沖縄よ! 群星むりぶし日記

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政治も軍事も劣勢だが、日本は文化面で米国より優位に立つ

トランプ大統領が来日した。異色の大統領だけに、色々と興味深い話題の提供に事欠かないようだ。各種メディアの報道によると、安倍首相とトランプ大統領は非常に相性が良いとされる。

今回も例のごとくゴルフを楽しんだ後、共に大相撲を観戦して優勝力士に米国製トロフィーを授与するという史上初の快挙までやってのけた。そして居酒屋での会食。

歴代の大統領にはない、この気さくな性格は日本人に好意的に受け入れられることは間違いないだろう。人気取りに余念のない安倍首相の演出を割り引いて考えても、表向きは間違いなく上出来と言える。

しかし政治力も軍事力も米国に劣る我々日本人としては、大いに警戒する必要がある。表向き演出に目が眩んではならない。トランプ大統領の最大関心事は日米貿易の不均衡是正にあるからだ。

日本は米国が抜けたことで自ら主導権を握り、11カ国によるTPPを成立させた。

狡猾なトランプ政権はここに目をつけた。最低でもTPPの基準を下回らない農産物の関税率引き下げを要求してくる。目的を達成するための小道具も用意した。

交渉成立の期限を参議院選挙(衆参ダブル選挙?)後としたのだ。これで「シンゾウ」に貸しができる。「シンゾウは俺の要求を飲まざるを得ないだろう」

合理主義者ビジネス大統領の面目躍如だ。America First!

日米FTA交渉は予定通り成立し、日本経済は国際金融資本家・投資家達グローバリストの強欲に晒されるだろう。外交も防衛も米国に従属する国家のあまりにも哀れな姿!

しかし、その米国の内情は想像以上に病んでいるようなのだ。その一端をUSA TODAYが伝えている。

米国の退役軍人は約6千万人。その内、自殺者が毎年約2千人に上るという。ベトナム戦争イラク・アフガン戦争などに従事した後に帰還した多くの退役軍人は深刻な精神的トラウマを患い、メンタルケアを担う政府機関の予算不足・人材不足が原因で、正常な市民生活に適応できないまま自殺に追い込まれるらしい。

軍事大国の病み(闇)を考える時、我々は実に様々なことに思い至る。まず米国の国家としての成り立ち。歴史を紐解くと、西欧からやってきた白人たちは、大陸の先住民インディアンを虐殺することで大陸の資源と富を独占し、領土を拡大しながら現在の米国(United States of America)を形造った。

アメリカ合衆国誕生の物語には、暴力と殺戮と不正義が色濃く織り込まれている。大陸にやってきた白人達の先祖も戦争に明け暮れていたと思うと、暴力と殺戮は遺伝子として米国人に受け継がれたのではないか、と憶測せざるを得ない。

しかも先住民を虐殺したという不正義が加わる。退役軍人に自殺者が多い事と深いところで繋がるように感じるのは、ぼくだけだろうか?因果応報。

米国が国家として誕生して250年にも満たない。こんな若い歴史の人造国家が、世界の覇権国として永続できるはずがない。既に内部から崩壊の音が聞こえている。

どれほど経済的に豊かであろうと、道徳心がなければ、社会も国家も上手く行くはずがないのだ。

さて話は一転して、文化はどうであろうか。

文春オンラインが非常に興味深い記事を書いている。日本と西欧文化の違いが浮き彫りになる内容である。

トランプ大統領夫妻は、皇居において天皇・皇后両陛下と会見された。

その時の様子を文春は次のように書いている。

世俗的な欧州の王室にはない鎮まって凛とした空気。広い大きな空間に余計な装飾は一切なく、品のいい花瓶が一つ置いてあるだけ。贅沢な装飾をこれでもかと重ねていく米欧のインテリアとは対極にある、質実で堅実なミニマリズムの美だ。

そこに日本人の精神的ありようを見る賓客は多い。

果たしてトランプ大統領はどのように感じ取っただろうか?安倍首相が大統領に当選したトランプ氏を初めて訪ねた時のことを思い出す。

安倍首相が会見したトランプタワーの居宅は、内装が金ぴかの贅沢品で溢れる雰囲気に包まれていたのだ。文春の記事は続く。

皇室にはどこの元首の館にもない原則が徹底している。それは「誰に対しても差別せず平等に、最高のおもてなしで接遇する」との両陛下の姿勢を反映した原則だ。

宮中晩餐会はフランス料理にフランスワインと決まっているが、ワインは常に最高級品が出される(白はブルゴーニュ地方、赤はボルドー地方、シャンパンは祝宴のときの定番のドン・ペリニョン)。

これは米国であろうと、アフリカの小国に対してであろうと変わらない

残念ながらトランプ大統領はアルコールは嗜まないから、ワインに興味はないだろう。しかしこれはすごいことなのである。米ホワイトハウスも、英バッキンガム宮殿も、はたまた仏大統領官邸のエリゼ宮でも、時刻との関係性によって待遇に差をつけるのは普通のことだ。

自国にとって大事な国であればより高級なワインを出すし、さほど重要でない小国であればそこそこのワインですます。政治の世界では差をつけることは当たり前に行われている。

しかし、皇室はこうした政治性から一線を画しているのである

文春の記事は続いて、オランダと皇室の関係にも触れているが、長くなるので要約すると、先の大戦で日本軍はオランダの植民地だったインドネシアに攻め入ってオランダ軍を制圧したが、強制収容所に入れたオランダ人約13万のうち、栄養失調や病気などで約2万2000人が死亡した。

この出来事が理由となって戦後長い間、オランダ人は日本を憎んだ。この憎しみの感情を政治の力で解きほぐすことはできなかったのだが、天皇皇后両陛下が2000年にオランダを訪問された際、4日間の滞在でとった天皇皇后両陛下の行動がオランダの世論を大きく動かして、日本に対する憎しみの感情は消えて友好へと変容したのだった。

ぼくはこの時の映像を見たが、両陛下の自然で真摯な行動は人々の心を大きく揺り動かすものだった。皇室には良い意味で不思議な力が宿っているのだ。

文春の記事は次のように結んでいる。

究極のところ皇室外交は、天皇、皇后の人間力に負っている。両陛下の振る舞いやお言葉が、訪問国の人々の間に日本のよきイメージを浸透させ、これが国と国との友好的な雰囲気を醸成する。

日本は皇室だけが輝いているのではない。日本の伝統文化が皇室を育んできたのだ。皇室と国民は一体である。質素、誠実、正義感、金銭よりも知識に対する貪欲さ、生産に対する執着心、これらは古来より日本人に備わっている民族的特質である。

日本は文化において、欧米諸国を圧倒しているのだ、と断言したい。

あとはだらしのない政治を本来のあるべき姿に戻すことだ。軍事はともかくとして、政治がいつまでも劣勢のままで良いはずがない。

米国と対等に渡り合える政治を1日も早く構築することだ。そのための端緒となるのが、「令和の政策ピボット」と「れいわ新撰組」が掲げる積極的財政出動によるデフレからの脱却、日本経済の復活である。

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