沖縄よ! 群星むりぶし日記

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アメリカの袋を突き抜けろ

海兵隊所属の海軍兵ガブリエル・オリヴェロという男が北谷町に住む日本人女性を殺害した後、自殺した事件について地元紙が連日報道している。

女性(44)の名前は地元紙では報道されていないが、『Stars & Stripes』にはタマエ・ヒンドゥマン(?)(Tamae Hindman)とあり写真も載っている。

ハーフなのだろうか、現時点ではよくわからない。地元紙の報道を読むと、男は自分勝手で粗暴な性格だったことが想像できる。

そしてタマエさんと非常に親しかった友人の話によれば、彼女は芯が強く前向きな性格で、美容関係の現在の仕事に誇りを持ち、娘をとても愛していたらしい。

その日、娘は犯行現場にいたという。恐ろしいことだ。娘の身になって考えると胸がかきむしられる思いがする。関係者は時間をかけて、彼女が完全に立ち直るまでしっかりと面倒をみるべきだろう。

沖縄では米軍人による地元女性の殺害・暴行事件が多い。しかし、今回の事件は犯人が自殺しているので、これまでの事件とは様相が異なる。

自ら命を絶っていることを考慮すると、たとえ犯人が粗暴で自分勝手な性格だったとしても、このような状況に追い込まれたことを後悔したに違いないとも言える。

平気で人を殺して反省すらしない悪人が多い今の世の中で、犯人には僅かではあるが同情の念を禁じ得ないのだ。とは言っても勿論、自分の欲望のために女性を殺害することなど、決して許されるものではない。

しかし、とは言ってもやはり、犯人が在沖米軍人であるという事実が、この事件を考えるうえで除外できない重要因子であると認識する必要があるのではないだろうか。

タマエさんは、憲兵隊に頼んだから警察の助けは要らないと言ったらしい。しかし憲兵隊の判断は適確だったのか、あるいは警察の対応に落ち度はなかったのか、と地元紙は疑問を呈している。

地元紙の疑問は当然と思われるがしかし、問題の本質はそこにはない。犯人が自殺したとはいえ、途方もない巨大な壁が我々の前面に立ちふさがっている感覚を拭い去ることができないのだ。

在沖駐留米軍(占領軍)と我々の間に横たわる厚くて高い壁。その壁には日米地位協定の条文が刻まれている。その条文は誰が読んでも、明らかに不平等条約そのものだ。

しかし、歴代自民党政権は今に至るまで、この不平等条約を改定する意志を示したことがない。それどころか、沖縄県が独自で実施したイタリアやドイツの対米地位協定の調査結果が、日本より遥かに有利な内容になっている事実を、岩屋防衛大臣と河野外務大臣に示したところ、イタリアもドイツも置かれている状況が日本とは異なるので、対米地位協定が違っても不思議ではない旨の返答であったと、今朝の琉球新報が報じている。

沖縄県日米地位協定の抜本的改定を主張している。米軍基地の過重負担がその主張の根拠にある。しかし、安倍政権は全く動じようとしない。日米地位協定の話になると、見猿・言わ猿・聞か猿の名役者となる面々ばかりだ。

二人の死者を想う時、ぼくの内部でどうしても不平等感が付きまとって仕方がない。死者に優劣などあってたまるか、と信じたいところだが、死者にさへ差別は歴然と存在するのだ。

二人の死体の背後で殺された側に、殺した側にの刻印を押す力が存在する。

その力は日米地位協定と呼ばれる不平等条約だ。日本民族は欧米民族よりも劣等である。琉球民族日本民族よりも劣等である。

これを真理として定義したのが日米地位協定であり、その運用を司る日米合同委員会の地位は日本国憲法の上位に位置する。

ここまで考察を深めてくると、思想に一定の方向性が見えてくる。在日米軍完全撤退!

日米安全保障条約解消!

横須賀の第七艦隊と沖縄の嘉手納空軍基地、そして自衛隊、これだけで我が国の抑止力は充分だというのが持論であったが、見解が変わった。

これからは、日米安全保障条約解消がぼくの持論となる。自衛隊だけで日本を防衛する。その方向で論理を組み立てる。

二人の死者に優劣は存在しないなどとは誰にも言わせない

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