沖縄よ! 群星むりぶし日記

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極東の安定に大きく貢献する朝鮮戦争終結宣言

米朝首脳会談まで約1週間に迫った。金正恩委員長の親書を受け取った後の米政府の反応が好意的なところを見ると、首脳会談はほぼ間違いなく予定通り、12日にシンガポールで開催されるだろう。

トランプ大統領は「最大限の圧力をかける」と言わなくなった。予測不能な大統領だけに、その真意を知ることは非常に困難だが、首脳会談が成功する良い兆候だと信じたい。1回目の会談で全ての問題を解決するのではなく、複数回会談しても良い、とも述べている。状況は明らかに大きく変化した、と見るべきだろう。

異例の大きさが話題になった金委員長の親書。その内容は公開されていないので知ることはできないが、ぼくなりに大まかに推測してみたい。まず何と言っても、親書の核心部分は北朝鮮の今後のあるべき姿について述べていると思われる。自国の将来の設計図。中国をモデルにした資本主義的経済システムを導入して自国経済の安定を図る。政治体制は現行制度を維持するが、徐々に民主化を推し進めていく。

同時に朝鮮戦争終結宣言を行い、朝鮮半島の統一化を進める。その目的達成のためには、段階的経済制裁の解除と非核化を同時並行させる。

ざっとこんなところだが、勿論、ぼくの勝手な推測にすぎない。しかし、無責任で言っているわけではない。限られた情報を基に、想像力を最大限に発揮すると、この様な推測になったのである。

金正恩は、その出生からして、呪われし国家・北朝鮮を引き継ぐ運命を背負わされていた。父親の金正日は、能無し指導者だった。祖父の金日成の政策をそのまま踏襲し、時代の変化に対応する頭も実行力もなかった。経済は破綻し、国際社会から白眼視された。多くの餓死者を出し、強制収容所には何十万、何百万もの自国民が虐待に苦しんでいる。こんな状態の国家を引き継ぐということは、いったい何を意味するだろうか?

こんな国に果たして正義はあるのだろうか?歴史的正当性は存在するのだろうか?できたら兄の金正男のように逃亡生活を送りたい。地獄のような国家を引き継ぐことになった20代の若者の胸に去来したものは何か、誰も想像することは困難ではないだろうか。

ぼくが金正恩の立場だったらどうだろうか?とても想像力が及ばないが、恐らく精神的に異常をきたすか、健康を害して廃人となり、悲劇的人生に終わったであろう。しかし、俺が引き受けて上手く国を経営してみせる、何処でも住めば都、案ずるより易し、などと言える人がいるとすれば、きっと心臓に毛が生えているか、異星人に違いない。

金正恩の心臓に毛が生えている?実は異星人?そう疑いたくなるほど、20代の若者の両肩にのしかかった闇の重さは想像を絶するものがあっただろう。常人の胆力では、持ち堪えられないほど巨大な救いのない闇。

権力を引き継いでからの若き独裁者は、沈黙を守り続け、徹頭徹尾外部と接触することを遮断した。先代の金正日が外国の要人と度々会談したのとは大きく異なる。秘密主義を徹底させた。この間、若き独裁者が何を考え、どんなことを実践してきたか、一切外部に漏れることはなく、神秘のベールに包まれて時間だけが流れて行った。

しかし、時の経過とともに少しずつ分かってきたことがある。それは、金正恩が科学者・技術者を最優遇して核開発を強力かつ迅速に推し進めているらしいことと、高層ビルをいくつも建設し、経済にも力を入れているようだ、ということが。

金正恩が後継者になった当初、情報が限られていた米政府は、彼のスイス留学時代を分析して、粗暴で予測困難な性格の持ち主らしい、こんな男が指導者になったら、北朝鮮はいずれ崩壊するだろう、と結論を下した。米政府の諜報部の分析は間違っていたことになる。

金正恩は、単なる暴君ではない。北朝鮮という負の遺産を引き継いだ指導者としての当然の責務を、彼なりに全力を尽くして、正常な国家にすべく果たそうと踏ん張ってきたのだ。歳月をかけて誰にも漏れないように綿密に国家経営を描き、権力闘争に打ち勝ち、水爆とICBMを完成させ、ついに文在寅大統領と板門店で首脳会談を成功させるという一世一代の大博打を打つところまで漕ぎ着けたのである。

全ては、朝鮮半島統一、朝鮮民族融合という、彼らにとっては当たり前の夢を実現するのが目的である。平和内にそれが成就すれば、経済も安定し、民を飢餓状態から救うことができる。

これだけの構想を練り、実行に移すことができたのは、独裁者だからこそかも知れない。皮肉なことだが、しかし、祖父、父親にできなかったことを金正恩はやってのけたのだ。並外れた胆力の持ち主でなければ、できることではない。

恐るべし、金正恩

さて、金正恩の親書をトランプ大統領がどう受け止めたか。その後の大統領の反応を見る限り、大いに気分をよくしていることは間違いない。シンガポール首脳会談は成功するだろう。否、是が非でも成功してもらわないと困る。極東の安定のためにも両首脳には頑張って貰いたい。

北朝鮮核兵器を所有したとはいえ、経済規模では弱小国に過ぎない。その弱小国の若き独裁的指導者が必死になってここまで漕ぎ着けた努力に対し、米露中日韓の各国は敬意を払うべきだろう。

いずれの国も、北朝鮮に比べると経済的に恵まれた大国である。朝鮮戦争終結宣言に向けて、大国らしく手を差し伸べて助けるべきだろう。そして必要以上の干渉を控えること。過去の歴史を振り返ると、朝鮮半島は周囲の大国の干渉をもろに受け、亡国の悲劇を何度も味わっている。南北に分離したのも、周囲の大国のエゴが原因だ。二度と同じ道を、朝鮮民族に歩ませてはならない。

大国がそのことを自覚しない限り、極東に平和が訪れることはない。国家間で「窮鼠猫を噛む」ような状況を作ってはならない。

トランプ大統領は、北朝鮮が主張する段階的非核化と段階的経済制裁解除を同時並行で進めることに同意するべきだ。朝鮮半島の完全非核化を目指すならば、何十年かかろうと、そうすべきだ。間違ってもリビア方式などと魂が腐ったような言葉を使ってはならない。