沖縄よ! 群星むりぶし日記

沖縄を、日本を、そして掛け替えのない惑星・地球を愛する者として発信していきます。

琉球独立は見果てぬ夢か

今朝の琉球新報「論壇」に比嘉順子さんという方が、琉球独立について書いておられる。

ぼくの琴線に触れるところがあり、少し思うところを綴ってみたい気になった。

比嘉さんは、冒頭次のように書いている。

<米軍普天間飛行場移設に伴う、名護市辺野古の新基地建設の護岸部分に、政府は昨年12月14日に土砂投入を強行した。民意は踏みにじられた。ウチナーンチュの心を闇の粒子で覆いかぶせて奈落の底に突き落とし、心は切り裂かれた。

しかし、私は中国人や大和人にはなれない琉球人としての心を持ち合わせ、決して組み伏せられぬとの思いがふつふつとわき起こった。

新基地建設をとめるには、日本国からの独立以外ないのではないか。琉球国として平和非武装中立国家を築く道を選ぶべきと考える。>

安倍政権が沖縄の民意を無視し、辺野古の美しい海を土砂で埋めれば埋めるほど、琉球国として独立しよう、と呼びかける声が出てくるのは沖縄の歴史を振り返れば、当然すぎるほど当然と言えるだろう。

比嘉さんは、松島泰勝著『琉球独立への経済学』から琉球独立の具体的な方法論を引用し、その覚悟の程を示している。

彼女の誠実で強い姿勢は、声は挙げぬが琉球独立を希う多くのウチナーンチュの励みになる筈である。

しかし、残念なことに時期はまだ熟していないのではないか、と敢えて苦言したい。

その最大の理由は、言うまでもなく中国共産党の存在だ。彼らは傍若無人にも、琉球列島を中国の領土であると公言している。

実に勝手極まる主張だが、中国共産党の勢いを考えると、いま独立を唱えることは彼らの罠に墜ちる恐れが多分にある。

中国に民主化の波が押し寄せ、中国共産党の脅威が消滅すれば、松島泰勝氏の琉球独立論は、沖縄の言論界でさらなる注目を浴びて、沖縄の未来を照らす有力な理論として大いに議論されることになるだろう。

いつそのような機会が訪れるか、誰も予測できないと思うが、その時までは決して焦ることなく、泰然としてウチナーンチュのアイデンティティを強める努力を、一人一人が怠らないことである。

独自の憲法と法体系を持つ独立国家として、世界に打って出るその日まで、一人一人が隙のない独立論を成熟させる努力を積み上げることも大事である。

ぼくも比嘉さんと同じく、 中国人や大和人にはなれない琉球人としての心を持ち合わせ

 ている一人のウチナーンチュである。

比嘉順子さんの勇気ある発言に対し、感謝の意を込めて、松島泰勝著『琉球独立への経済学』から引用されている箇所をそのまま掲載する。

沖縄県議会が、国連脱植民地化特別委員会『非自治地域』リストに琉球を加えることを求める決議案を採択する。

各種の国際機関からの協力を受けて、琉球は『非自治地域』となり国連の支援を得ながら脱植民地化のための活動を展開する。

民族の自己決定権を行使して、国連監視下で住民投票を実施し、独立を支持する有権者過半数を占めれば、世界に独立を宣言する。そして世界の国々が国家を承認し国連の加盟国になる。

多くの国々と修好条約を提携するなどして外交関係を結び、貿易、投資、観光などの経済活動を展開する。

独立に伴い、日本政府の国有地は収用され、米軍基地、自衛隊基地は琉球から撤去され、その跡地をこれまでの跡地利用の経験をいかしながら有効に活用し、琉球経済を自立化させる>