沖縄よ! 群星むりぶし日記

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軟弱地盤の辺野古新基地建設は必ず頓挫する

沖縄防衛局は辺野古新基地建設工事海域の地質調査結果を公表した。「チョイさんの沖縄日記」の北上田毅氏による沖縄防衛局への公文書公開請求に応えたものである。北上田氏は、以前から工事予定海域の地盤の軟弱性を何度も指摘し、各地で開催された各種集会でその解説の役割を果たしてきた人である。ぼくも、去年の夏場辺野古に参加した頃、北上田氏の説明を何度か聞いたことがある。同氏の強い信念と使命感が今回の資料開示に至らしめたのだ。氏はまた、『世界』3月号に「辺野古新基地建設はいずれ頓挫する」というタイトルで論文を発表している。多数の図を使って新基地建設の問題点を洗い出した力作だ。長年、公共土木工事に携わってきたという北上田氏のような人でなければ書けない論文である。興味のある方は是非読んでもらいたい。

辺野古に参加する人で土木技術者がもう一人いる。奥間氏という人だが、やはり新基地建設海域の軟弱な地盤解説のため各地で開かれる集会に奔走している。ぼくも何度か氏の説明を聞き、その誠実な人柄に惹かれて直接本人から資料と名刺をもらった。

余談だが、高江のヘリパッド反対闘争が展開されていた頃、本土の右翼が現地の反対派のテントを訪れた時の動画がある。撮影者は右翼で、そのリーダーらしき人は、せと弘幸である。田母神俊雄裁判で田母神氏を擁護し、告発者チャンネル桜社長水島総を攻撃しているあの右翼である。

反対派の現場に、偶然作業着姿の奥間氏がいた。せと氏とその同伴者たちは、当然、奥間氏をおちょくってやろうと、挑発的な言葉を投げつけてくるのだが、奥間氏は少しも怯むことなく、普段の様子で誠実に対応して少しも隙を見せることがない。その鮮やかな応対ぶりに、流石のせと氏も肩透かしを食らう形で退散したのである。その後ろ姿に、ありがとうございました、と奥間氏は言った。

少しの嫌味も感じられない言葉に、せと氏一派は何の反応もせずにそのまま去ったのである。奥間氏は、恐らく、せと弘幸の名前も、彼が右翼だということも知らなかったに違いない。否、知っていたとしても奥間氏の対応は何ら変わらなかったのではないか、そう思いたくなるほど誠実な人柄なのだ。

決して偉ぶらないが、強い信念の持ち主。こんな人もいるのだ、と感心して数ヶ月後、ぼくは辺野古行きを決意した。去年の4月、クレーンに吊り下げられた黒い網袋入りの砕石が、初めて辺野古の砂浜に降ろされてから1ヶ月後のことである。安倍政権の強行策がついに現実となった事が、辺野古行きを決断させたのだ。そして辺野古の現場で、マイクを握って一生懸命話をしている作業服の男がいた。

右翼をやんわりと帰したあの動画の奥間氏だった。彼が話し終わると、近づいて動画を見たことを告げ、請求して資料と名刺をもらった。それから何度か、奥間氏の話を聞く機会があったが、動画で見た奥間氏と少しも変わらない、誠実で信念の強い人だとあらためて再認識させられたのである。

北上田氏と、奥間氏。共に土木技術者である両者の献身的な行動が報われる日が必ず来ると信じている。名護市長選では敗北したが、それでも辺野古で座り込み抗議に参加する人は減少していない。何という人たちだ!我々ウチナーンチュに瀬長亀次郎の不屈の魂がしっかりと受け継がれ根付いている証拠だ。

翁長県政は多くの県民の思いに真剣に応えるべきだろう。奥港と本部港の使用許可、そして珊瑚の採取許可など、翁長県政は次々と県民の不信を買うような政治をしているが、いずれ沖縄防衛局は辺野古海域の軟弱地盤を強化するための設計変更許可を申請してくる。なぜなら各種データを見る限り、軟弱地盤を放置したままでケーソン護岸の工事は不可能だからだ。そのための設計変更許可を拒否できるかどうかが、辺野古闘争の最大の山場となる。

翁長雄志よ、命は天に預けて事に当たれ。そうすれば何も恐れるものはない。知事の後ろには30万票を入れた多くの県民が控えている。知事選はもう目の前だ。私心を捨てて全力を尽くせ!

米国の従属国家から抜け出て、日本の真の独立のために奮闘せよ!