沖縄よ! 群星むりぶし日記

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呪われし国家・アメリカ合衆国の悲劇

1日夜、ラスベガスで惨劇が起きた。ホテルの32階から屋外コンサート会場に向けて銃が乱射され59人が殺されたのだ。警察との銃撃戦で死亡した(後自殺と判明)スティーブン・パドック容疑者に前科はないらしい。

動機は今の所よくわからないが、身の毛がよだつような無差別殺人事件である。米国ではこれまで何度も銃による大量殺人事件が繰り返されてきたが、世界に向けて報道されるのは氷山の一角で、表に出ない殺人事件はおそらく、ぼくらの想像を超えるほどに多発しているはずである。

なぜ米国でこれほど銃による殺傷事件が絶えないのだろうか。オバマ前大統領は銃規制を言及したことがあった。しかし、全米ライフル協会の圧力に難なく屈したのである。強大な大統領の権限さへ無力化する圧力団体の存在。これが米国の議会制民主主義の正体のひとつの顔であり、政治的力の限界の証明でもある。議会制民主主義などと言う響きの良い言葉に騙されてはならない。我々日本人は、その実態をよく見極める必要がある。

米国の議会制民主主義はその出発からして血塗られた経歴を持つ。先住民族であるインディアンを虐殺して造られた実験国家。建国当初から銃砲という近代兵器を持ち込んだ白人達は、先祖代々自然と調和する生活を送っていたインディアンたちと、共生するための思想を持ち合わせていなかった。狡猾で欲深い白人達はインディアンを虐殺しまくって領土を拡張し、今日のアメリカ合衆国を造ったのだ。

無人の地なら、自分たちの土地だと宣言する権利は正当化されるだろう。しかし、彼ら白人達が英国からやってくる遥か以前からインディアンはアメリカの大地に住み、独自の文化を築いて、自然と調和する生活を営んで来た。

当然インディアンには先祖代々から引き継いだ自分たちの土地に住む権利があった。その権利を認めた上で、インディアンの誇りに敬意を示し、彼らの文化を尊重して、真摯な態度で交渉に当たれば、平和的共生の道は開けたはずであるし、そうすべきだった。

だが、残念なことに何故か白人達は計算高く、野蛮で狡猾だった。彼らは既に、利潤を追求する資本主義的世界に生きていた、という事実を指摘しておく必要があるかもしれない。銃砲という強力な近代的兵器を使ってインディアン達を虐殺しまくった。アメリカの歴史を少しでも調べれば、誰にでも明らかな歴史的事実である。

この歴史的事実を踏まえて考えるならば、建国から僅か240年しかならないアメリカ合衆国は呪われた実験国家である、と言われても少しもおかしくはないだろう。果てしない欲望と、狡猾と野蛮で築いた実験国家、アメリカ合衆国。アメリカ史の悲劇。

米国はその建国の黎明期からすでに、非道なる大量の血を飲み込んでいる。無数のインディアン達の呪いの魂が大地の上を漂っている情景が、ぼくには見えるのである。その意味で、アメリカ合衆国は呪われた国家である。

今回のラスベガスで起きた大量殺人事件は、規模と場所を変えながら、これからも繰り返し何度も起きるだろう。それは、米国人の精神の深いところで、建国の残虐性が影響すると思われるからだ。犯人のスティーブン・パドックもある意味で米国社会の犠牲者といえる。罪なき59名の方々に心から黙祷を捧げたい。