沖縄よ! 群星むりぶし日記

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橋下徹と水島総のバトル第二弾

 水島氏は本気のようだ。

橋下事務所に討論の申し込みをしたらしい。そもそもバトルの発端は、今話題の橋下徹著『沖縄問題、解決策はこれだ!』をめぐる沖縄に関する両者の見解の相違から来る。

しかし、両者の発言を見ると、沖縄問題を超えた両者の政治姿勢にまで及んでいることがわかる。

少なからず社会的影響力を持つ御両人だ、ぜひ夢の討論を実現してもらいたいところだが、惜しい事態に立ち至ったようだ。

と言うのは、橋下氏が要求した出演料が高額のため、水島氏は橋下氏側の条件を受け入れることはできない、と断念したのである。

出演料がいかほどか、水島氏は明らかにしなかったが、「朝まで生テレビ」の出演料の10倍以上と水島氏は言った。

このヒントを足掛かりにして、金額を推測してみる。

今から22年ほど前、喜納昌吉が「朝生」に出演するというので、彼と親交の深かった友人に誘われて、スタジオの傍聴席に座ったことがあった。

その頃ぼくは東京で暮らしていて、友人とは時々連絡を取り合っていた。1995年に発生した、海兵隊3人による少女暴行事件で沖縄中が、怒りで沸き立っていた頃である。その翌年に「朝生」が取り上げて、沖縄側から喜納昌吉の他に2人が参加した。

議論は白熱し、傍聴席で緊張していたのを覚えている。

討論が終了すると、出演者は全員階下の別室に移動して、そこで懇談した。お開き会のような雰囲気だった。友人とともに、ぼくは喜納昌吉のそばに腰掛けて、話に耳を傾けていた。

その時、出演料が幾らかを知ることになった。確か7万円という金額が耳に入ったように思う。22年ほど前の話だから、そのまま当てはめるわけにはいかないにしても、この金額をヒントに推測すると、10倍で70万円。

水島氏はそれ以上と言っているから、あるいは100万円?

仮に100万円前後としたら、話は少しややこしくなる。と言うのも、水島氏は、うち(チャンネル桜)は貧乏だから、これだけの金額を出すのは不可能だ、と落胆した様子で語ったのである。

天下の「チャンネル桜」が100万円の支払いができない? ちょっと意外だが、あるいは倍の200万円かもしれない。

と言うのも、橋下氏の講演料は200万円が相場というのを聞いたことがあるからだ。

おそらく200万円前後が正解に近いのかも知れない。

しかし、200万円前後の金が出せない、と言うのもやはり意外な感じを受ける。

ま、それはそれとして横に置くとして、重要なことは、水島氏が次のように述べたことである。

今は支払えないにしても、コツコツ貯めて将来必ず討論の場を設けたい。

この悲愴な決意表明を聞いた時、ぼくはある種の感銘を受け、不思議なことに水島氏が一瞬好きになったのである。そしてこの件に限ってだけ、水島氏を応援したい気持ちになった。

そこで橋下氏に提言したい。

出演料を水島氏が払える金額まで落とすことはできないだろうか。これだけ世間の注目を集めている企画である。社会的に価値があり、出演の価値が十分にある討論番組になると思うが、如何であろうか。

乞うご期待、といったところで、さて、ここからは、沖縄の人間としてのぼくからの両人に対する提言である。

沖縄に対する両人の姿勢にぼくは不満であるが、あえて比較すれば、橋下氏の方が水島氏よりもずっと沖縄に寄り添った姿勢を見せていると思う。

大阪府知事・市長の頃、橋下氏は全国の自治体が普天間飛行場の移設を引き受けない状況の中、大阪で引き受けても良いと述べた唯一の首長だった。

その勇気ある発言に胸を熱くしたのは、ぼくだけではないだろう。

そして『沖縄問題、解決策はこれだ!』の中で提案された「沖縄ビジョンX」は大部分に賛同できないとしても、その大胆な発想力は、沖縄への深い思いが裏打ちされているが故と考えると、その努力は高く評価されて良い。

