者がある以上警察も必要だ。侵略者のない世の中ニなれば武備ハ入らぬが侵略者が人間社会ニある以上軍隊は不得己必要だといふ事ハ残念ながら道理がある

私は再軍備によって旧軍閥式の再抬頭は絶対にいやだ

所謂反米思想が一般ニある程度あるは已むを得ぬもそれニ乗じて共産のものが共産主義の為に美名を平和とか戦争反対とかいって色々やるのは困ったものだ、これハ丁度戦前ニ軍閥者が忠君愛国といふやうな当時ニあっては一寸文句のいへぬ事を看板ニして戦争へとかりたてたのと同じであって誠に困った事だ

基地の問題でもそれぞれの立場上より論ずれば一応尤もと思ふ理由もあろうが全体の為ニ之がいいと分かれば一部の犠牲は已むを得ぬと考える事、その代わりハ一部の犠牲となる人ニハ全体から補償するといふ事にしなければ国として存立していく以上やりやうない話

明治憲法が破棄され、新憲法の下で国家の象徴と規定された昭和天皇の戸惑いと苦悩は、そのまま見事なまでに、現代日本が抱える本質的な矛盾を照射しているのだ。

国防とは何か、真の独立とは何か、立憲君主として昭和天皇は、俗世の利害関係、名誉欲から超絶した次元で真剣に塾考されたのである。私欲のない昭和天皇には世の実相がはっきりと見えていたのだ。

「拝謁記」は大東亜・太平洋戦争を総括するための第1級の資料である。国政を預かるすべての国会議員は、この貴重な資料を熟読して議論を起こし、近い将来において大東亜・太平洋戦争の総括をする責任がある。

その責任を果たさない限り、日本の政治が地に足をつけたまともなものになるはずがない。永遠に漂流状態が続くだろう。

すでにその予兆は存在する。

今朝の沖縄タイムスの社説は、相も変わらずに天皇責任論を展開している。そこには、軍閥下剋上を止める事ができなかった立憲君主としての限界に対する想像力が欠けている。大東亜・太平洋戦争の総括を怠った負の遺産が作用していることは明らかだ。

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