沖縄よ! 群星むりぶし日記

沖縄を、日本を、そして掛け替えのない惑星・地球を愛する者として発信していきます。

消えた文章

昨日のブログで、呉屋守將氏の論壇全文を引用した後 <呉屋氏の呼びかけに、ぼくは大賛成である。>の後に続く文章が全部消えていることに気づいた。なぜ消えたのか原因はよくわからない。

大賛成と述べてその理由を説明しなければ、尻切れとんぼも同然なので、できるだけ昨日の文章を思い出しながら以下再度陳述したいと思う。

実は、ぼくは辺野古新基地建設の是非を問う県民投票には反対だった。1月6日の当ブログで、その理由を次のように書いた。

< 今朝の琉球新報の「ウチナー評論」で、佐藤優氏は、辺野古新基地建設に関する県民投票についての見解を述べている。「2018年末に予定されている知事選挙に合わせて、辺野古新基地建設に反対する県民投票を行うことについてどう思いますか」と沖縄の友人から問われた佐藤氏は、即座に反対したという。その理由は、直近の知事選挙、名護市長選挙、国政選挙の結果、辺野古新基地建設反対が沖縄の民意であることが明確に示されているからだ、と指摘し、続いて次のように述べている「そのような状況であるにもかかわらず、辺野古新基地建設の是非を問うという県民投票を行うと、日本の中央政府とマスメディア、さらに米国政府に「辺野古新基地建設に関する沖縄の民意はいまだ確定していない」という間違ったシグナルを送ることになる」。佐藤氏の指摘は正しい。これまでの選挙で民意がはっきり示されているのに、さらに県民投票を実施するのは余計なことで、意味のない二重手間にしかならない。しかも県民投票を準備して実施まで持っていくのにどれだけのエネルギーが費やされるかを考えると、労多く実少なしだ。やるべきではない。>

これまでの知事選挙、名護市長選挙、国政選挙はすべて辺野古新基地反対勢力が勝利し、民意は明確に示されてきたのだから、県民投票でさらに民意を問う必要性はないだろう、という意見だった。

しかし、あの時とは政治状況が大きく変化した。名護市長選挙で現職の稲嶺市長が敗北したのだ。勝利は確実だと思われたのだが、相手候補の渡具知氏(現名護市長)の辺野古新基地建設を争点にしない、公開討論も全て拒否するという、考えられないような卑怯な選挙戦術にしてやられたのである。

政府のテコ入れも凄まじいものがあった。稲嶺市長が当選すれば、間違いなく今後予定される防衛局から提出されるであろう設計変更申請が認可されない。そうなれば工事は立ち往生してしまう。それだけは政府の面子にかけてどうしても避けなければならない。だから一地方の選挙になりふり構わず、大量の人員と金をぶち込んだのだ。

名護市長選挙の敗北は新基地反対勢力に大きな痛手になったのは事実である。その責任を取って、呉屋守將氏は、オール沖縄会議の共同代表を辞任した。しかし、辞任した理由はもう一つある。オール沖縄会議の事務局内で、呉屋氏の提案した県民投票がまとまらなかったのである。

しかし、「論壇」を読めばわかる通り、呉屋氏の新基地建設に反対する情熱と、翁長知事を応援する姿勢は少しも変わっていない。

名護市長選挙の敗北以降、沖縄の政治状況が大きく変わった以上、戦略の立て直しは必然であり、迅速に対応しなければ秋に予定される県知事選も危うくなる。大胆な戦略転換が求められる。

呉屋氏が言うように、辺野古新基地建設の是非を問う県民投票の実施は、県知事選勝利への最大の指標となり得る。翁長県政も新基地建設を阻止するためにはあらゆる手段を取る、と公言している以上、県民投票を積極的に政治日程に乗せるべきだろう。