また、問題の「沖縄独立の覚悟と気迫が国を揺さぶる」という項目の中で、橋下氏は次のように述べているのだ。

日米地位協定の改定のところでも話しましたが、沖縄問題はつまるところ、アメリカからの日本の自立・独立の話でもあります。憲法9条によって、日本は国防軍を持たず、自らの存亡をアメリカに委ねてしまっている。アメリカに対して、きちんとモノを申すことができない立場です。

ゆえに、アメリカが地政学上の沖縄の重要性を重視し、米軍基地が沖縄にあることにこだわるなら、沖縄問題はなかなか解決しません。

日本がアメリカにきちんとモノを申していくためには憲法9条の改正によって、国防軍を持ち、真の自立・独立国家に生まれ変わる必要があります。(略)

日本国民が、様々な理由から後者(従属関係)のようなアメリカとの関係に甘んじるというなら、それは沖縄問題を解決する意思をある意味放棄したことにほかなりません。

そうであれば、沖縄県民が日本から独立する意思を示し、沖縄自らの力で解決していく覚悟と気迫を示す必要があります。

もちろん本当に独立するかどうかではなく、そのような覚悟と気迫を示すことが重要なのです。沖縄問題について本土もアメリカも本気になって解決してくれないのなら、沖縄自身が解決する。

民主主義のルールの中で、やれることはすべてとことんやる。政府与党や本土との激しいケンカも辞さない。(291〜293頁)」

上の文章から明らかなように、橋下氏は決して沖縄独立を煽っているわけではない。沖縄県民が本気になって、政権とケンカする必要性を強調しているに過ぎない。

橋下氏が本気で沖縄のことを心配している証拠だ。彼は本の最後を次のように結んでいる。

「最後は住民の力です。沖縄のみなさんが、沖縄の未来のために政府与党や本土と本気でケンカをするというなら、僕もできるかぎりの協力をさせてもらいたいと思います。沖縄の未来のために、頑張りましょう。」

橋下氏に言われるまでもなく、沖縄が日本政府と米国政府と言う強大な圧力に抗いながら今日まで来たのは住民の力による。彫刻家の金城実氏が言ったように、抵抗の遺伝子は進化しているのだ。

しかし、橋下氏の提言は好意的に受け止めるべきだろう。辺野古埋め立てを強行する安倍政権に対しては、迫力を持って本気でケンカをする。

そのために橋下氏が何らかの形で協力してくれるというなら、我々としては大いに歓迎しよう。

さて一方の水島総

はっきり言う、チャンネル桜「沖縄の声」を主宰するこの人間を、ぼくは信用しない。「沖縄の声」は沖縄の悪口を本土に告げ口する癌細胞だからだ。癌細胞を養成する人間を誰が信用できると言うのか。

「沖縄の声」のキャスターには、米軍ベッタリの恵隆之介をはじめとして、軽薄な軍国女子・我那覇真子、大嘘つきのボギーてどこん手登根安則)、似非民主主義野郎の又吉康隆などの面々がキャスターとして名を連ねている。

水島氏は、東京では偉そうに自主防衛論を説くが、沖縄に来ると、駐留米軍(占領軍)容認派に豹変する。

「威勢だけよく、頭の悪そうなこの男は何なんだ?」と橋下氏はツイートしたが、ぼくにも同じように見えて仕方がないのだ。

水島氏は保守の視点だけで沖縄を見ている。ここに彼の最大の欠陥がある。沖縄の歴史に疎く、沖縄人の深い情念を理解しない。だから、沖縄に来るとピンボケした発言を繰り返すのだ。

沖縄人の深い情念を理解しない点では、水島氏より多少マシだとしても、橋下氏も同様である。

そこで御両人にお勧めしたいのが以下の二冊である。沖縄人の深い情念を理解する上で、きっと良い示唆を与えてくれるものと信じる。名著であるがゆえに推薦したい。

新南島風土記 (朝日文庫)

新南島風土記 (朝日文庫)

 
琉球共和国―汝、花を武器とせよ! (ちくま文庫)

琉球共和国―汝、花を武器とせよ! (ちくま文庫)

 

 

この動画は本文とは直接関係はありません。つい懐かしくなって掲載しました。昌吉さん、元気かい?


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