沖縄よ! 群星むりぶし日記

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渡具知名護市長がヘリパッド全面撤去を公約

渡具知名護市長は昨日の市議会本会議で米軍キャンプ・シュワブ内にあるヘリパッド全7ヶ所の撤去を公約とすると表明した。以下は琉球新報の記事から。

<【名護】沖縄県名護市の渡具知武豊市長は15日、米軍キャンプ・シュワブ内にあるヘリパッド全7カ所の撤去の実現を求めていく考えを明らかにした。市議会本会議で「強く訴えていく」「(撤去を)公約と捉えて結構だ」と明言した。渡具知市長は2月の市長選ではシュワブのヘリパッド撤去を公約に掲げていなかった。市議会3月定例会では国立高専近くのヘリパッド撤去を求める考えを示していたが、シュワブ内全7カ所の撤去を「公約」と明言したのは初めて。

東恩納琢磨氏への答弁。一般質問で東恩納氏が「ヘリパッドの全面撤去を掲げていると認識していいか」と問うと「これまで何度か発言している。私の公約と捉えて結構だ」と答弁した。

特に、高専のグラウンドから約300メートルと近い位置にあるヘリパッドについて、渡具知市長は7月に小野寺五典防衛相(当時)を訪ね、早急に撤去するよう口頭で伝えたという。>

この記事を読んで狐に包まれたような気分になったのはぼくだけだろうか。渡具知名護市長は2月の市長選挙で、当事者であるにもかかわらず、辺野古新基地建設の是非について一言も触れず、稲嶺市長(当時)が要求した公開討論から逃げ回るという、無責任で卑劣な手法で当選した人間である。

そんな人物がキャンプ・シュワブ内にあるヘリパッド全7ヶ所の撤去を求めると言う。いかなる心境の変化があったのか、明らかではないが、今からでも遅くはない、辺野古新基地建設に反対するべきだろう。

そうしないなら、政治理念上、論理的に矛盾するのは明白である。と言うのも、辺野古新基地の主要な機能は、オスプレイの常駐だ。その数は100機に上ると言われている。しかも同じキャンプ・シュワブ内にあるヘリパッドと殆ど隣接している。

辺野古新基地が完成すれば、ヘリパッドを利用する回数がさらに増加するのは目に見えている。渡具知名護市長がヘリパッドの全面撤去を主張する最大の理由は、騒音に悩まされる地元住民の訴えであり、市長は地元住民の訴えを聞き入れたことになる。

となれば、渡具知市長のとるべき政治決断は、辺野古新基地に反対することだ。そうでなければ、ヘリパッド全面撤去の主張と整合性が取れないばかりか、市長の公約は仏に魂入らずの結果となる恐れが多分にある。

ともあれ、今回の渡具知名護市長のヘリパッド全面撤去公約は大歓迎である。同時に静観の構えから脱皮して、辺野古新基地建設阻止を公約にしてもらいたい。

そして玉城デニー知事と共に力を合わせて、沖縄人はイデオロギーよりもアイデンティティを大事にする民族であることを示して欲しい。左でもない、右でもない真ん中を突き進む。真ん中とは、古代より綿々と続く我々沖縄人のアイデンティティそのものだ。

我々沖縄人が、アイデンティティのもとにあらゆる知恵を集めて結集すれば、恐れるものは何もない。米国に従属する売国奴政治家どもに毅然として立ち向かうことができる。