沖縄よ! 群星むりぶし日記

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ホワイトヘルメットが化学兵器使用の映像を作成した

sputnik英語版と仏語版が驚愕すべき記事を報道した。それによると、今月7日にシリアの東グータ地区のDoumaで化学兵器が使用され、犠牲になった子供達が緊急処置を受ける様子を写した映像は、実は、ホワイトヘルメットが作成した偽物である。

ホワイトヘルメットとは名称通り、白いヘルメットを着用した集団であり、西欧諸国が支援する人権団体とされているが、実態はテロリストグループと深い関係があることが知られている。つまり、反アサド政権でテロリストグループと利害を共有しているのだ。

あの衝撃映像がなぜ偽物だと断定できるのか。18日、ロシアの24TVが映像で頭から水を浴びせられた少年をインタヴューするニュースを流した。Hassan Diab少年は言う。

“ We were in the basement. Mom told me that today we don’t have anything to eat and that we eat tomorrow. We heard a cry outside,calling “go to the hospital.” We ran to the hospital and as soon as I entered,they grabbed me and started pouring water on me,” 

地下室にいたハッサン少年は「病院へ行け」と言う外の叫び声に従い病院に駆けつけると、見知らぬ人が彼をつかまえて水を浴びせた。sputnikの記事には、インタヴューを受けるハッサン少年の写真がある。確かにあの衝撃映像で頭から水をかけられる少年と同一人物である。

その時家の外にいた父親は、息子が病院にいると聞き、病院に駆けつけた。ハッサン少年に続いて父親が語る。

“ There were no chemical weapons. I smoked outside and felt nothing. I entered the hospital and saw my family. Militants gave them dates, cookies and rice for participating in this film and released everyone to their homes.” 

外でタバコを吸っていたが、なんでもなかった。病院に行くと家族がいた。兵士たちが撮影に関与した人々にナツメヤシや菓子、そして米を与えて全員家に帰した。

さらにホワイトヘルメットがビデオを作成している時に病院にいた医師のインタヴューも放映している。その医師によると、その日病院に運ばれてきた化学兵器によるとされる患者にその徴候は見られなかった。病院には、噴煙で呼吸困難の患者がたくさんいて、殆どの医者は彼らの治療に忙しく、ホワイトヘルメットがビデオを撮るのに構っていられなかった。

sputnikの記事を読むと、化学兵器使用はホワイトヘルメットが作成した嘘話と言うことになる。しかし、The Guardianは昨日の記事で、化学兵器は実際に使われたとして、sputnikとは真逆の報道をしている。それによると化学兵器が使用されたDoumaの住民も医者もシリア政府軍の圧力で、真実を語ることを禁じられているとして、一人の医者の証言を紹介している。

“ Our colleagues who appeared on television were coerced because some hadn’t served in the military or completed their degree, and for other reason, some had family in Damascus. They decided to stay in exchange for being reconciled with the regime. But the regime used them.”

そして犠牲者を診たという医者は次のように言っている。

“ Anyone who has knowledge of what happened cannot testify. What was being said is that the medical centres would be destroyed on top of those working in it.The testimony of people under pressure cannot be riled on. Imagine if you spoke out while under the control of those that you were speaking out against, what will your fate be? “

sputnikの記事と、The Guardianの記事と比較して果たしてどちらが真実を伝えているだろうか?ぼくは、sputnikの方に分があるような気がする。その理由のひとつは、去年、シリア政府が化学兵器を使ったとして、その報復のため、トランプ大統領は59発のトマホークでシリアを攻撃したことがあった。それに対して、ロシア政府は国際機関による調査を米国に対して何度も提案したが、国連も米政府も今に至るまで沈黙したままだ。

あの時流された映像もホワイトヘルメットが作成したフェイクの可能性が高い。そして恐ろしい事に、ホワイトヘルメットとテロリストグループと米政府はアサド政権打倒で利害が共通しているのだ。

しかし、とは言っても化学兵器使用の真実はまだ確定していない。真実が明らかになるには、まだまだ時間がかかるだろう。偏見に囚われず、心を無にして世界の近未来を大きく左右するであろうこの事件を最後まで追求していきたい。